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子どもは何回脱皮する? 価値観は出会いの時期が大きく左右する。【リスタートへの思考整理帳00/僕の仮説60】

■上を目指す。この考えが間違いではないか

子どもは脱皮を繰り返して成長する。

成長するたびに凛々しい顔に変化する。コーチはプレーだけを見るのではなく、その表情の変化に注力してほしい。ジュニアサッカーには、常にそれを願っている。

子どもの成長を妨げるコーチはプレーの良し悪しで選手にレッテルを貼り、その評価を変えようとはしない。いや、評価は常に変わるものだと気づいていない。

決めつけは選手が小学校を卒業するまで続き、その過程で試合に安定して出場できる者とそうでない者とが存在してしまう。ジュニアは競技と出会う時期、そして基礎を築く時期であるにもかかわらず、コーチがプレー=結果で判断してしまうのだ。

理不尽極まりない。

ジュニア期=成長期。この時期はサッカーに出会うタイミングも、体が大きくなるタイミングも、心が成長するタイミングも個々によって異なる。当然、結果という平等性だけで選手の評価を決められないのに、ジュニアコーチはそれを行ってしまう。

ほぼ最初の印象でレギュラーとベンチとをわけ、出場機会に差を作り、差を生み出している。実は、成長差を生んでいるのが自分自身だとは気づかずにコーチ業に励む人が数多くいる。

ただ、これを議論すると皆一様に「上を目指す」と口にするが、私は「下にも目を向けられる」選手を育成することが、結果として選手としての質を高め、人間としての土台を大きくすることにつながると考えている。

それがサッカーに関わることが社会にも生きることだと思っている。

■何事も「出会い」がその後の価値観を決める

仕事としてジュニアサッカーに関わり続けて10年近くが経つ。

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