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【意味】絵本は、意味に縛られた日常からの解放?

うつ病になる前、絵本は苦手でした。
絵本は、大人の本と違って、
書き手のメッセージは、ダイレクトには
書かれていなくて、推理する必要があり、
解釈も1つではなさそうだからです。
「めんどうくさそう!」というのが
私の絵本に対する本音でした。

それに、40才50才で、
子供とは無縁に絵本好きな人って、
なんだか、キザに感じてました。
ヒドイやつですね、汗(笑)。

大人の本は、深読みしない限り、
まあ文字通りの意味を読み取れば
それで十分です。

詩や俳句、短歌、それから
一部の小説には、
文字通りではなく、文字以上の意味を
自分で多少、読み込まねば
なりませんが、
ミステリーも、ビジネス書も、
まあ、書かれている文字通りに
解釈すれば、まちがいない。

でも、絵本は、意味や解釈を
考える必要があります。

うつ病になり、
毎日ぶらぶらしながら、
本屋さんにいると、
ちょっとした休憩所があるんですが、
目の前が絵本コーナーでした。

今まで避けてきた絵本たち。
めんどうに思ってた絵本たちと、
毎日目が合います。
それから、仲良くなるには、
そんなに時間はかかりません。

私はもしかしたら、
文字通りに読み、
1つしかない正しい解釈を
すぐに取り出せる
大人の本にあぐらをかき、
絵本からは逃げてきたんです。
意味に縛られるのは、
楽で安心なのでした。

絵本は、あらすじ、人物のセリフ、結末、
どれも、何かを象徴していて、
何かをふわふわ暗喩させてる場合が
しばしば。

自分で考え、自分で解釈し、
自分なりの正解を探す…
こんな読書は、
考えたら非常に贅沢な遊びですね。
意味に縛られない読書。

絵本に触れていると、
私たちは、ふだん、
意味にいかに縛られているか?
感じさせられます。

うつになる前、
私は一元的な意味に縛られ、
安心安定の世界にいたんです。

でも、絵本は面白そうな顔をして、
意味に縛られたがる私を、
揺さぶってくれたのです。

『100万回生きた猫』も、
『だるまさん』シリーズも、
決して一筋縄ではない、
多元的な意味をいっぱい抱えてる。
それが絵本の魅力なんですかね。

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