したたかさと行動力
数週間前の話になるが、博多座で行われていた『水谷千重子 50周年記念公演』コンサートを見に行って来た。
ゲストメンバーも豪華で、武田信治、乃木坂の生駒ちゃん、バッファロー吾郎A先生、阿佐ヶ谷姉妹、野村将希などなど。
そして何より、メインで見たかった倉たけし(ロバート秋山)。
なぜかお年寄りが多い
言うても芸人のライブ。伝統の博多座とはいえ、本来ならメンバー的にも僕ら世代のお客さんが多いはず。
しかし実際は、60代70代の方も多く、本当の演歌歌手のコンサートみたいだった。
客席もコミコミでコントって感じ。すごすぎ。謎すぎ。シュールすぎ。
友近のハンパない実行力
ステージがおもろいのは当然なので、もはや語る必要もない。
それよりもスゲーなーと思ったのは、友近さんの『やりたい事に対する実行力』だった。
彼女が今出たいのは、中洲ジャズという福岡でも有名なライブイベントなのだそう。
友近さんはジャズシンガーではないので、そもそも当然出演候補にも上がっていないと思うが、ここに『出たい』という気持ちだけで、自らをねじ込もうとしている笑
本人が語っていたのだが、
まず自分で直接実行委員にラブコールの営業電話を入れているのだそう。
さらに、中洲ジャズを『狙って?』かわからないが、コンサートの演目の中にガッツリ ジャズを入れて『商品』をPR。
しかもその曲の相方にはすでに中洲ジャズに出演している武田信治さん。
博多座での長期公演の中で毎日これを続ければ、おそらく中洲ジャズに関係する誰がの目には止まるだろう。
さらに電話に加えて、コンサート中も何度も出演を希望している事をアピール。会場の空気は徐々に『千恵子ガンバレ〜』的なノリに。
こうなると、関係者がもしいたならば、何かしらアクションを、起こした方が良さげな空気感になる。
博多座の、お客さん達みんなが希望してる空気感になっている。
僕がこれに似ているなと思ったのは、喧嘩家業の佐藤十兵衛。(わかる人ほぼおらんやろうけど。)
彼は、リングでの対戦を有利に進めるために、会場の空気感を、変えるための策を打ち、自分が反則をしても試合を止められないような、有利な空気を作りながら戦う。
結果、反則技を黙認される事で、格上の相手から勝利をもぎ取る。
得たいものは、こうやって内側からも、外堀からも、両方から徹底的に攻めて、手にするんだという事を感じた一幕だった。
ただのコントで終わらず、なぜか大御所達を巻き込んで、聖地でガチコンサートをやるに至る。
それを実現しているのは、単なる面白さの外に、圧倒的行動力があるのだなと、とても良い勉強をさせていただいた。