「偶然の出会い」が減るコロナ禍こそ、TVCMが重要になるかもという話
はじめに
はじめまして!広告会社でマーケティングプロデューサーをしている松本慧司といいます。
初 note となるので、自己紹介も兼ねて、経歴を簡単に。
どうしても「時代の雰囲気づくり」を担える広告業界に入りたくて、就職浪人を経て、今の会社に入社。
[TVメディア担当4年]⇒[コミュニケーション全体設計3年目]の社会人7年目になります。
TVメディア担当をしていた観点も踏まえて
「コロナ禍こそ、TVCMが重要なのではないか?」
という整理を、この note では書いていきたいなと思います。
「まわり」を見渡してみると
既に自粛生活にも慣れ、外に出る機会が減少し
ネットでモノを買う機会が増えている方が多いのではないかなと思います。
(もう既に、この生活が「当たり前」にさえ、なってきている感覚)
この購買を支える「ネットの構造」って
ネットの構造を、超かんたんに整理したいのですが、
消費者の頭の中で
既に「選択肢として存在」するモノを
「検索窓に入力」し、「情報が出力」される
という構造です。(一部レコメンド機能など除いてではありますが)
この「ネットを通じた購買行動プロセス」であったり、
「外を出歩かなくなった生活様式」において、
ブランドや商品との「偶然の出会い」が減少してしまうことが、感覚的に想像できるのではないかなと思います。
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例えば、
街歩き中や百貨店で、今まで知らなかった洋服屋に
目が留まることだったり、
街角で行列を見つけて、流行りの食べ物や飲み物を、
知る機会は、少なくなってしまいましたよね。
自粛期間、半径3キロ圏内の生活が、基本形だったこともあり、
「偶然の出会い」を渇望している方も多いのではないでしょうか?
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「コロナ禍以後 購買行動」⇒「ネット購入偏重」?
「ウィズコロナ・ポストコロナの購買行動」として
1.生活様式の変化
2.利便性(一度便利さを体験したら元に戻りにくい)
という2つの観点から、より一層の
「ネット購入の加速・定着」を予測するならば、
「第一想起(群)」と言われる
「カテゴリーを聞いた時に、一番最初に思い浮かぶブランド(群)」に自社ブランドを押し上げる重要性が
より一層高まるのだろうなと、最近強く感じています。
まずもって、
消費者脳内の選択肢の「先頭の方」にないと
「検索窓に入力」されないし、
それは「購入に至らないと同じ」というイメージです。
「第一想起」とは
ブランド認知率などの調査の際に「このような製品やサービスで、頭に思い浮かぶブランド名を挙げてください」というブランド再生(純粋想起)のうち、最初に挙がるブランド名のこと。
「第一想起」とTVの関係
第一想起の構成は、人それぞれなので、
「ブランド認知度」や、「その人のロイヤリティ度合」によって変わってくると思いますが、
TVは、前者の「ブランド認知度」貢献の部分で、
圧倒的なマス認知媒体として、第一想起コミュニケーションを支えてきました。
ただ、最近は、生活様式や価値観の多様化に伴って、
メディア接触も多様化し「TV離れ」が叫ばれるようになり
2019年「日本の広告費(電通調べ)」には、媒体別広告出稿額として、「ネットがTVを抜いた!」というニュースが大きな話題となりました。
コロナ禍で「部分的な生活様式」が均一化している
しかし、コロナ禍で「在宅率上昇」や「娯楽制限」(生活様式の部分均一化)
により、TV視聴率は上昇してきています。
もちろん、ネットフリックスなどのサービスも、同様に利用者数が急増しています。
(キー局世帯視聴率 1% = 19.8万世帯 ≒ 43.1万人)
視聴率は上昇しているのですが、
TVCM市況は停滞していて、各局「パッケージ」や「企画」売りが出回り始めています。
(今今は、広告主有利な状況)
こういった市況下なので、一般消費財メーカーは「今CM打った方がいいですよ!」という議論もありますが、
今回、タイトルに書いた
「コロナ禍こそ、TVCMが重要になるかも」の主語は、
「これからマーケットに参入していくプレイヤー」
「メジャーに挑戦していく、マイナープレイヤー」を指しています。
「生活様式」と「購買行動」が変わった(生活が変わった故に、購買も変わった)中で、マーケットに挑戦するプレイヤーこそ、TV出稿すべき理由を、最後にまとめていきます。
なぜ、これからマーケットを獲りに行く
プレイヤーこそ、TVCMが重要と考えるか(まとめ)
ウィズコロナ・ポストコロナにおいて
「生活様式」と「購買行動」が変容し、
「偶然の出会い」が減ってきている中で
「これからマーケットに参入・挑戦するプレイヤー」は
まず、TVCM(スポットCM等)で「偶然の出会い」を創出し、
刹那的にでも「第一想起(群)」に入り、
消費者の選択肢になる必要があると考えます。
そして、段階を踏んで、購入に至ってからは、
プロダクトとしてのポテンシャル(優位性・感動体験)を中心に、
ロイヤリティを高め、消費者との長期的な良好関係を築いていく。
大枠では、こういった設計を組む必要が、
このコロナをきっかけに、より一層増してきているのではないかと、強く感じています。
相対的に、TVCMは高コストです。しかし、タイミングを計れば、コストパフォーマンスを高めることができるのも、また事実です。
生活様式や購買行動が、変わっていく、これからこそ、
緻密なコミュニケーション設計(体験デザインも含め)をベースとした
TVCMを「施策の起爆剤」に、マーケットにチャレンジしていくことが重要なのではないかと、感じている今日この頃です。
ーー ここまでが、この note「まとめ」なんですが ーー
ちょっと延長して。
一度、消費者の選択肢になることは、とても重要ですが、長期的な良好関係を築くことが、最も重要であると言われます。
長期関係を築くということは、ロイヤリティ(愛着)を持ってもらうということです。
愛着は、「統一された世界観やメッセージへの “共感” 」や「フィジカルな体験による ”共感” 」によって、
形成されていくモノなのかなと捉えています。
コミュニケーション領域を担う人間として、
「共感」を生み出していくために、
ブランドを理解し、消費者を理解し、社会を理解し、
「伝える」を磨いていくことが、シンプルに何よりも重要なのかなと、この note を書きながら感じました。
という自分なりの結論に至れたところで、
初めての note は終わろうかなと思います!
ここまで、お付き合い頂けた方、本当にありがとうございます!
これからも、自分なりの整理や事例を、この note を使って、発信していければなと考えておりますので、よろしくお願い致します!
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