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「聞く力」と絵本

「話を聞く」は実は、すごいスキル。

人は話を聞いてもらいたがるものだと、何かで知った記憶がある。

今日の出来事。
楽しかったこと。
悲しかったこと。
苦しみ、悩み。
聞いてほしい。
誰かに聞いてほしい。

そして、それを聞いてくれる人と、聞いてくれない人がいる。

聞いてくれない人には、だんだんと話さなくなる。興味なさそうだし、めんどくさそうだし……。

一方、聞いてくれる人には話したくなる。だんだんと話す機会が多くなる。そのうち、取り留めもない話しだってするようになる。
だって、いつだって聞いてくれるから。

「話を聞く」というのは、ほんとうはそんなに簡単なことではない。自分の時間を「話を聞く」に使っているのだから。
そうまでして聞いてあげたとして、何になるのだろう。
そう思ったりもする。

けれども、話を聞いていて学べることは意外と多い。
自分の行動と照らし合わせ、気づきを得たり、時には反省することだってある。
聞いたあとどう行動するかは、もちろん聞いた本人にゆだねられるが、同じ轍を踏まないように、とか、本当にそうなのか試してみたい!とか、やれそうなことは案外多い。

子どもの話をよく聞く人は、子どもが色々なことを話してくれる。
いつも話を聞いていると、話したくないことも、話してくれる時がある。
これは、いつも聞いてあげているからこそできるコミュニケーションのひとつだと思う。
なんでも話せる親がいるのは、子どもにとっての精神衛生上、非常に幸せなことだと思う。

「聞ける」人はどうやってそのスキルを手に入れたのだろう。

これは私の独断と偏見だが、小さい頃の絵本や本の読み聞かせが関係してるのではないかと思っている。


私自身は、30代になるまで、本とは縁遠い生活だった。
だからだろうか。
人の話を聞くのは苦手だった。
「面倒」しか思い浮かばなかった。
随分歳が上の人とかが、とても親身になって話して聞かせてくれていたにも関わらず、聞くフリをして右から左の、今思えば随分損をしていた人だった。
相手の方にも、自分にも、申し訳ないことをしたものだ。


自分が本に関わるようになって初めて、本の良さを知った。
だから自分の子どもには、読み聞かせはもちろん、たくさんの本と関わらせた。
だからだろうか、私の子どもは人の話をちゃんと聞くんだよな。
ここはほんとうに感心する。


まぁ、読み聞かせだけが原因とは言いがたいけども、絶対にやった方がいいと、声を大にして叫びたい。


それと、大人になってからでも読み聞かせは遅くはないと思っている。
というか、どんなことも遅いという言葉で片付けてしまうのが残念でしょうがない。
関わり合うタイミングが、今まで来ていなかっただけのこと。
その人それぞれのタイミングというものが、絶対にあると思う。
ただそれだけのこと。

話を戻そう。
私のように、本と関わりが薄かった人が最初に触れるいいきっかけになるのでは、なんて思ったりもしている。何も読み聞かせだけではない。オーディオブックという方法もあるしね。

絵本と言ったって、子どもたちが読んでいる本だけとは限らない。
大人の絵本だってあるはず。
そんな大人向けの絵本を作ってみたい気もする今日この頃。
もうあるのかしら。



話を聞くのが好きな人。
もしあなたがそうなら、素晴らしいスキルだね!って褒め散らかしたい。
もしも全然苦痛でないのなら、それはもう才能。
その才能を存分に発揮して、世の中を明るく照らしてほしい!




私も以前よりはるかに、人の話を聞ける人になったんだよ。



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