見出し画像

Blackmagic eGPU ProでBOINCに参加してみた

誰もやらない方法でBOINCに参加

Blackmagic eGPU Proという外付けグラフィックボードがあるのだが、私はこれをかなり特殊な用途に使うために購入した。それは、BOINCにGPUで参加するためだ。私は現在、以下のような特殊な環境を用いてBOINCに参加している。

・BOINC (v7.14.2)
・Science United
・iMac (2017)
・macOS Mojave (v10.14.4)
・eGPU (Blackmagic eGPU Pro)
・Radeon RX Vega 56

BOINCというのは、学術的な計算処理に使うコンピューターリソースをネット上のボランティアから募り、それでグリッドコンピューティングのネットワークを構築してしまおうというプロジェクトの事である。私はこれまでもCPUの処理能力をボランティアとしてBOINCに提供し続けてきたのだが、今回はより強力な演算処理能力を誇るGPUを使って、ワンランク上の貢献を目指してみる事した。

エンパワーメントされたiMac

画像1

正直なところ、私のiMacはとても非力なマシンである。CPUは2コアしかなく、元々のグラフィック機能はIntel Iris PlusというCPU内蔵のものだった。だが、外付けGPUをThunderbolt 3接続で追加する事により、私のマシンは圧倒的な演算能力を得る事が可能となった。

外付けのグラフィックボードというモノ自体がそもそも現段階ではかなりマニアックな製品であり、なじみのある人というのは少ないのかも知れない。

最近では、接続ケーブルがかなり早い速度を出せるようになったおかげで、GPUすらも外付けできるような時代になっている。私のBlackmagic eGPU ProもThunderbolt 3接続により40Gbpsの速さでiMacと繋がっている。40Gbpsなんて速度は、一昔前では考えられないような速度なのだ。このおかげで、GPUはより扱いやすい形へと現在進行形で進化を続けている。

eGPUの接続と認識

Blackmagic eGPUはとても特殊な製品である為、自分のBOINCソフトウェアで正しく認識されるのかには、かなりの不安があった。

というのも、この製品はグラフィックや映像関係のアプリケーションのためにあるモノなので、学術計算とかグリッドコンピューティングなどといった使い方は想定されてないはずなのだ。しかもBOINCのアプリはeGPUの会社とは全く関係のないオープンソースコミュニティーが作り出したモノであり、いくらプロジェクトの中心者がカリフォルニア大学バークレー校の頭の良い人たちであったとしても、BOINCがeGPUにどこまで対応しているかというのは、あまり情報もなかったという事もあって、実際にはやってみなければ分からないという、はっきり言って賭けみたいなものだった。

しかし結果だけ見れば、特殊な設定は一切必要なく、BOINCは拍子抜けするほどあっさりeGPUを認識してくれた。これには感動した。

eGPUの完璧な空冷システム

画像2

Blackmagic eGPUを使うことのメリットは、この大きな本体が可能にする完璧な冷却機能にある。GPUに負荷を掛け続ける場合には熱処理の問題が大きく立ちはだかるが、Blackmagic eGPUは本体の中が巨大なヒートシンクになっているので冷却機能は十分である。この完璧な空冷システムが、実はBOINCの演算をさせるには願ったり叶ったりの構造なのだ。

ネット上を調べれば、BOINCでGPUに負荷をかけ続けた為に、1・2年で高価なグラボをダメにしてしまった人というのもたくさん居たりする。これはビットコインなどのマイニングでも同様だ。GPUの熱処理問題は、かなり気を使ってやらないと、後々困る事になる。中にはグラボを使い捨て感覚で扱う不届き者もいたりするが、グラボは使い捨てするにはあまりにも高価なパーツだ。なので出来るところはしっかりとケアしていきたい。

やってみた感想

こういったシステムを構築するのは私の長年の夢であった。BOINCにはかれこれ10年以上も参加し続けていたが、GPUを使って参加するのは意外にも今回が初めての事だった。本当に、長年温め続けてきた計画がやっと実ったのだ。感慨深い…

これは自己満足なだけかもしれないが、私は本当にやってよかったと思っている。

3
統合失調症から回復。その後、放送大学教養学部を無事卒業し、現在は放送大学大学院・修士選科生として学びを継続中。私はnoteをTwitterとBlogの機能を併せ持つハイブリッドとして活用しています。マガジンよりは、つぶやきの方が多めです。