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「面白く生きる」を応援したい ともだちインタビュー10:けいこさん

多大なる時間と精神を削って作るのに
1円も生み出さない完全なる趣味
「ともだちインタビュー」も
遂に10人目を迎えました。

今回はともだち、というより先生?先輩?
既にコーチとして長く活躍しつつ
僕が受けた授業の講師もしてくれたけいこさんです。

明るくて親しみやすい雰囲気を持つ人なのに、
この人の経歴を聞くと「うわぁ」となる。


デュッセルドルフ

岐阜生まれ。育ちは東京ながら
親の都合でドイツ・デュッセルドルフ

(響きがいいよね、でゅっせるどるふっ!どるふっ!)

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1993年のデュッセルドルフの景色

高校から東京に戻るが
大学でも交換留学でドイツのボンへ行くなど国際的。

(ボン!歴史の教科書に出てくるやつやー)

卒業後は政府系金融機関へ入り
国際的な公的プロジェクトに関わる。
世界中を仕事で回りつつも、
MBA取得の為にシンガポールパリにも半年ずつ滞在。

あ〜もう、あ〜もうお腹いっぱい。マンガか!
エリートだけが集まる学園に集結したメンバーか!
ドイツから来た転校生か!と。

「楽しかったよ。世界のいろんなところ行けたし、
世の中ってこんな風にまわっているのかーって
その仕組を見られた感じで。」
と、そんなお堅い所にいたとは思えない口調で語る。

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OECD会議に出ている所。
(経済協力開発機構、、、(・_・)

2015アイスランド案件調印式

アイスランドの地熱案件向け融資の調印式。
「思い出深い案件」

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他にもロシアや

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エジプトなど、公私併せて「47カ国行った」


人生の半分近くをそんな風に過ごし、
出世して課長にもなっていたが
勤続19年目にして、なんと、突然辞めてしまう。


コーチとして、独立

する為だ。
「いやこれがさ、全然準備とかもしてなくて、
いざ独立してみたら、どうしよう〜って。

とりあえずホームページ作ってみたりとか」
今悩んでいるのはTwitterアカウントを作るかどうか、らしい。

びっくりするくらい悩んでた。 
仕事辞めるより大変かw
その後ちゃんと作りました。

誰も辞めないエリート公務員的立場を
全く無計画なままあっさりと辞めてしまい、
今、大丈夫なの??

「これがさ、思ったより平気だなーって。
まあ一人だし、コロナでお金もあんまり使わないし
年収はかなり減ったけど、贅沢しなければ
キャッシュフローはマイナスにならないっていうか」

自分でも驚いた、という言い方をしていた。
忙しさと引き換えに地位と収入が安定していた立場から
真逆の状態。
「そりゃ周りの人で頑張っている人見ると、
焦る事もあるよ。でもさ」

でも?

「寝て起きたらどうでもいいや、ってなるんだよね〜」

じゃあ、どうでもよくない事は?

J-WAVE

「何しててもいいって言われたら、3つだけする。
コーチングと、コラム書くのと、J-WAVEで番組を持つ!

J-WAVE??なぜに?
「昔からラジオが好きで。あそこで話したいなーって」

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憧れのクリス・ペプラーさんと。
番組企画の応募をして選ばれた結果!

今はその予行練習なのか偶然か、ネットラジオ番組も作っている↓

そして、
コーチングして

コラム書いて

今すでに、全部やってない?

「たしかに。 J-WAVEじゃないだけで。
 あとは余裕がある生活ができたら最高だね〜」

J-WAVEやコラムで、何を届けたい?
「色々考えた結果、思い浮かんだ言葉がね

「面白く生きる」を応援したい

だったの。

ホームページのタイトルにもなっている
「面白く」とは?

「私、元々色弱でね。赤と緑が混ざるとわからなくなるの。」

女性は1000人に2人しかいないらしい。
ファッションやインテリアに興味を持ったり、
雑誌の編集したいと思った事もあるが
自分にはできないんだってずっと思ってきた

着る服は黒やグレーが多め、
出る前には親に「変じゃないか」を確認していた。
自分が見る色に、自信がないからだ。

そんな気持ちを決定的にした出来事があった。
大学時代、免許を取ろうと教習所へ通おうとしたが
入校前の確認で、厳しめの本格的な色弱テストが出た。
赤と緑の違いに混乱したけいこは、
免許取得どころか
教習所へ入る事すらも叶わなかった。

この時を思い出すと今でも涙が出る。
ほとんどの人にとっては、試験ですらないそれで
「お前には無理だ」と拒絶された。

結果的に、教習所によってテスト内容が違って
遠くの教習所へ行くことで解決できた、とのこと。良かった

「自分にはできない事がある」
そう意識づけられたけいこは
補うように勉強に取り組み
難関大学へ入り、件の金融機関にも就職した。
しかし残り続けたのは
「自分にはできない」事がある。
「感性は自分とは無縁だと思って、
別の方向で頑張ろう」と思うようになった。

そんなかつての自分のように、
自然と制限をかけてしまったり
やりたい事を避けてしまう人たちに

人生はもっと「面白く生きられる」と感じてもらいたい。

それが彼女の原動力だ。

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人は誰もがクリエイティブ

その後人間関係の悩みを通じて、
カウンセリング、そしてコーチングに出会う。
現在も講師(正確にはファカルティーという、ガイド役のようなもの)
を務めるCTIの門戸を叩く。
「なんか日本支社の説明会が緩くて不安だったから」
とわざわざアメリカまで授業受けにいく慎重さだが
その考え方に感銘を受けた。

なんせ一番大事な言葉が
You are Naturally Creative, Resourceful and Whole
(人はもともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である)
だ。
「え?私クリエイティブなの?ほんと?って」

不安や苦い思い出を通じて、
自分には縁がないと思い込んでいた要素。
しかし、そんな事はないんだと気づいてから
人生の軽やかさが増していった。
その変化はほら、例えばこの写真

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かつて「黒やグレーばかり着ていた」不安はなくなり
鮮やかな色の服を喜んで着こなすようになった。
ちなみにそのきっかけの1つが
「ピーコさんの本を読んだの。
 「オシャレは勇気だ」って書いてあって
 あ、私だけじゃないんだ。
 不安なのはみんな一緒なんだなって。」

昔の自分は
自由である事を許していなかった。
あれはできない、これは向いてない、とか。
でも色弱で雑誌の編集している人もいるだろうし、
全然違う形でクリエイティブな生き方もできる。
生きるのにはいろんな道があって
こっちが駄目ならあっちでも、って選んだりもできる。

道は自分で選べる

選択肢がないと思っている
昔の自分みたいな人たちを応援したい

昔の私は、傍から見たら、ちゃんとした企業勤めてとか
しっかりしたように見られてたけど
本当は「自分のやりたい事はこれなのかな?」って
ずっと思っていた。

変なプライドも捨てられなかったし。

その頃の自分に今何か言うとしたら?

「グズグズ言わずに、
 好きなことやっちゃえよって言う

くすぶっているあなた、
もっと面白く生きられるよ!って伝えたい

そうやってみんなが自由に面白く生きたら
もっとエコで平和な世界もできると思う。

うん、私はそれを信じてる、かな」

伊豆高原IMG_7437 copy

4歳の時、父と

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ボン留学時代。国際色豊か!


あとがき


「この人は低く見られる事を恐れていない」

意味が通じるだろうか?
世の中の99.9%の人は、賢く見られたい。

きちんとして、凄い人であるように見られたい。

性格が良さそうに、成功してそうに、人気がありそうに、、、、

僕もだ。とにかくよく見られたい。

コーチングを学ぶあるコースで
10数名の僕らの前に現れたこの人は
緊張こそしていたが、
賢そうにふるまったり、わかってる風な態度はしなかった。

ただ、その場の誰よりも楽しそうに
誰よりも好奇心を持っていた。
隣に講師然として座っているもう一人と同じく
この人も僕らの講師なのだと気づくのに
随分と時間がかかったくらいだ。

そのキャリアを全く感じさせない
くだけた話し方や態度。
難しい言葉もないし、人の間に上下を作らない。
躊躇なく内面を晒し、そこに飾り気もない。

僕はあえて「堂々とした態度」と
それを表現したい。
自分という存在、生き方を肯定できている人の態度。

羨ましいよね?僕もそう思う。
早くこんな風に、いろんなものから解き放たれた存在になりたい。

ワクワクしながらJ-WAVEの夢を語り
辛い思い出に涙流し
ニコニコしながら
「まあなんとかなるよねー」って言いたい。

あ、そう考えると、
虚構だらけのTwitterの海は
確かに苦手なのかもしれないが
そこだろうとどこだろうと

この人は自分のままで居続けそうな気がする。


サポートされたら、俺はその倍額を寄付する。倍返しだ。