カミスギ

海外生活17年になる元公務員。海外での生活の様子や出会った人々とのエピソードを少しずつ…

カミスギ

海外生活17年になる元公務員。海外での生活の様子や出会った人々とのエピソードを少しずつ振り返り綴ります。

最近の記事

轆轤をまわす指

(「駐在員の若者 」からつづく) できれば、この後、僕の部屋に連れて行って彼の体を味わいたい     Hまでもっていきたい  でも 急な展開でもあったので、あまり期待せず誘ってみた。彼が焼酎好きだったので、日本から持ってきた焼酎を、僕の部屋でもう少し飲もうと。   すると意外とすんなり乗ってきた      なかなか良い感じだ   スムーズな流れに期待が膨らむ 焼酎は彼のキープ品だったので、会計は僕が と言うと割り勘でと譲らない。そこで、少し多めに僕が払って店を出た。 僕

    • 大学生S君

      仕事休みの昼過ぎ、ゆっくり起きてダラダラとまだベッドに寝転んでいる。出会い系のゲイアプリを覗いていて、バンコクに遊びに来ている日本人大学生が目に止まった。20代の男の子と久しぶりに会ってみたいという衝動がムラムラっと起きる。 30代後半のタイ人の彼氏はいるが、出来れば20代の子の若いきれいな身体も鑑賞し味わいたくなった。このアプリで若い子にメッセージを送る事もあるが、50半ばの僕に興味を示し、返事があるのは2割ほどだ。しかも、タイ人が多い。 日本人は自分の年齢に近い相手を求め

      • 大学生S君 Ⅱ

        部屋に戻って、すぐハイネケンで2度目の乾杯をした。すぐにでも飛びついて、彼の体をこの手で感じたかったがぐっと堪え、その日彼が行ったバンコク観光の様子などを聞いた。過密スケジュールでホテルでシャワーを浴びてくる時間もなかったと言うので、シャワーを浴びたらと促してみた。 すると、そうします!と言うや否や、服と下着をその場に脱いで、すぐ目の前のバスルームに向かって行こうとしている。僕はその分かりやすい行動に思わずクスッと笑いそうになった。何の躊躇もなくシャワーを浴びようとするなん

        • 駐在員の若者

          バンコクは常夏の都市だ。そんなバンコクにも3つの季節がある。暑い季節、すごく暑い季節、死ぬほど暑い季節。こんな冗談があるくらい年中暑い。部屋にいればエアコンで快適だが、一歩外へ出てばすぐ汗だくで、忙しい日は3、4回シャワーを浴びることもある。 しかし、春や秋など快適な時期に日本に帰ると、四季のある日本の自然を十分に楽しみ、日本の過ごしやすさを満喫できるが、1週間ほどすると体調がイマイチになることがある。風邪をひいたわけでもないのに何となくだるい。そして、しばらく汗をかいていな

        轆轤をまわす指

          ペナン島 2 僕の海外ゲイライフ

          バンコクの僕に、Mの友達のNからメールが届いた。Mのお姉さんが亡くなった。思いもしない内容で驚いた。しかも殺人事件だという。2週間後、僕はペナンに向かった。 空港にはNが車で迎えに来てくれた。 僕が泊めてもらったあのアパートで発見されたらしい。犯人はまだ見つかっていない。Mは気丈に振舞っていたが、夜に2人になった時には、涙を流してお姉さんを偲んだ。殺人事件に巻き込まれるような形跡はお姉さん身辺には何も思い当たらず、何でお姉さんがという思いで心はいっぱいのようだった。 Mは普段

          ペナン島 2 僕の海外ゲイライフ

          ペナン島 1 僕の海外ゲイライフ

          マレーシアは同性愛者には厳しい国らしい。イスラム教徒が多く、その教えの影響か。以前、知り合った人とホテルで会っていた時、部屋の外の何かの物音に、急に焦り出したことがあった。警察の手入れかと思ったらしい。何事もなかったが、Hはしていたのでなるほどと思った。 厳しい取り締まりがけっこう近い過去まであったのだろう。 ペナンで初めて発展場のゲイサウナに来ている。何度もペナンには来ているが、今回は人との会う約束もなくてその気になった。ネットの情報を頼りに場所はすぐ分かった。中に入るとバ

          ペナン島 1 僕の海外ゲイライフ

          Tony 2 僕の海外ゲイライフ

          昨日の夜はなかなか寝付けなかった。中華街でのトニーとの出会いの興奮が、何時迄も僕の気持ちを高揚させていたのだ。もちろんトニーに愛された体の甘い余韻も残っていた。でも、心身共に満たされ、寝付けない気持ちの高ぶりさえ心地良かった。 お昼過ぎに軽くブランチをとって、メールを入れてみた。もし都合が合えば、今晩も会いたいと思っていた。心を踊らせて彼からの返信を待った。今晩は僕の部屋で会ってみたいなんて考えながら。 1時間後、まだメールは来ない。僕はメールの返信を待つのが苦手だ。返信が遅

          Tony 2 僕の海外ゲイライフ

          Tony 1 僕の海外ゲイライフ

          僕の2人目の彼氏がトニーだ。知り合ったときはタイの一流銀行に勤めていた。韓国人に間違えられるほどの東アジア顔。身長が185センチあり、中々素敵。彼との出会いは…… 今日はバンコクの発展場のゲイサウナに行こうと思う。半同棲中のタイ人彼氏はいるが、他の男も食べてみたい欲求がムラムラしてきた。バンコクのチャイナタウンにそのサウナはある。バンコクに住むようになって2年。土地勘も備わってきて、今日も移動はバスだ。 バンコクのバスはある程度システムを理解し、バス番号を把握すれば、結構便利

          Tony 1 僕の海外ゲイライフ

          首すじの汗 僕の海外ゲイライフ

          もう何度、この街に来たことだろう。空港ビルを出るとビルに平行する大きな通りのバス停から予約済の今日のホテルに向かう。エアコンのないバスは蒸し暑い風を車内に流しながら、ダウンタウンへと向かう。 アンバサダーホテルに着く頃には、日もすっかり傾き、ホテル周辺は怪しい夜の香りを放ち始めていた。機内食も食べたので食欲はあまりなかった。軽くシャワーを浴びて、今晩の目的地を目指す。地図で確認したマッサージ屋は、歩いて行ける距離だ。私はまた、この街バンコクにいる自分を感じながら、ホテル前の路

          首すじの汗 僕の海外ゲイライフ