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新米COO視点で見るCEOとCOOの役割

CEO(最高経営責任者)/COO(最高執行責任者)という会社役員の区分は今では一般的になり、名刺の肩書も『代表取締役 CEO』と併記されることが普通になりましたが、今回はCEOとCOOの役割について、生意気にも語っていこうという企画です。

私自身COOとしての歴は浅く、知見に富んだ記事は書けないと思ってますが、将来見返したときに「こんな青いことを語ってた時期があったんだな」と懐かしめるように今の想いを記事にしよう、と思ったのが本記事を執筆するに至ったきっかけです。

コーヒーでも片手に流し読みしていただければ幸いです。
それでは始めましょう。

CEOとCOOの定義

まず、CEOとCOOの大まかな定義について。
今さらそんなことを、と思う方は読み飛ばしていただければと思います。

CEO(最高経営責任者)
経営方針について意思決定を行う立場。戦略を立てることが主な仕事。

COO(最高執行責任者)
CEOが決定した経営方針に基づいて現場での執行を進めることが主な仕事。

ざっくりと書きましたが、これ以上の定義は必要ないと私は思います。
要は戦略屋と実務屋ということです。
CEOは社会情勢を読み、自社の強みを最大限生かす経営戦略を考える。
COOはCEOの意図を汲み、経営戦略を実現すべく現場のオペレーションがスムーズに回るように管理する。
こんなイメージでおおむね良いのではないでしょうか。

現実には世の中には様々な会社が存在し、当然CEO/COOのタイプや役割も様々なタイプのものがあると思いますが、前半はあくまで一般論に基づいて語っていこうと思います。

それぞれの適正について

前項の定義に基づいて、CEOとCOOそれぞれの適正を考えると、CEOに必要なのは「決断力」であり、正解不正解がほとんどないビジネスの世界で最大限結果が出る戦略を決定することが第一だと思います。
方やCOOに必要なのは「やり抜く力」であり、時にCEOより頑固に、どんな手を使っても目指すところに会社を導く泥臭い姿勢が一番重要だと個人的には思います。

適正ということに目を向ければ、CEOは人間的な魅力のある「ロマンチスト」で、それでいて諦めが悪く、完全無欠ではないのにだれもがついていきたくなる、いわゆる「カリスマ」性を持っている人間が適していると私は考えます。

COOは、いわゆる「リアリスト」で、あらゆる業務に精通し、スキがなく現場を巻き込むロジックとパワーを持つ者であることが求められます。

簡単な話に置き換えるなら、サッカーにおける監督と司令塔のような役割分担と私は捉えています。
監督は自らプレーはしないもののプレースタイルや人員の配置・場合によっては類まれなカリスマ性でチームを引っ張る、いわゆるチームの文化を決める存在です。
司令塔は実際にゲームに参加し、周りに細かな指示を出し、監督が作り上げようとしている理想のサッカーを実現する責務があります。

もちろん監督に真っ向から向かっていく血気盛んな司令塔や、積極的なマイクロマネジメントを信条とする監督もいます。
あくまで上記それぞれの適正についてははかなりの例外があることを前提とした基本形であるということをご理解ください。

CEOとCOOの信頼関係

これはある程度の規模のビジネスにおいては会社が健全にあるために必ず必要なもので、CEOとCOOはまったく異なる役割を異なる領域でこなしていくことになります。
はるか遠くを見て仕事をするCEOと、基本的には目の前を見て仕事をするCOOとの間には、お互いへのリスペクトと信頼関係が必須です。
これが失われることにより一番影響を受けるのは従業員です。
CEOが指さす方向へ向かう必要はないとCOOが発言したり、COOの業務執行についてCEOが過剰に干渉することは従業員の混乱を招き、企業にとって一番従業な従業員のモチベーションを大きく損ねることになりかねません。

私自身、COOとして理想的な動きができているかと言えばまだまだほど遠いですが、上記だけは常に気をつけて業務に取り組んでいます。

ただ、私は衝突を悪とは考えていません。
お互い見ているものが異なるのですから、意見や思惑が異なることがあるのは当然です。
重要なのは意見の衝突を悪とせず、お互いが思うことを主張しあい落としどころを探れる関係にあることだと思います。

個人的にはCOO側が最終的な決定はCEOに委ねるという前提を持っていれば衝突はむしろ健全な企業経営においては必要なものだと思っています。

CEOとCOOの組み合わせ

前項でCEOとCOOには色々なタイプがあることを承知していると述べましたが、企業経営におけるCEOとCOOは実に様々なコンビネーションがあって面白いと思います。

例えば弊社は教育事業を展開する企業ですが、ファイナンス職出身であるCEOがバリバリのリアリストである反面、COOの私がどちらかというとロマンチストで荒唐無稽な世界を描いたりしています。
また、CEOはめちゃくちゃ頑固で思う通りに物事が進まないことを絶対に許さないのに対し、私はかなり流動的に状況に合わせてオペレーションを転換していくタイプです。
そんな二人のナナメ上の位置に超技術肌のCIOがいて、IT出身でもある私は20代にしてデジタル嫌いのCEOとの通訳的な役割も果たしています。

また、前職はITベンチャーでしたが、CEOは超が付くほどのロマンチストで、乗組員全員がどこに到着するのかまったくわからない、というスリリングで楽しい会社でした。
一方でCOOは数値達成のための具体的な実行方法を緻密に考えつつ従業員の主体性を重んじるバランスのとれた人間でした。

他にも多くの起業のナンバー1/ナンバー2の関係を見てきましたが、現段階の私に言えることはそれぞれが課題を抱えていてそれぞれが正解なんだということです。

身も蓋もない言い方かもしれませんが、人と人との出会いで成り立つ組織において絶対的に正解の型はないんじゃないか、というのが今の私の持論です。

まとめ

CEOとCOOに求められる役割やそれぞれの適正なんかについて思うところをまとめてみました。
持論盛りだくさんでしたが、大ハズシはしてないんじゃないかなと思います。
むしろ、大事なポイントを外していることがあれば是非ご指摘いただきたいです。

これからも折に触れてはCEO/COOと組織については書いていこうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

評価は気にするタイプではないと言いたいところですが、コメントやスキをくれるとなんやかんや励みになります。
是非よろしくお願いいたします。


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