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中国越境ECでモール(淘宝・天猫)出店の適切なタイミングっていつ???

みなさんこんにちは。
中国越境EC・インバウンド専門 JUTOUの辻です。

日本・中国を行ったり来たりしながら中小企業から大企業まで、割と多くの日本企業さまの中国展開をお手伝いしている便利屋みたいな人間です。

今回は「中国越境ECで淘宝(天猫)出店の適切なタイミング」というテーマについてお話します。


最近は中国越境EC、特に淘宝(天猫)に取り組みたいという企業さまからのお問合せを多くいただいているので、どのタイミング・状態になったら出るべきか?を今回お伝えしたいと思います。

先に結論を言ってしまいます。


「結論」
タオバオ・天猫に出るべきタイミングは、「タオバオにおいて、自社ブランドの流通金額が年間3,000万円以上」になったときです。

出店してもないのに流通規模が3,000万ってういうことなのか?なぜ、3,000万円なのか?

以下、解説していきますね。

■タオバオでマーケットがないとそもそも天猫は出店できないし、タオバオ出店しても売れない可能性が極めて高い。


天猫は出店審査があります。おかしな話ですが、審査基準の大部分を占めているのは、そのブランドが中国で売れてる、もしくは売れる見込みがかなりあるかどうかです。出店もしてないのに、すでに売れてる状態を作らないといけないというわけのわからない状態になっています。

一方、タオバオ店舗として出店する場合は出店ハードルも低いですが、その分売れる可能性が低くなります。
SEOも優遇されないですし、前の記事でもお伝えしたと思いますが、多くの日系ブランドは「ブランド指名買い」でコンバージョンしているため、商材名でいくらプロモーションをかけても、コンバージョン率が悪くなるケースが圧倒的に多いのが現状です。

したがって、タオバオ個人店舗、天猫旗艦店を出している日系小売の商品カゴでもいいので、とにかく扱ってもらい、タオバオ内であなたの商品が出回ることが必要になってきます。

現在は並行輸入が中国電商法によって厳しく制限されているので、ハードルが高くなっていますが、まだまだタオバオで売っている人たちもいるので、とにかく商品が中国、タオバオに流れる状態を作らないと、土俵にも上がれません。

■なぜ、年間3,000万円なのか?


私は常にタオバオ内のジャンル別の市場動向、各ブランド旗艦店の売り状況をおさえています。

各社の動きを見ていると、大体ですが、タオバオ内で形成されたブランドの流通金額(個人店、旗艦店など全て)を100%としたとき、天猫旗艦店を出店して獲得できるシェアは大体50~70%となることが多いです。

つまり、仮に年間3,000万円くらいタオバオ内で自社ブランドのマーケットが形成でき、旗艦店を出店してシェア50%を取ると、年間1,500万円くらい売上が立つ可能性が極めて高くなります。
タオバオや天猫へ出店し、店舗を運営していくのは費用がかなりかかかるため、最悪の最悪でも初年度で1500万円くらい売上が立たないと2年目以降疲弊して本来売れたはずのものでも、十分にプロモーション経費を突っ込むことができずに赤字を垂れ流し続け、いずれ撤退、という形で終わってしまいます。
すでにそこにあるマーケットを旗艦店で食いにいく形であればかなりリスクは軽減されるはずです。したがって、3,000万円くらいは出店前にあるのが理想的なのです。

■どうしたらタオバオのマーケットの流通規模がわかるのか?


日本であればNINTさんは中国の各モールの市場データが見れるようになっています。有料ではありますが、出店して運用するコストに比べれば断然安いはずなので事前に見られることをおすすめします。
無料で確かめたいという方は、タオバオを開いて自社ブランドを検索していただければ、どのくらい自社商品を売れてそうか?をざっくりですが、把握できますので雰囲気だけでも見てみてください。

■越境EC、現地展開で成功するためにも、まずはインバウンド含め戦略的な施策を。


先にもお伝えした通り、中国電商法によってバイヤーさんたちによる並行輸入で中国市場に商品が流れていくということが厳しく制限されるようになり、新たに商品を中国で「当てにいく」というのが難しい状態になりました。

しかし、全てがなくなったわけではないですし、保税区倉庫を使って正規の形で越境ECに取り組む卸・小売企業も増えてきています。
したがってどういう形であれ、バイヤーが扱ってくれる状態、タオバオ個人店舗が売ってくれる状態を作っていくことは可能です。

そして、私の他のブログを読んでいただいたら分かると思いますが、とにかくインバウンドから一貫した戦略で、マーケティングしたほうが越境ECの成功確率が格段に高くなります。これは私の経験上間違いのでぜひみなさんにもしっかりと取り組んでいただきたいです。

本日はここまで!

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今後もインバウンド・越境EC、中国、アジア展開に関して役に立つ情報を発信していきます。
ありがとうございました。

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