ぎふと

蹴り上げた小石が雪になり
誰かの手に降ってくる
小さくなったキャンディを噛んで
最後の味を感じる

時刻表で確認した時間とは
少し違ってるようだ
でもそんなこと気にしないのは
知っているからもう少し休んでいこうか


蹴り上げた小石を見ながら
誰かのことを想う
買ったばかりのこの傘で
その雪は消せるのかな

知っている情報とはまた何か
少し違ってるようだ
始まったおんがくは終わりを知らない
だからもうやめようか

リボンをほどいて箱を開ける
中身は空だ
冷たい風を吸い込んで
大きな空へ飛んで行こう

落ちてくる小石をみながら
隣の凡人は笑った

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