猫と戦争

少し前、里親希望者様のお宅にお見合いに伺う為、猫を連れ
ある駅からタクシーに乗りました。
ご年配のドライバーさんが
私が持つキャリーをご覧になり
「お客さん、猫好きなの?
うちは親の代から犬も猫も大好きでね。
小さい頃からずっと犬猫が家にいたんですよ。」
と優しい眼差しと口調で話し掛けてこられました。

「この辺はね、昔は大きな
軍の施設があってね。
うちの親父の子供の頃は
戦争真っ盛りで。
一緒の布団で寝て、
少ない食べ物を与えて兄弟みたいに育って大切にしていた犬を
国に取り上げられたそうですよ。」

太平洋戦争末期
物資が枯渇した日本は
毛皮や食料にする為に
一般家庭で飼われていた犬や猫までも「供出」「献納」といって、お国の為に取り上げたそうです。
お国の為にお役に立てるのは
名誉なことだったそうです。


「犬と決められた場所に行ってね。
兵隊さんだかに渡して連れて行かれて姿が見えなくなると、その場で殴り殺されたのか、聞いたこともない凄い鳴き声をあげて。子供だった親父は耳を塞いで泣きながら走って帰ってきたと生前、何度も何度も話してましたよ。」

私は思わずキャリーを強く抱き締めてました。

小学生の頃読んだ「かわいそうな象」のような悲しい出来事があちこちで起きていたのを初めて知りました。

かけがえのない愛する伴侶動物と共に暮らすという、ごくささやかな幸せすら容赦なく奪う。
生命の尊重の対極にあるのが戦争です。

宗教。民族。イデオロギー。領土拡大。
様々な正義を振りかざして命を軽んじる無差別大量殺戮が戦争です。
人の命すら蔑ろにされる危難時、
もっと弱い立場の物言わぬ動物達はどれだけ辛い目に遭うことか。



何をどう論じられようが
人の頭の上に爆弾を落とし
幼稚園や病院にミサイルを撃ち込んで
無辜の命を奪って良い大義など有りません。
無いよ。
無いんだよそんなもん。

目の前の猫から
未だ繰り返される愚行に思い巡らされました。

#戦争反対
#選挙に行きましょう
#NOWAR

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