日曜の夜

私は、週休二日制の土日休み。
たまに土曜も出勤なんてこともあるが、
普段はスーツを着て仕事に出る
いわゆるサラリーマンってやつだ。

日曜の夜というのは、
どうしても憂鬱になってしまう日が多い。
やはりまた明日から仕事が始まると思うと、
気が重くなるのも仕方がない。

そんな時に私は心がけていることがある。

それは"明日着るスーツスタイルを考えることだ。
明日は何のスーツを着て、中にシャツはあれを合わせてネクタイはあれにしよう。明日はプレゼンがあるから、ちょっと主張のあるネクタイを締めようなど色々と妄想を膨らませる時間がとても好きだった。

毎日着るスーツを楽しむことが
人生を楽しくする方法だと考え付いたのだ。

元々ファッションは好きで、
色々なブランドにも手を出した。
学生の頃からスーツにも興味はあった。

その頃は自分なりにイケてるスーツスタイルを
考えて着てはいたが、今思い返せば
何も分からないヘンテコスタイルだった気がする。

社会人になってからはどうしても
仕事着のイメージが強すぎて
最初は毎朝着るのが本当に嫌だった。

そんなスーツへのイメージを変えてくれたのが
ある一人の社長との出会いだった。

その人は得意先の社長で、
まるで雑誌の中から出てきたような
白髪交じりの髪をかきあげて
ワイルドに髭を整えたいわゆる
ちょいワル親父と言った風貌だった。

その人に言われたある一言が、
今も私の耳から離れない。

「ファッションは、相手への敬意を表すもの」

これを言われた時に、
私はふと自分の服装を確認した。

サイズ感の合わないスーツとシャツ。
ネクタイはボタンを一つ外してつけている。
靴は傷がついてボロボロになっていた。

私は次の日すぐ新しいスーツを探しに行った。
あの時の恥ずかしい気持ちは今も忘れない。
いや、忘れてはいけないと思っている。

「ファッションは、相手への敬意を表すもの」
この言葉は、間違いなく正しい。
まずこれから会う人に失礼のないように
身なりを整えるのは当たり前の事。

だが、それを出来ていない日本人がほとんどだ。
そんな話をある社長からされたのがキッカケだった。

その社長は、よくヨーロッパに行くらしい。
私にかけてくれた言葉も
ヨーロッパに行った時に感じたものを
私に伝えてくれたようだった。

そこから私の生活は、
ぐるっと変わった。
毎日イヤイヤ着ていたスーツから
ファッションを楽しむスーツに変えていった。

これが不思議と気持ち良くて
私の朝のやる気スイッチになっている。

さて、明日は何色のスーツを着ようかな

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