なぜ僕は俳句をやめたか【精神編】
『僕は時々どうしようもない不安を感じます。原因もわからないし、わかってもどうしようもない不安です。そしてその不安は、確実に心に残り続けるのです。毎日が楽しいからこそかえって心に強く影を落とすのかもしれません。
そんな放っておけばよい心の弱さをわざわざ拾いあげて、それが目の前の情景と結びついたとき、僕は五七五を作ります。見えない心の弱さを、俳句という一本の試験管のような目に見える形にして不安を癒すのです。』
これは僕が某賞を受賞したときに寄稿した文章の一節である。
今読ん