友達がいない私とジャックハーロウ

アメリカに越して12年。夫の学校やら仕事やらで引っ越しが多くて、今住んでいるサウスの小さな街が6個目の街になるんだけど、住み始めて1年半、友達が出来る気配がない。子供たちが大きくなっているので、公園で世間話をして友達になるようなシチュエーションが失くなったとはいえ、夫のレジデンシーが終わるまでここに後4年半住む予定なのに、繰り返すけど全く友達が出来る気配がない。年々introvertを拗らせているとはいえ、私だけの問題だけではない気がしている。
みんな生まれも育ちもこの街の人が多く、家族が近所に住んでいて、小さいときからみんな知っていて、隣のアパートメントコンプレックスに住む3年生の子は、このエリアから(サウスカロライナとジョージアの州境)から旅行でさえ出たことがないそうだ。(後でちょっと話をするけど、この子の両親はちょっとまた毛色が違うんだけど。)

夫が働いている大学病院はジョージア州唯一の公立のメドスクールで、大きな病院なのでそこで働く医療従事者、そこから派生する医療系の仕事をする親御さんも多いんだけれど、やっぱり生まれも育ちもここの人が多くてもう既に長い友情を誰かと築いている印象。私が入る隙がない。パーティーなどで顔を合わす夫の同僚の奥さん方は、私より年下で小さいこどもたちを育ている人が多く、めちゃくちゃイライラしててとても話しかけられない。(気持ちはすごくわかるんだけど。夫は仕事でほぼうちにいない。レジデントの給料で小さいこどもたちをワンオペで育てるのは気が狂うはず。)

さて隣のアパートコンプレックス(前回のブログのアパートの別の部屋の子)の子の話に戻すと、お母さんを朝起こすと怒られるらしく、スクールバスを待つのに毎朝うちの玄関先に6時25分に現れ、私とうちの子とバスを待つ。何か家で嫌なことがあるのかわからないけど、私の「おはよう」に何も答えない。私辛いの、察してという無言のアピールなのか、両親からマナーを学んでいるのか知らんけど、朝からバイブスが下がる。
お父さんは自営でペンキ屋をしているらしいけど、我が家の敷地に自分のビジネスの看板立てたり(数ヶ月後に外した)、自分のアパートの駐車場じゃなくて我が家の前に普通に車停めたり、ちょっと自他の境界線がおかしい感じで面倒臭い。一度車(古いトラック)が盗まれたと警察を呼んで、その後保険で新しい(って言ってもそれも古い)トラックを買ったみたいだけど、大変怪しいと思っている。この近所は治安が良いので、うちはテスラ、うちの2軒隣は新車のフォードのトラックがドライブウェイに停めてあるし、近所の他の家もBMW、フェラーリ、メルセデス等がドライブウェイに停めてるのに、どこの泥棒がぼろぼろのトラック盗むの。

引っ越した当初は顔を合わせる度(仕事があまりないらしくいつもアパートの周りにいる)に挨拶してたけど、ことごとく無視されるので、今外に出るとあの人いるなという時間には外に出ない。しらっと無視をされる度に傷つくのに飽きた。
その子の両親から(お母さんは自分の犬を我が家のフロントヤードに放してトイレをさせる)私が嫌いなんだろうなという空気は薄々感じていたものの、子供には罪はないと毎朝バスも一緒に待つし、毎日うちに遊びに来るのをできる限り受け入れてたけれど、先日その子がうちの子に「私のお父さんとお母さん、あなたたち家族が引っ越して来たときに、変な人たちが引っ越して来たって笑ってたよ。あなたたち変だよ。」って笑って言ったらしくて、今まで優しくしようとしてた3年生にこんなに馬鹿にされてるんだと虚しい気持ちになった。うちの夫は人の命を救う為に寝る時間を省いて働いているし、子供たちは皆ストレートAのhonored studentで、クラスプレジデントやベータクラブの会長をする真面目な子達でどこもおかしくないんだけど。もしうちでおかしいことがあるとしたら、私が外国人なことでしょ。この辺りで見ないアジア系で、英語にアクセントがあるからでしょ。優しくしようと頑張ってたのに、子供に「おかしい」って笑われるんだ。

先週、数軒隣の家のスプリンクラーが壊れてるみたいでカリフォルニアに住むその家のオーナーに電話をした。その家は彼女のセカンドハウスでここに滞在するときは一緒に毎日コーヒーショップに行ったり仲良くしてもらっていたのだが、うちの隣のアパートの住人がおかしいという理由で、家を売りに出している(大げさに聞こえると思うけど隣のアパートの数人が本当に面倒臭い)。
「スプリンクラーが朝から止まってないから誰か業者さんに電話して、見てもらった方がいいよ。」と電話すると、「きゃー大好きな友達から電話が来た。アイラブユー、Miss your beautiful face!」と言われてちょっと泣いた。相手が正しければ、友達を作るのこんなに簡単なのに。日本にいるときや他の街に住んでたときだってこんなに寂しくなかった。

もう誰かの思いやりのない言葉に傷つくのに心底飽きたので、優しい人たちにフォーカスして、タフであろうと思っている。
ジャックハーロウの「They don't love it」の歌詞、「*uck being likable, I'm tryna be unbreakable. I just realized that this whole game is takeable if I want it.」が気分。ジャックのインタビューを見てるとルイビル、ケンタッキー出身の彼は、ヤングサザンジェントルマンって感じで礼儀正しい印象。それでもヘイターはいるのだろう。


ジャックハーロウだってヘイトから逃げられないんだから、私も好かれようなんて思うの止めて、壊れないようにタフになるのが2024年の目標。頑張れ私。

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