いじめの後遺症


中学3年生、転校した先の中学校で同じクラスの子に暴言を浴びさせられた。

存在が邪魔とか、死ねとか。
私がいるところら辺を狙って荷物も投げてきた。

自分の方言もバカにされた。自分の出身を全否定されたみたいで悔しかったのに、きもいと言われたくなくて方言を隠した。
あまりにも屈辱的だった。

ただでさえ中3という時期に転校して心がナイーブになっていた私にはあまりにもキツかった。

学校に行くのが辛くて仕方なかった。

ある日の朝、学校に行く玄関前で泣き出してしまった。

親に学校に行きたくないと言った。
親は行きなさいと言った。

泣きながら家を出て、家の前の横断歩道に飛び込もうとずっと突っ立っていた。

頭の中で、飛び込め!と何度も叫び声が聞こえたけど足は動かなかった。
飛び込むこともできない情けなさにもっと泣いた。

学校に着いたらトイレで顔を洗って泣いていたことをバレないようにしてから、教室に入った。

その子はわたしを見てとりまきとこそこそ話している。
全てが絶望だった。

担任に言っても改善しなかった。

教室の声が全部自分への悪口に感じた。

毎日家で泣いて、死にたくて仕方なかった。
家族にバレないようにお風呂で泣いた。
一回だけ小学生の妹に、お風呂で泣いているところを見られた。
「そんなに学校に行くのが辛いの?」
と言われたけど何も言えなかった。

学校に行かなくてもいいと言って欲しかった。
不登校になって、高校は定時制か通信に行こうと思ってたくさん調べた。だけど親に言う勇気はなかった。

でも中学を卒業して高校に行くのはわたしの唯一の希望だった。

3年生の後半になると,その子からのいじめは無くなった。
それでも学校は大嫌いだった。

1年間なんとかなんとか耐えて、わたしは卒業した。

普通高校ではないけど進学して、今は大学生になっている。

卒業してからもあの時のことを思い出してたくさん泣く。
誰かに蔑ろにしていい、死んでもいいと思われたこと。
辛くて辛くてしかたないけど、絶対忘れたくないと思う。
この傷とずっと生きていきたい。
そして、相手のことは許したくない。
幼稚かもしれないけれど、許してしまったら、その時の自分が可哀想な気がしてならない。

たまに、頭の中にあの頃のわたしが真っ暗の中でひとりぽつんといるイメージがある。
現在のわたしが、あの頃のわたしに駆けつけて抱きしめる。
こんなイメージが高校の頃から繰り返されている。

いじめられた傷は癒えない。
他の誰にもこんな思いをしてほしくない。
今悲しい思いをしている人には、1人で抱え込まないで欲しい。

備忘録でした。

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