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サッカー界は社会の一部、子どもの指導は社会人を育むことにつながっている。【筆者の思考整理帳06/僕の仮説37】

9月の下旬から街クラブの現場に足を運ぶことを再開した。

「変化があったのか?」。そう、問われると答えに困る。それは検温などを行ったり、以前なかったものがありはするものの、子どもたちの中ではすでに常態化されているからだ。コンサルしている地域の街クラブの子どもたちはグラウンドにやってきて身支度を済ませると、クラブの代表のところに集まり、当たり前のように検温チェックを受けてからグラウンドに出る。

実に、自然にその時間が過ぎる。

コーチ側は気を張っていることが増えた。それは選手への感染はもちろん、グラウンドを借りている学校にも迷惑をかけられないからだ。もう世界的に責任追求の時期は過ぎてはいるが、「いじめの原因になる」など風評被害を起こす恐れがある。

ウイルスよりタチが悪い。

大会を開けばレギュレーションを見ただけで「大丈夫か?」とぼやかれている様子もたまに見かける。大切なところだが、やはり現場対応が最も重要なことだ。それは選手の安心安全を確保する意味で。

私は昨年から「日本クラブユース女子サッカー大会U-18」の公式メディアのディレクターを担当している。今年は冬にスライドしたが、昨年は真夏に開催された。

猛暑のため、試合は午前中だけしか行わないが、それでも熱中症対策は本当に大変だった。数名、気分が悪くなった選手はいたものの、現場レベルでの細やかなその場その場での対応はすばらしかった。

普段は取材する側だが、大会運営委員の一員として間近に交わされる意見交換、試合終了後の報告会は生きた言葉が飛び交った。選手の安全、サポートしてくれているボールガールの安全…日本人のリスクに対する配慮は世界に誇れるものだ。

9月中旬には学童野球の地域リーグ、全国大会につながるジュニアサッカーの予選大会、そしてコンサルする街クラブの練習を見に行ったが、子どもたちは無邪気なものだ。

だが、それでいい。
いや、それがいい。

子どもにまで不要な気遣いをし始める国に未来なんてない。今、彼らに彼女らに必要なものは思い切りグラウンドでプレーする環境だ。

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