声が聞こえないと悲しい【第3章動画教材の編集】
動画教材は音声の解説までワンセットだと考えてください。
映像がしっかりしていても、音声が雑音まみれで聞こえないと、動画教材としての価値は半減します。
音声で解説を入れる意味
ある時、動画作りについての相談を受けました。
見せてもらったのは小学校のルールを解説する動画でした。
児童向けと保護者向けの2編あり、児童向けにはナレーションがついていましたが、保護者向けはテロップによる説明だけでした。
動画を作られた方(ボランティアの保護者)に伺ってみると、学校から言われたそうです。
「保護者は大人なんだから、テロップだけでいいです」と。
でも私は保護者向けの動画を見ていて、全然内容が頭に入ってこなかったんです。
問題は、動画を処理する脳の機能にあります。
テロップとナレーションは、同じ言葉でも脳の中での処理がちがうんです。
音声で耳から入ってくるナレーションのほうが圧倒的に頭に入るんですよね。
さりげなく聞いていても、記憶に残ります。
テロップは、読もうと努力しないと頭に入りません。
いったん頭に入っても動画を見終わるとすぐ頭の中から消えていってしまいます。
だから「大人にはナレーションはいらない」という学校側の判断は間違いだったということなんです。
動画教材には、音声での解説を入れるべきだと私は思います。
2種類の音声の入れ方
動画教材に音声の解説をつけるのには二通りあります。
同時録音
ひとつは、撮影する現場で解説を入れながら撮るというやり方。
いわゆる同時録音です。
これは、対面教室などで解説しながら作業をするのに慣れている方にはやりやすい方法です。
仕上げる時も、編集がしやすいです。
反面、撮影する時に雑音が入りやすいです。
また重要な解説が入っているために、動画の不要な部分もカットできないという場合もあったりします。
アフレコ
もうひとつはアフレコ、つまり編集時点で音声解説を入れていくやり方です。
ちなみにアフレコというのは、アフターレコーディングの略です。
動画編集ソフトによっては、アフレコの機能がそなわっているものがあります。(ボイスオーバーなどと呼ばれていたりします)
これは映像を再生しつつ、絵を見ながら声を入れていくやり方です。
きちんと最初からナレーション原稿を作って、ナレーションを入れる秒数を確保しながら編集をしていたなら、問題はないと思いますが。
(これは映像制作のプロのやり方です)
動画だけ編集して、いざナレーションを入れようとすると、時間が足りないということも起こりうるのがアフレコです。
同じPCで編集もアフレコもするのですから、その場合は編集をしなおしてナレーションが入る時間を確保すればいいだけの話ですが。
(プロの場合は録音スタジオに持ち込んでナレーションを録音することもあるので、その場合は面倒なんです)
アフレコの機能は、残念なことにClipchampには搭載されていません。
でも、ナレーションを入れられないわけじゃないんですよ。
PCやスマホのボイスレコーダーで録音して、音声ファイルを作ります。
その音声ファイルをClipchampのメディアに読み込んで、オーディオトラックに配置してやれば、ナレーションをつけることができるんです。
アフレコならマイクはほしい
アフレコでナレーションを入れるのは、ノートPCなどに内蔵されたマイクでも十分使えます。
静かな環境でアフレコをするのなら、それで十分だという見方もできますが、やはり音声解説のクォリティを上げるのには外付けのマイクがあると良いと思います。
外付けのマイク(マイクロホン)については下記の記事に書いておきましたので、ご参照いただけると幸いです。
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