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【書評】年収UPより6000%幸せになれる事とは?「科学的な適職」

あなたが仕事に求めるものは何ですか?

給料、キャリア、安定、ワークライフバランス、合コンでドヤれる社名…

最近だと「好きを仕事にする」ですよね。Youtuberやeスポーツなど、趣味を突き詰めて仕事にしている人はカッコいいし、憧れます。

会社員として働く私とは真逆ですね…。

自分の好きな事は何だろう、何をして生きていきたいんだろうと自問自答している時に、本書に出会いました。

「好きを仕事にする」に大きくバツ印が書かれた表紙を見て、気づけばジャケ買いし、その日のうちに読み切ってしまいました。

本書は4021もの研究データを基にした「人生の幸福度を最大化する適職」の探し方が書かれています。

筆者は鈴木祐さんという方で、年に5,000本の科学論文を読み続けている「日本一の文献オタク」だそうです。

スゴいです。全ての主張に論拠があり、筆者の知識量と頭の良さが文章から滲み出ています。

筆者は、キャリア選び失敗の7割は視野狭窄にあるとし、正しい職業選びのステップとして「AWAKE」と呼ばれる手法を紹介しています。

幻想から目覚める **(Access the truth)
**未来を広げる
(Widen your future)
悪を取り除く (Avoid evil)
歪みに気づく (Keep human bias out)
やりがいを再構築する (Engage in your work)

キャリア選びには多くの罠が潜んでいます。誰もがハマりがちなミスとして、「好きを仕事にする」や「給料の多さで選ぶ」などを「7つの大罪」として紹介しています。

例えば給料の多さで言えば、年収と仕事の満足度には相関がほとんど見られず、ほぼ無関係なようです。

また、お金を稼ぐことより仲のいいパートナーと結婚する事の方が767%幸福度が高く、また「年収が上位1%になる事」より「体調がちょっと良くなる」ことの方が6531%幸福度が高いそうです。

今すぐ筋トレしてTinder登録してきます。7000%幸せになってきます。

幻想から覚めたら、次は未来を広げます。どんな要素があなたに仕事の満足度をもたらしてくれるかを知りましょう。

筆者は「仕事に裁量がある」「評価軸ははっきりしているか」等の具体的な7つの指標を挙げています。

指標に基づき良さそうな仕事を見つけたら、その仕事に7つの指標を台無しにする悪が潜んでいないかを調べます。具体的には、「時間の乱れ」と「職務の乱れ」です。

週の労働時間が55時間を超すと、脳卒中リスクが33%、糖尿病リスクが30%高まるそうです。

そして、自分の意思決定にかかるバイアスを取り除き、仕事の満足度を定期的に検証することで、あなたの人生の幸福度は最大になります。

本書では各ステップを進める具体的な手法が書かれており、それを実践する事で科学的に適職を見つけることが出来ます。

私も今の仕事の満足度を測定するため、本書で紹介されている「仕事満足尺度」をやってみました。

これは、「手当に満足しているか」「報酬や評価システムが公平に運営されているか」等の64個の質問に5段階で答えていき、「労働環境の満足度」や「職場の安心感」などの満足度を偏りなく可視化します。

点数の平均値が5に近いほど各項目に満足しているという事ですが、私の場合「労働環境の満足度」が4.8と高得点だったのに対して、

「キャリアと昇進機会への満足度」「上司やリーダーシップへの満足度」が3以下と低いことが分かりました。

労働時間や休みには満足できているが、キャリア形成には不満を持っているというのが分かりますね。

ワークライフバランスを維持しつつ、もっと自分の頑張りが給与やキャリアに反映される仕事を探していこうと思います!

皆さんも本書を読んで、人生の幸福度を爆上げしましょう!





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