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『うらみ』という感情を10年追って見えたもの(3)

目次
『うらみ』という感情を10年追って見えたもの(1)
『うらみ』という感情を10年追って見えたもの(2)
『うらみ』という感情を10年追って見えたもの(3)


ところで彼女は、冤罪にたどりついたのだろうか。

神戸に向かう新幹線の中、わたしはそれがずっと気になっていました。


彼女のお母さまは歯に衣着せぬ感じで明るく、お父様も明るく、日常会話がまるで漫才のようです。

彼女の遺言を伝えると、「分かっていました」とおっしゃり、このように続けられました。

夜空 2

「娘の葬式の日、たくさんの人に同情されたのですが、わたしはそこに何か違和感を感じていました。これから娘に会えないことはとても寂しい。でも、あの子はあの子の使命をちゃんと果たした気がしてならないのです。だからなぜか悲しくはないのです」

ああ、彼女は見つけたんだ。

そっか。


振り返ると、わたしは恨みの研究によって人生がどんどん豊かになっていきました。

恨みという感情に対しての偏見が消えたお陰で、恨みを抱えている人が愛の人に見えるのです。

感情に良いも悪いもないと証明できるほどのデータに出会うことができたお陰で、わたしのこれからの人生は、それを伝えていく楽しみで輝いています。




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