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僕の仮説「ジュニアサッカークラブの作り方」

地域に根づいた経営ができる街クラブを増やしたい。これがジュニアサッカー専門のWEBマガジンを始めた理由です。「コーチ育成」を目的とする記事と「地域との関係づくりによる街クラブ経営…
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2020年5月の記事一覧

ジュニアサッカーを支える街クラブに求められているのは"持続可能な居場所"づくり。  【筆者の思考整理帳02/僕の仮説20】

私たちは自粛期間に何を学んだのだろうか? 非常事態宣言直後、約2週間、日本サッカーの根幹を成すジュニアの街クラブがほぼ機能不全に陥ったことは間違いない。選手と会えない、指導ができない、月謝が入らない…。過去、誰も経験したことがない自然の脅威に、多くのコーチが一時的に思考が停止した。 あらためて再認識したのは、自然界の前に人類は無力であること。そして、人間社会は自然界の一部であることを再確認させられた。私たちが日頃行う社会活動は、自然という前提条件が大きく関わっている。たと

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サッカーに必要な"幅と深さ"を学ぶタイミングはいつ? ヒントは思考力の発達にあり。  【コーチの評価06/僕の仮説19】

私がアドバイザーを務める街クラブでは、サッカーに必要な"幅と深さ"を本格的に指導するのは3・4年生くらいからでいいと思っている。 本音をいえば、小学校3年生くらいまではたくさん体を動かして、たくさん笑って、たくさん悔しがって「サッカーに思い入れを持つ」ことに注力すればそれで十分だ。一昨年、2月に東京ヴェルディの強化部テクニカルストラテジストに就任した坪井健太郎さんに取材したとき、スペインのあるプロクラブでは「あえてクローズド・トレーニングを取り入れるようになった」ことを聞い

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1〜6年生の一貫指導とは? クラブが目指すサッカーからの逆算で段階的な学びを築く 【コーチの評価05/僕の仮説18】

どのようにして1〜6年生の一貫した育成プランを考えたらいいか? ジュニアの街クラブが非常に悩むところだ。正論をいえば、クラブ哲学、そこから導き出されたサッカースタイルをもとに「選手に何を求めるのか」をクラブがきちんと整理し、共通言語化をはかった上で各カテゴリーに必要不可欠なスキルを定めることが最低限クラブとしてやるべきこと。 しかし、私も「すべてのジュニアコーチにこれが実行できる」とは考えていない。 現段階での日本のサッカーレベルを鑑みれば、多くのコーチにとって「これが

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子どもの評価基準をもとにした育成プランと、6年生までの一貫指導の考え方とは? 【コーチの評価04/僕の仮説17】

地域にある普通の街クラブが強豪クラブに勝つためには、他と同じように技術だけを伸ばしても到底太刀打ちできない。 「だったら、それ以上に基礎を叩き込めばいい」というコーチもいる。きっと多くの街クラブが技術を磨くことにたくさんの時間を割いているが、それだけで差が縮まるとは思わない。日本のジュニアクラブの間にはすでにある程度の実力的なヒエラルキーが存在していて、強豪クラブにはそれなりに能力の高い選手が入るようにできている。 もちろんスポーツの世界では当然のことだ。 だからと言っ

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選手を評価するポイントの可視化と共有。これが街クラブで行う一貫指導の魔法のかけ方。 【コーチの評価03/僕の仮説16】

これはアドバイザーを務める街クラブで「私たちコーチが共有しているもの」である。 クラブが選手を査定する上での"評価基準"だ。この内容は資料として可視化し、保護者にも渡している。うちはコーチスタッフが「何を持って選手を評価しているのか」を保護者に明確に示し、去年から具体的な一貫指導に取り組み始めた。 その結果、何が起こったか? 保護者からの不平不満が7割強は減った。もちろん私もすべてを把握しているわけではないが、この点については“経営”という意味で大きな効果があった。ここに

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コーチをどう評価するかは「コーチが選手の何を見ているか」に通ずる。  【コーチの評価02/僕の仮説15】

非常事態宣言によって、ほとんどの街クラブは機能が止まった。 もちろんオンラインを活用し、子どもに体を動かす機会、座学を通じて成長を促す機会をなんとか作っているクラブもある。ただ、その活動も限界がある。知り合いのコーチは「希望者のみ、個々に巡回指導を考えている」と言っていたが、サッカーは集団スポーツがゆえに本質的なものを学ぶには程遠い。 しかし、悪いことだけはないと、私は思う。 今後、街クラブの経営は多様化の時代を迎える。実際に、ここ10日間ほどで10名近い人と「1on1

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