南日本新聞 百条委員会設置に関するアンケート
8月6日 県警に対する、県議会総務警察委員会の閉会中審査が行われた日、南日本新聞が全議員に百条委員会に関するアンケートを配布しました。
8月6日に配布で、9日に提出というなかなかにタイトなスケジュールでした。8月12日 このアンケートについて記事が掲載されました。
実は、この回答期間は県議会の視察日程と重なっており、ホテルや空港で回答を作成したのですが、記事になったのは上記の1行でした。
流石に、ちょっと残念だったので、回答として南日本新聞社に送付した全文を公開します。
問1 百条委員会の設置に賛成ですか、反対ですか。
賛成
問2 問1の理由を教えてください。
今年の6月議会での県民連合の代表質問に対し、県警が虚偽答弁をしたことを、8月6日の総務警察委員会で明らかにしました。本会議において虚偽答弁を行うということは、「公の場で県民に嘘をついた」ということです。また、議会答弁に虚偽があったということは、これまでの委員会答弁も果たして正しかったのか、一から検証する必要が出てきました。
証拠保全や捜査の流れに対する、警察OB、現職警察官から聞こえてくる話とあまりに食い違います。
また、これまでの委員会では、証言者も警察側が準備した答弁者のみで、実際に数々の問題に関わった人間が答弁することはほとんどなく、伝聞あるいは推測の回答が多々見られました。
警察に自浄作用がなく、公安委員会も形骸化していると考える県民は少なくありません。
第三者的な立ち位置、県民目線で調査できるのは県議会だけとして、その期待は大きく、県民の期待に議会が答えないということであれば、県民は大きな失望をし、また、生活の安全を担うはずの県警に対して、自分が被害者になったときに、県警は助けてくれないのではないか、という拭がたい不信感を抱えたままになってしまいます。
また、警察内部でも、意欲が低下し、出勤しなくなった警察官がいるという話まで聞こえてきました。
県民の安心安全、信頼できる社会の根幹を守るため、設置すべきです。
なお、百条委員会の設置に躊躇する理由として聞こえてくる主なものは、
①これまで警察を対象としたことがない。
②百条を設置しても新しい事実は出てこなかったら、議会が批判の対象になる。
③帰結点(結果・落とし所)が見えない
④司法の手に委ねるべき
の四点です。
①に関しては、逆に、ここまで警察の問題が一挙に噴出する事例が今までなかった、それくらい酷い状況であるということです。
②に関しては、県民の意識は全く逆で、設置しないことで議会は批判の対象となり、その批判には耐えられない。県民は納得しないと考えます。
③に関しては、県民の信頼を回復できるような県警に組織を変えるために調査をする、その一点です。調査の過程で出てきた事実で、その都度対応しなければならないことがあるかもしれませんが、それはその時に協議すべきです。
④に関しては、例えば前生活安全部長が起訴されている内容には、枕崎の盗撮の話は含まれていません。つまり司法の対象外となります。これまでの県警の答弁でも「捜査していない」との答弁がありました。現に司法の場にあるものを除くなど、内容を慎重に切り分ければ、並行して調査を行えます。
問3 百条位の調査目的は何にすべきと考えますか。
・霧島警察署でのクリーニング店女性に関するストーカー事案に関する対応(特に苦情・相談処理票の未入力、監察への連絡遅延、証拠動画データの削除について)
・霧島警察署での巡回連絡簿を悪用したストーカー事案に関する対応(特に巡回連絡簿の悪用に対する当該警察官への処分について)
・枕崎署の盗撮事案に関する対応(特に認知から逮捕まで時間がかかった経緯について)
・複数の被害者がいるロマンス詐欺事件に関する対応(特に鹿児島南警察署での不適切な相談対応をはじめとした、被害者への対応全般について)
・ウェブメディアへの強制捜査の是非とそのデータ消去に関する顛末に関する調査
・刑事企画課だよりの発行に関する調査
・被害届の受けしぶりと受け止められるような相談対応体制に関する調査
・県民の信頼回復のための透明性を確保する県警の情報公開のあり方に関する調査
・公益通報と情報漏洩に関する考え方に関する調査
問4 閉会中を含め、これまでの総務警察委員会での調査で十分だと考えますか
上記のとおり、全く不十分です。
各議員は、それぞれの選挙区から県民に選ばれて県議会に参画しています。
政治的に、いろいろな考え方があることは否定しませんし、それは健全なことです。
百条委員会設置に反対することも、その理由が県民にきちんと説明できるのであれば、それは尊重されるべきです。
ただ、その県民が納得する説明ができるのか、私は疑問です。
9月議会でこの問題について、代表質問に立つ予定です。
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