解剖学を好きになってください! 第31回
2020年12月30日
水曜日に解剖学を担当する渡辺です。
いままでは国家試験の解説をおこなってきました。現役学生や卒後に再度勉強したい先生方に向けて書いてきました。
しかし、
今回は少し趣をかえて自験例で興味深いものを、報告したいと思います。
まずは半月損傷の形態を確認しましょう!
本題に入ります。
症 例
患者:21歳、男性。両膝に疼痛と違和感(右>>左)
•小学生の時に、誘因なしで右膝にロッキングが発生。病院に着いたときにロックが外れる。
•以降、数回のロッキングを繰り返す。自己整復(膝伸展)。
いつのまにか右膝の後外側部に動作時痛が出現。
•高校生の時に、近隣整形外科を受診。右膝の靱帯断裂(詳細は不明)と診断され、いずれ軟骨が摩耗するかも、手術するか否かはお任せすると言われた。
当院での所見
•Thessaly test:0°(-)、30°(+)
•特に大腿の外旋痛が顕著
•McM :後外側部痛(+)
•Lachuman test (-)
•TD:後外側部痛(関節裂隙)
•Dial test:膝30°屈曲位で、右55°/左30°
•膝完全屈曲は疼痛のため不可。他動屈曲で110°が限界
私の推察
•繰り返しのロッキング、Thessaly testでの外旋時痛、圧痛部位・・・
•lateral meniscusの異常(Hypermobile LMかdiscoid)? PLCの可能性もあるけど、ロッキングは?
膝専門医で対診をお願いする!
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