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3Dプリンタの選び方

3Dプリンタを選ぶのに参考にしてもらえたらと思います。
一般的なFDM熱融解式のプリンタの選ぶ時に見た方がチェックした方が良い項目です。

1.扱えるデータの種類

stlのみ:専用ソフトウェア
G-code可:スライスソフトを選ぶことができる。

 買ったのちに使い倒すことを考えると、G-Codeを扱えるものが良い。超初心者で設定いじらず、今後も諸々設定しない場合は、専用ソフトウェアのものを選ぶと良い。

2.扱えるフィラメントの形式

カートリッジ形式:専用のカートリッジ。タグが入っており、その他のフィラメントを選ぶことはできない。
オープンリール形式:フィラメント径が合えば、市販のものを基本的にどれでも使える。

 一般的にカートリッジ形式の方が設定などが簡単なことが多い。規定のフィラメントしか使えないので、維持費がカサ増しになることも。オープンフィラメントは安い素材や、新素材など色々試すことができる。

※フィラメントとは、素材の紐の様なもので、これを素材として造形していきます。

3.ヒートベットの有無

ヒートベット:印刷の土台となるプレートの加温機能があるか。素材によっては、温めなければならないものがある。

4.印刷のピッチ

平均的に0.1-0.4mm。
印刷時に調整できるものが多い。印刷の精度に関わる。
ノズルの最小ピッチと最大ピッチがある。
小さければ小さいほど細やかな印刷ができる。
一般に購入できるものの最小は0.02mm

5.造形可能サイズ

印刷が可能なサイズ。大きいものが造形できるものは、それなりに筐体が大きくなる。
小さめ:100mm x 100mm x 100mm
平均:200mm x 150mm x 150mm
大きい:300mm x 300mm x 300mm

※平均は、個人的な印象です。←
 作りたいものが決まっていれば、大きすぎる必要はないと思います。

6.エクストルーダーの数

フィラメントを溶かして出力するためのノズルの数。
1個 or 2個

2個ある場合2種類のフィラメントでの同時印刷が出来る。水溶性のフィラメントをサポート剤として使用すると、サポートを除去しやすくするとか出来る。

7.エクストルーダーの方式

ボーデン式:ノズルから離れたところにエクストルーダーがある。ノズル周囲が簡略化し、小さめなプリンタが多い。
ダイレクト式:ノズルの上に直接エクストルーダーがある。柔らかいフィラメントなど扱う場合はこちらの方が望ましい。

※すごく重要かと言われると微妙なのですが、個人的に重要だったので、
 エクストルーダーの方式も書いてみました。

8.値段

数年前と比べて様々な価格帯のプリンタがあるので、お財布と要相談。
最安で5万円前後。10-20万円前後のものでも安定的に出る機材が増えている。

そのうち、今買えるプリンタについてもまとめます。

9.その他、一応チェックしておくこと

印刷速度
 ノズルの移動の速度が遅いと印刷に結構時間がかかります。
 120mm/secくらいまででると個人的には安心します。

メーカーや日本国内でのサポート
 電子工作機にあたるので、自分での調整が必要になる機器類もあります。
 不安な方は、メーカーのサポートがある方が良いとは思います。

自作キットか完成品か
 組み立てられるキットとかも存在していて、
 仕組みが分かったり、調整したりできるものも。
 DIYキットの方が安いですが、組み立てに手間がかかるので、時間と工作に慣れていない方は、こちらの選択は避けた方が良いかも。



悩みに悩んで、自宅用にプリンタ購入したので、その記事もまた書こうと思います。


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Junki Yoshioka
テック系看護師 / Digital Hospital Art / vvvvJapan Community / FAB Nurse
http://www.digitalhospitalart.com/
Twitter : Junky_Inc

病院にデジタルアートを届けたり、3Dプリンタを使ってケアの現場を支える実践や研究をしています。 Digital Hospital Art / FAB Nurse/ vvvv Japan Community