パラサイト1

1月10日公開の映画『パラサイト 半地下の家族』がオススメなワケ

個人的にポン・ジュノ監督が大好きというのもありますが、すっごい面白い映画でした。 作家性のある監督ですが、小難しくなくエンターテイメント作品なんで誰でも楽しめるタイプのとても見やすい映画です。


ポン・ジュノ監督の武勇伝

ポン・ジュノ監督は、二作目の『殺人の追憶』が500万人以上を動員するその年一番の大ヒットとなり一躍有名になりました。(個人的にも「殺人の追憶」は一番大好きな作品です) 

ここで成功したポン・ジュノ、次回作は何でも撮れるという状況で彼が言い放ったのは、「一番売れないジャンルで次回作を作ってヒットさせてみせる!」ということ。

当時最もヒットしないと言われていたジャンルは"怪物映画"。そこで作られたのが『グエムル -漢江の怪物-』です。そして結果は、大ヒット! 1300万人以上を動員し歴代記録を更新したそうです。(現在は、歴代観客動員数6位) 有言実行、すごい。

ポンジュノ1


カンヌ映画祭とネットフリックス

世界でも人気となったポン・ジュノ監督、待ち望んだ最新作『オクジャ/Okja』がカンヌ映画祭に出品されました。

ところが本作を製作したのはNetflix。劇場公開せずに配信メインにすることを発表し、それにカンヌが大反発。劇場をはじめとする映画業界 VS ネット配信という溝がこの時鮮明になりました。

フランスで劇場公開をしない作品はコンペディション部門への参加が認められないというルール変更までされました。そんなネットフリックス論争のど真ん中にいたのがポン・ジュノ監督だったのです。

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カンヌ映画祭とアカデミー賞

カンヌ国際映画祭とは色々とあったポン・ジュノ監督ですが、2019年『パラサイト 半地下の家族』はコンペディション部門に正式出品され、見事に最高賞であるパルムドールを受賞! 

カンヌはNetflixが嫌なだけでポン・ジュノは認めていたってことですね。『オクジャ/Okja』の時は評価の対象にすらしてもらえなかったのに。

そして今年のゴールデングローブ賞で見事に外国語賞を受賞し、アカデミー賞にも国際映画賞以外にも主要部門である作品賞や監督賞にもノミネートされています。 カンヌとアカデミーをW受賞さればまさに快挙! それだけ各国で評価されている作品ということです。

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パラサイトの見所

コメディ要素が多いので結構笑えます。特に貧乏な失業家族が金持ちの家にドンドン取り入っていく姿はサイコーに楽しいです。

そんな笑いの要素の中にも格差社会や若者の失業率の高さなど社会問題をしっかり盛り込んでいくのもポン・ジュノ監督の特徴です。 

高台の高級住宅街と半地下の貧困層などタテの構図も本作の特徴でした。雨のシーンでそれがより強調されたり演出もさすがです。ちなみに『スノーピアサー』の時はひたすら横スクロールの構図だったので比べてみるのも面白いです。

エンタメ作品として面白くて、最後のふと考えさせられる。ポン・ジュノ史上最高に面白い映画かもしれないです。



最後までありがとうございます。



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