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【文学】漱石作品で一番のお気に入りを猫の名前にするなら?

もし猫に名前をつけるに際して
漱石の小説から選ぶなら、
どのタイトルがいいですか?
坊っちゃん、三四郎、それから、
門、草枕、こころ、彼岸、道草?
いっそ「吾輩は猫である」を
名前にするのも悪くないかも(笑)。

毎日呼んで口にする以上、
思い入れが強い作品が
いいですよね?

夏目漱石ほど、好みが分かれる
作家はいないのではないかしら?

『吾輩は猫である』と
遺作『明暗』は案外、読まれて
いない気がします。

文学者の間では
『坊っちゃん』を好きと
言う人が多い気がします。
この作品は作品として、
特に娯楽エンタメ作品として
一番出来がいいからです。
物語としても破綻なく、
人物キャラもバラエティ豊か。

インテリの間では
『草枕』が流暢な語り口で
味わい深さから人気が高い。
宮崎駿監督も『草枕』が
一番好きらしい。

私小説好きな人からは
『道草』が人気でしょう。

小説の可能性を考える人は
漱石の創作力が一番高まった
『明暗』を挙げるかな?

漫画家や映像作家は
その奇妙な怪しさから
『夢十夜』を挙げる人が多い。

学校の先生や図書館の方は
やはり定番の『こころ』と
答えるでしょうね?

オクテな男性は、
女性の魅力、いや魔力を描いた
『三四郎』を挙げるかな。

夏目漱石のお孫さんである
漫画評論家・夏目房之助さんは
晩年のエッセイ『硝子戸の中』が
一番好きだったと書いていた。

私は恋愛小説として
どろどろした『それから』か
女性にいつも振り回されてるから
『三四郎』に最も親近感を
覚えてしまうなあ。

でも、意外に良いのは
近代や文明について語った
講演も捨てがたいですね。
『私の個人主義』とか
『現代日本の開化』など。

うーん、結局どれが一番か
書いていて、ますます
わからなくなりました。

猫を飼うことになったら
名前はどうしようか?
それもまた迷いますねえ。






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