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vol.18 写真がちょっと楽しくなるフィルター①『NDフィルター』

こんにちは。さて今回からは沼の一つと言われるフィルターです。
フィルターは以前説明したレンズの保護を目的としたレンズ保護フィルターがあります。
しかし、その他にも様々な効果を持ったフィルターが販売されています。このフィルターたちをうまく使うことでもっと写真の表現が広がるのでぜひフィルター沼にズブズブ入っちゃってください☺️
今回から各フィルターの説明を作例を出しつつパート分けして説明していきます。


NDフィルター

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NDフィルターはNeutral Densityの頭文字を取ったもので、減光フィルターとも呼ばれます。
名前の通り、レンズに入ってくる光を減少させることができるフィルターです。サングラス的なやつです😎
僕が使うフィルターの中で最も使用頻度が高いフィルターになります。

シャッタースピードの理屈はもう分かっているとは思いますが(まだ分かってない方はこちら)

https://note.com/k_kph/n/n2bf3289fbc96

NDフィルターとは、日中の明るい時間帯でも30秒間の長秒撮影などが可能になるフィルターです。
通常、日中の明るい環境の中30秒もシャッターを開けているとどうなるかはもうお分かりですね?
そう、明るすぎるために真っ白な写真が出来上がります。そこでNDフィルターを使うことでレンズに入ってくる光の量を減らし、日中でも長秒撮影を可能にするという画期的なフィルターです🤤

NDフィルターには濃度があり、その場の撮影環境や撮影したい写真の表現によって濃度を選びます。
濃度は「ND64」のようにNDの後ろにつく数字で決められています。
市販されているNDフィルターは大抵、ND2〜ND100000まであります。
ND100000は日食などを撮影するときに使うフィルターで、普段使いはできません😌
この数字は光量をどれくらい減らせれるかを表しています。
2は1/2の光量、4は1/4の光量のようになっています。
NDは1/2ずつ変化してくため、2、4、8、16、32、64と変化します。光の透過率で考えれば100%→50%→25%→12.5%→6.25%と変化します。
1/2ずつの変化を1段と呼び、ND2は1段絞り、ND4は2段絞り、ND8は3段絞りとも呼ばれます。

少し数字ばかりで疲れるので作例出しますね😌
 

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NDフィルターを使えば水の表現の幅が広がります。
これにハマるとほんと抜け出せなくなります🤤

NDフィルターは、保護フィルターよりも随分値が張りますが、値段相応以上の作品が手に入ることを考えると、これはもう買うしかないです😇
とりあえずAmazonで探しましょう🤔

よし、じゃあNDフィルター始めたい!って方、値段を見てそれなりに引いたと思います。ただのガラスの板ですが、それなりにはするので、どの濃度のNDを最初に買えばいいのか分からないと思います。

あくまで一例ですが、僕はND64をメインに使用しています。滝などではND64はよく使いますね。
しかし、雲の流れを撮りたいなどの撮影ではND64では濃度が足りないため僕はND400を持っています。
ND400だとせいぜい15秒程度が限界です。
さて、どうするか。

NDフィルターを重ね付け。

フィルターはレンズ側にネジの切れ込みがあり、レンズにクルクル回して取り付けますが、レンズとは反対側の方にもネジの切れ込みがあります。これがあることでフィルターの重ね付けが可能になります。
例えばND64とND400を重ね付けすると、64×400=25600になり、ND25600のNDフィルターを作り上げることができちゃいます☺️
これだけの濃度があれば日中でも40秒以上のシャッタースピードが確保できます😆
重ね付けすることでさらに表現の幅が広がるNDフィルターですが、重ね付けするときに注意点が一つあります。
重ね付けする順番があります。重ね付けするフィルターで最もND濃度が濃いフィルターが一番外側(レンズから最も遠くなる位置)につけます。
これが案外大切です。
フィルターにはコーティングが施されており、レンズの画質を落とさないように出来るだけ不要な光の反射を取り除くコーティングがしてあります。しかし、完璧に取り除くことは不可能です。そのため、複数枚のフィルターがレンズの前に付いていると不要な光の反射がフィルターとフィルターの間で発生してしまい、光の反射(フレア、ゴースト)が写真に写ってしまいます。
そのため出来るだけ反射を抑えるために、一番外側に濃度の濃いフィルターを配置することで、反射の原因となるフィルターを通過する光を減らします。
これは案外見落としがちなポイントなので覚えておいてくださいね☺️

そして、複数本レンズがある方、レンズによってフィルター径は違うのでレンズに合わせてNDフィルターを揃えるのはめちゃくちゃお金がかかります💴
そんな時、なるべく費用を抑え、機材も減らすことができる機材があります。

ステップアップ(ダウン)リング

このステップアップ(ダウン)リングは、レンズ径を変えるための機材です。 

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これを使うことでレンズのフィルター径を大きくしたり小さくすることができます。
さて、もうお分かりでしょうか。

そうです、NDフィルターを大きい径で買っておき、各レンズに合わせてステップアップ(ダウン)リングを使えば、1枚のフィルターを使い回すことができます!🤤
ステップアップリングはそんなに高価なものではないのでレンズが複数本ある人はぜひこのリングを使用することをお勧めします☺️

さて、長々とNDフィルターについてお話しました。人間の目では見ることができない長秒の世界。
長秒撮影の魅力が伝わればいいなと思っております☺️

次回はフィルター回2回目として、PLフィルターについて書きたいと思っています。
お楽しみに。


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