Op.3 音程って……?

 序文

 はいはいみなさんどーも。K-sukelemonです。作曲家、特にクラシック系の作曲家には変人が多いと言いますが、僕は変なことは全くありません。ええ、そうですよ。凡人ですよ? ごくごく普通の人です。
 そんなぼくでも作曲はできてます。つまり、作曲家に変人が単に多いだけで、変人でなくても、特別な才能がなくても、作曲はできるということなんです。プロとしてお金を稼ぐならまだしも、趣味としてやる分には、勉強だけでいいのです! 

 ところで、音楽の勉強って難しそう、って思ってませんか? 音楽には難しい用語がありますが、どれもちゃんと意味があって難しい言葉が使われているのですよ。そこを理解すれば、音楽の理論的な勉強も楽しくなってくるはず! ではさっそく、いってみましょう。今回は、そう、『音程』の勉強です。

 音程って何? 音高って何? 和音って何? そんな疑問に、駄弁りながら答えていきますよ~。ゆるゆると読んでくださいね。

 音程という言葉の意味

 音程ってそもそもどういう意味で使ってますか、皆さん? よく、カラオケで『音程が外れている』、なんて言ってますか? この使い方、一般的には正しいかもしれませんが、音楽理論的にはちょっと不十分なんですね。
 音程という言葉の定義は、以下のようなものです!

 音程……ある一つの音に対して、どれぐらいの音の高さの『開き』があるか。

 これが音程の定義です。電子ピアノやキーボードを用意してみるとわかりやすいです。たとえば、中央のC(いわゆるド)を鳴らしてみてください。それに対してそれより高い音でも低い音でも、何でもいいので別の鍵盤を鳴らしてみてください。はい。その音と、同時に鳴らしているCの音の開き具合を音程といいます。
 音楽って相対的なものでね。音の実際の高さよりも、同時に鳴っている音同士の高さの関係の方が重要なんですわ。
 まあ、そういう意味も込めて、音程という言葉が定義されているわけです。

 カラオケの例は、間違いとは言えないけど、適切ではないんです。だって、比較対象になっている音が指定されてないから。この場合は、正しくは『音高が外れている』といいます。

 音高……鳴っている一つの音の絶対的な高さ。周波数、ピッチ。

 これが音高です。音の高さ、要するに周波数って、〇〇Hzって表しますよね? それです。
 ピアノって、白鍵と黒鍵、合わせて88鍵あるものが標準的なのですが……。その真ん中のC(ド)と、一番低いCと、一番高いCって、同じCでも違うじゃないですか。明らかにわかると思います。だから、作曲家。特にコンピューターで作曲をやっている人は、MIDI等の関係で音に名前を付けます。ピアノの一番低いCを『C0』と名付けて、そこからC#0、D0……と上がっていき、B0までいったら、次のCを『C1』とするように音の高さの名前を決めたのです。なので、ピアノの一番高いCは『C8』となりますね。
 そうそう。同じオクターブの音域の中で、ドレミファソラシドは、英式ではC,D,E,F,G,A,Bといいます。作曲するとき、これまた特にコンピューターでやるときは子の言い方が標準ですので、覚えといてください!

 ここまでが基礎知識です。ね? 簡単でしょ? 比較するのが音程、そもそもの高さが音高です! 言葉のお勉強ですね。

 具体的に、どんな音程があるの?

 では、音と音の間って、具体的に名前が決まってるんでしょうか?

 Q、けーすけれもんせんせーい! 音程って広いときもあれば狭いときもありますよね? じゃあ、それぞれの音程に名前って決まってるんですか?

 A、はい。決まっています。

 ちゃんと、この広さのときは、こんな名前って決まってるんですよ。画像を見てみましょう。 

音程 サンプル

 な、なんじゃこりゃ!? めっちゃ難しそう……。
 でも、仕組みとしては単純なんです。
 考えてみてください。まず、前回話した通り、周波数が二倍になると、音はオクターブ(ピアノで言う、鍵盤12個分)高くなるんでしたよね? んで、鍵盤12個のそれぞれは、半音感覚で音の高さが違います。
 つまり、1オクターブは、半音12個分なのです!
 なら、とりあえずオクターブの範囲で考えれば……。音程は全部で13種類あることになりますね!(二音が同じ高さでなっている場合も含めるため)。

 まず、左から順に説明していきます。

 同じ高さ! 完全一度

 まずは、二つの音が完全に同じ高さでなっている場合です。これを『完全一度』と呼びます。一度。つまり、同じってことですね(笑)。この表は、Cを基準にした音高を書いているので……。一番目の音はCです。CとC。当たり前ですが、高さが同じなので、周波数も同じ。違う楽器同士で二音を演奏しても、良く響きます。連続して完全一度で同じ旋律を奏でることを『ユニゾン』といったりするのですが……、まあ、その話はまた今度。

 完全一度は、同じ音高でならせばいいだけです。なんて単純!

 雑音!? 短二度

 では次、Cに、D♭(C#)ですね。キーボードでも持ち出して実際に鳴らしてみましょう。

 じゃーん。うわッ!? なにこれキモチワル!?
 はい。これが短二度です。Cの次の音、一個ズレている音って意味で二度なのですが(五線譜上では、線、または線の間に位置している元の音から一つずれるため、こう呼ばれる)。長と短の二種類があります。そのうちの短の方。基本的に、短が音程が半音狭い方で、長が音程が半音広い方を表します。

 なんでこんなに気待ち悪いのか。理由は、周波数の比にあります。周波数の比は、基本的に良く響く音では『単純な数の比』になります。しかし、短二度は、音高が似通っていても違うという状態であるため、比の数が大きくなります。これが、あまりよく響かない原因となるのです。

 え、こんな雑音、実際の音楽で使うの? 使います。まずバラバラにならして、いわゆる『半音階』として使ったり、一緒に鳴らすことでちょっとアクセントにしたり、たくさんは使いませんが、そういうトリッキーな使い方をしますね。では、次行ってみましょう。

 じわじわくる……。長二度

 Cを基準の音(根音、ルート)としてDを鳴らします。これが長二度の響きです。五線譜上では、短二度と同じく一個のずれであるため、このように呼ばれます。半音二個分の音程ですね。うーん。なんだか引き締まった響き。短二度ほどではないにしても、やっぱり気持ち悪い。

 確かに、これを同時に、しかも単体でならしたら気持ち悪いでしょう。でも、この音の関係も使われているのです。基本的に、短と長の二度でスケールは組まれます(スケールの話については、また後日……)。

 ジャズなどでは、アクセントとして和音でならされることもよくありますね。

 ちょっと悲しい? 短三度

 Cを基準として、E♭を鳴らします。 
 じゃーん。

 なんだか、哀愁を感じる。こんどは、ばらばらにしてポロポロ鳴らしてみましょう。うーん。やっぱり悲し気。ブルーな感じですね。半音三個分です。

 それもそのはず。単三度は、ブルースやジャズなどの要、『ブルーノート』の大切な音程です。短音階のキーになってる音程でもあります。他のたくさんの音程と組み合わせることで、もの悲しい感じを出すことができますよ!

 あまり使いすぎると哀しくなっちゃうので、複雑な表現をしたい場合は、他の音程とも組み合わせてくださいね。あと、コードの部分で紹介する『ディミニッシュコード』も、この音程が重なって構成されています。

 単純明快! 長三度

 CとEを鳴らしてみましょう。じゃーん。

 わかりやすい、『ハモり』の響きが得られたのではないでしょうか。ごくごく普通のいい響きといった感じがしますね。これは、長調、長音階のかなめになっている響きです。これを足して、コードの一種、オーギュメントを得ることも出来ます。半音四個分ですね。
 短三度と並んで、コードを理解するのに必須の、三度関係です。響きを、他のルート音でも確かめてください!

 独特? 完全四度

 CとFを鳴らしてみましょう。じゃーん。

 お、これは良く響きますね。ハモってる感じはないけど、一緒に鳴らしても差し支えない。

 これは、完全四度と呼ばれる音程です。半音五つ分! ちょっと独特だけど、鳴らしやすいです。コードではたまに出てくる関係ですね。

 悪魔の音程! 増四度(減五度)

 何が悪魔かって? CとF#(G♭)を同時に鳴らせばわかります。

 じゃーん。

 ひっでえ音だ。不吉……。これは、古来から不協和音の一種としてみなされている、『トライトーン』と呼ばれています。半音6個分。ちょうどオクターブの半分ですね。後述されるコードの『ディミニッシュ』に深く関係しています。これが使いこなせるようになれば、もう音楽上級者でしょう。

 わざわざこれに半音階を組み込んだりしてメロディーを作ると、けっこうグニャグニャした、不穏な響きが得られます。かと思えば、途中にこの音程を入れて、エモーショナルな音階を作ったり。意外と活躍してくれる音程です。

 ピタゴラスも愛した。完全五度

 CとGを鳴らしてみましょう。じゃーん。

 これはもう話しましたね。単純な比で表される周波数。すごくよく響きます。オーケストラでも、複数の楽器でこの音程を作って、ルートの音を強調するやり方はよく使います。
 響きがいいだけに、ちょっと単純ですね。あまりずっとこの音程を聞いていても、複雑な表現は読み取れそうにないです。半音七個分です。

 この完全五度を多用した教会音楽にオルガヌムっていうのがあるんですが……、まあ、他のサイトでも見たほうが早いかな。
 あと、和声学にはこの完全五度を使うときに禁則が合ったりして、単純なようで意外と扱いに困るのが、この音程です。

 大人っぽい(個人的に)。短六度・長六度

 CとA♭を鳴らしてみてください。

 じゃーん。うーん。なんだか響きがまた複雑になりました。それに、どこか浮遊感を感じる。はい。ここら辺から、Cとの音の間隔が広くなってきますので、浮遊感や独特の緊張感を感じるようになります。半音八個分ですね。

 では、そのまま半音移動させて、CとAを鳴らしてみましょう。

 じゃーん。これも複雑で浮遊感のある響きです。
 これのどちらも、Cを一オクターブ上に移動させれば、それぞれ長三度、短三度の関係になるのです。だから、ちょっと響きが似ているのですね。

 浮遊感の塊。短七度・長七度

 続いては、七度です。

 CとB♭を鳴らしましょう。じゃーん。なんだか、また響きが複雑ですね。
 コードを語るうえで必要になってくる七度の音程。いわゆる、7th(セブンス)の響きです。

 お次は、CとBです。じゃーん。

 なんだか、また短二度みたいな雑音っぽいものが流れたぞ。でも、短二度ほど雑音っぽさはありませんね。モダンな感じがします。

 そうなのです。七度は、ルートをオクターブ上に移動させると、それぞれ長二度、短二度の関係になるのです。しかし、そのまま音を出すと、音程が広いため浮遊感を持つのです。だから、雑音って感じがあまりしなかったんですね。ただ、あまりよく響かないことは確かです。

 音の神秘! 完全八度

 じゃあ、Cと、さらに一オクターブ上のCを同時に鳴らしましょう。

 じゃーん。

 おお! ものすごくよく響く! これは、完全八度という音程です。半音12個分、ルート音から上の音を鳴らすと。ちょうど一周してきて、ルート音と同じ性格の音が鳴ります。オクターブの関係というやつですね。響きとしては、完全一度と同じような感じなのですが。こちらは音高が1オクターブ離れています。1オクターブ離れると、周波数はちょうど二倍でしたね! 音の神秘ですねまさに。

 音程の性格としては、非常に単純ですが、それだけに力強い。オーケストラで、この音程を重ねたときの壮大さといったら、もうたまりません!

 それ以上はあるんですか?

 はい。図には書いてないけど、あります。短九度やら長九度、短十度に長十度……。でも、ここまで行くとルートの音から音程が離れすぎて、どんどん浮遊感が強くなります。あまり使われませんね。しかし、雑音の感じも薄くなるので、後述する『テンションノート』の一部として使われたりもします。奥深いですね~。

 終わりに!

 次回は、スケール(音階)や、それに伴う音名、コードをかじるということをしていきたいと思います!

 ではでは!

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

お目が高い! この記事にスキするとは!
8
K-sukelemonと申します。こちらでは、音楽など物書きとしてだけでなく、マルチクリエイターとして活動しております。ごゆっくりどうぞ!