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杖道護身の心得5

(承前)以上の観点に立って、杖道護身の形を老幼男女の区別なく、受身の武芸として容易に理解し得るよう、各流武道の神髄を統合して一統一派に偏しない護身術として発表するものであり、古語に「柔術は武芸の母なり」という言葉の内に
 イ 自分も相手も素手のとき
 ロ 自分が素手で相手が武器を持つとき
 ハ 自分も相手も武器を持つとき
以上のように多くの技が内包されているので、杖道護身術としての選定形も杖を持ったときのみに限らず、実戦的に相手が悪意のある暴力を振るって来たときにのみ、制裁が出来る技で、一刀流の伝書に言う「万物味方心得之事」に準じて、杖を持たないときにも、持っているのと同様の捌きを主体とした各技、手刀なり親指が杖の動きをし、また、人差し指も折りたたみ傘も杖と一体化したものとなるところに特長があります。これらの各技を習得の暁には、必ずや危機の場合に応用し得ることは確信をもって推奨できます。(完)
補足説明:鶴山先生は、この時点(昭和37年)で、「各流武道の神髄を統合して一統一派に偏しない護身術として発表する」として、基本技2本・応用技9本を公開しています。杖道は既にマスターしたということだったのでしょう。
今回で『護身杖道』護身杖道・活用編の項目「1杖道護身の心得」は完結です。引き続き「2杖道護身の形」を紹介します。

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