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海外生活とは、出会いと別れの中で生きる事であると気づく

日本を離れ、海外で生活をするという事は、出会いと別れの中で生きるという事である。その中で気づくものは、何よりも価値のある財産になったりする。

上記ツイートの通りだが、僕は今まで多動な人生を送ってきた。同じ場所に居続けて、人と同じ事をするのが何だか不自由に見えて、だから気の向くままに、しかし、自分の足で歩幅を広げ、人生を生きてきたのである。

他人に興味がなかった僕をマレーシアが変えた

街から街へ移り住む中で、様々な出会いがあった。そして同時に、別れもあったのだけれども、こんな性分だから、人に寂しい思いをさせることはあっても、寂しいと思うことはあまりなかった。

だから、駅の改札で見た母の涙や、僕の帰りを心待ちにする友達や、マレーシアへと旅立つ僕に掛けた元カノの寂しげな言葉が、僕にはどうも理解し難かった。

群れが嫌いだった。馴れ合いや褒め合いも嫌いだった。俺は人とは違うんだ。一人でやるよ。そうやって突っ張って生きてきた。

しかしだ。そんな氷のように冷たかった僕も、マレーシアに住み始めてから何かが変わった。英語力?国際感覚?いやいや、そんな表面的なものじゃない。もっと大事なもの。人としてのなんたるかだ。そう、人間関係の大切さである。

マレーシア人のフランクさ。屈託のない笑顔。こんな外国人風情とでも対等に接してくれる暖かさ。

僕はこの国の人々と触れ合い、そして助けられる中で、たいぶ角が取れて丸くなった気がする。今までは自分の為だけに生きてきた。でもこれからは、誰かの為に生きようと思えるようになった。今では、マレーシアのインター校に通う日本人の子供たち相手に、日本語を教えるボランティアを行っているくらいだ。ナイフみたいに尖っていた僕は、いつの間にか子供たちから「ゆうと先生」と呼ばれるほど、柔らかくなったのである。

一人では生きれないけど一人ずつの僕たち

だいぶマレーシア生活にも慣れ、気の合う友達もできた今日この頃、また別の悩み、というか、ふと思う事がある。

マレーシアの友達と将来の話をすると、彼らの多くは「将来は海外に出る」と言う。

マレーシアでは第二言語として英語が話されているから、日本とは比べ物にならないほど海外思考が強い。また、お世辞にもマレーシア政府は優れているとは言い難く、やや差別的な政策が行われていたりもする為、高い教育を持つ人や非ムスリムのマレーシア人は、マレーシアに居続けたがらないのだ。

シンガポールだの、オーストラリアだの、イギリスだの、ニュージーランドだのへと、みんな就職や留学の為に行ってしまう。しかも、1年後とか2年後とか、そう遠くない将来だ。

僕とて外国人の身。マレーシアの大学を卒業した後は、何処で何をしているのか分からない。

今ある日常は、やがては非日常へと変わってしまう。当たり前のように過ごした昨日や今日は、全く当たり前じゃなくなってしまうのだ。

長らく続くロックダウンの中で、僕は初めて寂しさの本当の意味を知った。孤独とはこんなにも辛いのか。今なら、母の涙や、元カノの寂しげな言葉の意味がわかる。日常から非日常へと変わる時、人は初めてそれまでの貴い日々に感謝し、その美しさに気づくのだろう。馬鹿な僕だがようやく気づいた。だから僕は、どれだけ毎日がクソッタレだとしても、感謝だけはするようにしている。そして、今日という日は決して当たり前では無いことを胸に刻み、キングサイズのベッドの上で、ひとり夜を超えるのである。

出会いと別れの中で手に入れた産物

孤独の辛さ、気づく。人間関係の貴さ、気づく。日常は非日常であると、気づく。すると次に、寂しさと切なさとが入り混じった、苦い感情を抱くようになる。

嗚呼、俺はこんなに辛い思いを人にさせていたのか。それでも俺を思ってくれる人がいる。感謝。

嗚呼、いつかはこの日々も終わってしまうのか。なんだか寂しいな。けどそれも人生。

相変わらずロックダウンのおかげで、うだつの上がらない日々を過ごしている。昨日はクソな一日だった。今日もクソな一日で終わる。たぶん明日もクソだろう。でも一年後は?二年後は?おそらく全然違う今日を過ごしているはずだ。当たり前のように側にいる友達や家族は、もうそこには居ないのかもしれない。孤独に苦しんでいたこの日々が馬鹿らしく思えるほど、賑やかな毎日を過ごしているのかもしれない。

しかし、出会いや別れ、そして孤独の中で気づいた人間関係の大切さだけは、一生涯忘れてはいけないと思うんだ。

これは孤独の中で手に入れた財産だ。物に溢れてごちゃついた世の中が、本当に大切な人や物の存在を霞める。しかし、本当に大切なモノは、案外すぐ側にあって、だけど人間というのは、酷で滑稽な生き物だから、失ってから初めて気づくのである。気付けずに生きてきた僕も、ついに見つけたのだ。人から受けた恩愛は忘れない。忘れてはいけない。

拝啓、これまでに出会った人々へ。今いる人々へ。そしてこれから出会う人々へ。

僕を人として見てくれて、ありがとう。

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マレーシア在住。 Noteでは、自分の心情を書き殴るだけです。何もなかった男が、マレーシアにて人生逆転するストーリーをお楽しみください。 メインブログ:人生逆転のマレーシア留学(https://www.yuto-malaysia.com/)