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文化放送 青山二丁目劇場 ラジオドラマ執筆『猫と椿とチョコレートケーキ』11月23日(月)放送

早いもので、私の担当は今年最後。
しかも、今回はコメディではない。
オマージュ、パロディ、小ネタもない、大人のドラマだ。
何の変哲もない日常生活を描いたストーリー。

劇団時代、私が作・演出をした作品でよく言われたことがある。
「映像っぽいよ、舞台でやる意味ある?」
「現実を忘れたくて、舞台や映画を見に行くんじゃない?
 お金払って、わざわざ日常なんて見たくない」
ごもっともです。否定はしない。

でも、私は日常を描きたい

ちょっとしたことでも、本人にとって大切なことがあると思う。
人は生きているだけで、ドラマになる。
サプライズがないと、人は感動出来ないのか?
大きな悲しみがないと、泣けないのか?
私の職業というものは、人間を丁寧に描くことで
日常を心動かすドラマに変えられると思っている。
特にラジオという媒体は、それを膨らませる。

聴き手がイメージをすればするほど、素晴らしいドラマになる

今回、執筆した『猫と椿とチョコレートケーキ』は、
【新・最後三部作】の第2部です。
最後三部作については、こちらをご覧ください。

4年前に書いて、ターニングポイントになった作品『最後の言葉』。
こういった作風のものを、また書きたいとプロデューサーに相談して
『猫と椿とチョコレートケーキ』を執筆した。

収録の日。心を鷲掴みされる。
『最後の言葉』に出演して頂いた、
山口奈々さんが再びキャスティングされていた。
相手役には、山口奈々さんと同じ青二プロダクションの創立メンバーの野田圭一さん。
そして、もう一人は『ラストシーン』『空に記す~岩手編~』に出演して頂いた草尾毅さん。

御三方が創り出す日常は、脚本を書いた私さえも芝居だということを忘れてしまうほどだった。収録中に何度も感極まって、仕事だという事を忘れてしまう。収録の時点で、音と音楽は入っていない。
しかし、この作品がいいものになると確信した。

是非とも、聴いて欲しい。
ニュースになる話題作ではないかもしれない。
テレビほど影響力はない。
YouTubeのように、何度も再生出来るものでもない。
あるのは、

私達が生きている日常と無限の想像力です。

文化放送 AM1134KHz 『青山二丁目劇場』 支配人 古川登志夫
11月23日(月) 20時30分~21時00分

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オリジナルドラマ『猫と椿とチョコレートケーキ』 著:花智傑仙
郊外の住宅地に住むある老夫婦。将来を見据え自宅を処分して便利なマンションへの転居を考えていた。 愛着のある家を残すことを条件に買ってくれるという不動産屋と契約していたが ある日迷い猫が庭にやって来て……

織原 圭一郎  野田 圭一
織原 貴子   山口 奈々
夏目 豪    草尾 毅


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