哲学(西洋哲学史)

哲学は英語でPhilosophyと書く。語源であるギリシャ語で”Philo"は愛、”sophy"は知(智)を意味すると。つまり智を愛することが哲学であり学問だと。哲学は、その時代の常識を問いただす学問。

古代では、科学と宗教と政治の大元として哲学が育った。ソクラテス(BC469頃~BC399)が問答法等により人々が知らない事が多い事を気づかせて、”無知を知ろう”と言うことで多くの弟子と探求した。しかしギリシャの敗戦が原因でソクラテスは死刑となりこの世を去る。その後、ソクラテス(BC427頃~BC347頃)の弟子であるプラトンが紀元前387年にアテネ郊外にアカメディアという名の学園を建設してソクラテスの教えを広める。ギリシャ哲学者の中でも異質で哲学者として”精神的・概念的な問題”を取り上げた。ギリシャの哲学は自然科学に根差していたので異質だったと。つまり物質でなく”イデア(理念)”で物事を突き詰めた。その後プラトンの弟子であるアリストテレス(BC384年頃~BC322年頃)がイデアを否定。アリストテレスは観察好きの古代ギリシャの自然哲学者に近かった。「プラトン=理想主義(天を指す)」対「アリストテレス=現実主義(地を指す)」アリストテレスは“万学の祖”と言われるほど後世に大きな影響を与えた。天動説や自然発生説など今の科学では明確に過ちである主張もあり。

中世では、哲学のあり方は、キリスト教の時代の補完。アウグスティヌス(354年~430年)はキリスト教司教。”紙は全知全能”なのになぜ残虐か拷問があるのか、との疑問を投げかけた。結論は”自由意志”。 神に悪を止める力はあるが神は人間に自由な意思を与えたと理解した。宗教が”世界・社会・幸福・死”を定義してくれた時代に、宗教のボロを哲学がカバーしていた。

近代では、”大切なのは神か人か?”の世界。デカルト(1596年~1650年):我思う故に我あり(神じゃないでしょ)数学的・科学的に人の存在を証明した人、カント(1724年~1804年):”神から人間へ”道徳法則・定言命法(自分の理性で全て決める)、ヘーゲル(1770年~1831年):弁証法・相互承認(宗教戦争後の激動の時代)

現代では、社会のあり方か個人のあり方か。キルケゴール(1813年~1855年):実存・絶望(自分の能力が見えて無く夢見ること)、ニーチェ(1844年~1900年):神は死んだ・ルサンチマン・超人、バタイユ(1987年~1962年):エロティシズム・人間らしさ・消費、アレント(1906年~1975年):アメリカに亡命したユダヤ人。悪と凡人(アイヒマン裁判により凡人でも悪になると)人間は労働(食うため)と仕事(自分のため)と活動(公共の為)の為に生きてる。志戸子・活動に精を出すべき!

今は? 科学はIT革命、宗教は資本主義、政治は民主主義の世界。何千年と比べて今は幸せか?



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