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卒業式の記憶

コロナウイルスの影響で卒業式が各地でなくなるかもしれないというニュースを見て、かわいそうだなと思い、自然と自分の卒業式の記憶をたどってみる、不思議と一番覚えてるのが小学校なんだなこれが、続いて中学。中学では、この人はそんな人じゃないだろうって思ってた男の担任の先生が「若者たち?君の〜行く道は〜果てしなく遠い〜」ってやつを教室でみんなの前で急にアカペラで歌い出し、涙を流して送り出してくれた。クラス委員だったのでその歌い終わりに、起立、きおつけ、礼の号令をかけたことをよく覚えている。みんな感動したんだろう、ものすごく大きな声でキレイに揃っていたな〜。高校はほとんど覚えてない、教室で友達とくっちゃべっていたことくらいか?その友だちの顔もよく思い出せない、これって不思議!古いほうが記憶に残ってるって・・・なんでもそうなんだけど10年前のことより子供の頃のことのほうがよく覚えてる、脳学者に聞いてみたいものだわ。

さて、小学校の卒業式で最も鮮明に記憶しているのが、お別れの言葉?っていうのか?あれなんていうんだろ、体育館で卒業生全員が決められたお別れの言葉を入れ代わりたち代わり人を変えて言うやつ、アレのトップバッターをやった!なぜそれに選ばれたのかはよく覚えてない、何人かクラスで候補がいてみんなに聞いてもらって自分が選ばれたような記憶がある、自分から進んでそれをやりたいと言った覚えはない気がする。

ピアノの演奏が流れて、ここ!ってタイミングで俺がスタートを切る!俺が「うららかな春の光!」って言う、自分の中にある一番いい声を出して言った。気持ちがいい!それに続いて誰かが「木の芽も膨らんだ」誰か「厚い上着はもう重い」誰か「太陽は春を忘れなかった」誰か「春!」誰か「春!」卒業生全員「卒業の春!」誰か「思いは巡る」誰か「体育館が広く見えた」全員「入学式!」と、こっからかなり長いのだが覚えてるのはここまで、冷静に今見るといい言葉が並んでるんだな〜と思う。っていうかよくこれだけ覚えてたものだ、今まで覚えてたんだ、これは一生忘れないだろう!ホントになぜあれは俺がトップだったのだろう…でも、一生の中で気持ちいい瞬間ベスト3に入る特別な思い出だな〜。

これってきっと全国いろんな学校で、いろんなバージョンを先生たちが会議かなんか開いてああでもないこうでもないと考えて文章をつくるんだろう、そしてこれはなにか記録に残っているのだろうか?自分の記憶の中だけでしか思い出せないのだろうか?だとしたらフルバージョンをぜひ再び思い出したい!この続き、同級生たちは覚えてるかな〜自分の言ったセリフはおぼえてるだろう…できることなら当時の事を覚えてるみんなに聞いてみたい…。

そんなことを考えるとやっぱり卒業式って、いくつになっても記憶に残るミラクルがおこる特別な日なんだと思う、なんとかやる方法はないものかね?


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