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住宅営業の仕事は本当に不思議な仕事でした。20年間でお引き渡しした210件のお客様とのお話。35

25年以上前の住宅営業の昔話です。でも昔話ほど学ぶところはあって、昔話だからこそ見える事もあります。

「言った!言わない!」

が元でクレームになる事は、どんな世界の業種でもあるのではないでしょうか。
いかがでしょうか?それに近い事もありませんか?

その時どうされていますか?もちろん力関係で、エビデンスを残していても、相手もそれを認めていても、弱い立場の方が折れざるを得ないのも営業の仕事で

あったりします。ルート営業の仕事、発注を受ける側の仕事、発注を受けてしまった側ならばなおさらです。

でも住宅営業の仕事はそこに気づいたところから、対応を変える事が出来るのです。
これは全ての営業の仕事にも通じることかもしれないです。

ここに気づけるか、気づけないかで営業の仕事が面白くなるか、ただただ卑屈なモノになるかの違いがあります。

私は、些細なお客様が発した言葉も全て打ち合わせ議事録に残すのです。そしてお客様の言った言わないに対応します。

「その話は6月21日の議事録でこの様に残っています。複写をその時お渡ししています。そのあと変更の記録にないですから、ご希望が変わった。という事で良いですか?であるならば新規の工事発注としてお受けして見積もりを出します。」と

お客様「んぐぐぐぐ」と心の声が聞こえます。又は「アベシ(かなり古い 笑)
    と

お客様は言った言わないで、無料でこちらにやらせようとします。そんなお客様は少ないのですが、お客様にも色々です。

25年前はこんな事を言う人もいました。

「大工さんの仕事なら、ここに少し棚作って〜というと。サッサとタダで作ってくれるけど、オタクらみたいな会社はなんでも見積もりしてお金を取るからな〜融通が効かない。」と

融通が効かないのはどちらでしょう。(心の中の呟き)

私「サッサと作っても、ゆっくり作ってもその材料とその時間は誰が負担するかです。結局それは無料ではないです。大工さんも生活ありますから」

現場でこのやりとりを陰で聞いていた大工さんが、私が現場を去る時に
「ありがとうございます。こっちが言いにくい事言ってくれて」

大工さんの為に言ったつもりはなかったです。私の生き方が足元を見てモノを喋る人間、相手の弱みにつけこむ人間が受け入れられないだけでした。

そんなに尊敬していない上司から言われた事がありました。

「お客様と営業は常に50:50で対等で良い。お客様は相当の代金を支払い、営業はそれに見合ったサービスを提供する。だから卑屈になる事は何もない。」

そんなに尊敬していませんでしたが、この言葉は私の気持ちをかなり軽くしてくれました。

どんな上司にも学ぶことがあると教えてくれたのはこの上司でした。

次回へつづく

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