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オンライン授業を受けながら、地域(福島)で暮らす選択肢を、大学生に届けたい。

コロナ禍の大学生の困難に、何かできないだろうか

コロナ禍で、大きく変わってしまった大学生の日常。特に、都市部の大学ではオンライン授業が生活の中心になっている。

2020年7月には、 #大学生の日常も大事だ というハッシュタグが話題になった。

コロナ禍で、大学生が在宅でのオンライン授業を強いられている環境の改善を訴えた、悲痛な叫びのツイートと、現役大学生からの数々のリプライ。

このような声を受けて、2020年後期からは対面式授業を再開する大学も出てきている。

しかし、身の回りの大学生の話を聞くと、

基本はオンラインで、対面授業は週に1回。(首都圏私立)
後期も引き続き全面オンライン。下宿先のアパートは引き払って、実家で暮らしている(都内国公立)

「対面授業再開」のニュースを聞くと、状況が改善されてきているなという印象も受けるけれど、まだまだ大学生の困難な状況は続いているようだ。

元のツイート主は大学1年生。特に1年生は一度もキャンパスに足を運ばないまま前期を終えたと言う声がタイムラインにたくさん上がっていた。去年まで高校生だった福島県出身の大学生からも、実家で半年間過ごすことを強いられて、友達もいない、課外の相談もできない、サークルもアルバイトもできない...という声も届いていた。

なんとか、従来の大学生が享受できていた環境の一部でも、取り戻せないだろうか? むしろ、完全に元通りにはならないからこそ、コロナ禍だからこそ享受できる環境を、大学生に届けられないだろうか

思えば、大学生活は「まだ知らない世界」との出会いだった

新歓で同級生や先輩と出会い、玉石混交のサークルの勧誘を受け、はじめてのゼミで授業時間後に議論を交わす。アルバイトをして、ためたお金でインターンや一人旅をしてみる、そんな自分の大学1年生の春夏のことを思い出して(10年前!だ。)みる。

がむしゃらに、好奇心の赴くままでに、いろいろな場所や機会に足をつっこんでいたけれど、思えば大学生活は「まだ知らない世界」がこの社会にあることを、教えてくれる時間だった

特に、自分が知らないもの、自分が知らない語彙や文化が、この世界に溢れているんだと知ったのは大学1年生の時だった。写真部に所属しようとしていた自分が知っていた写真家は蜷川美花しかいなくて(マジ)、というのも自分が高校時代に通っていたブックオフで出会えた写真家は、桜井亜美の文庫本の表紙に採用されていた蜷川美花だけだったからである。いや本当はもっといたのかもしれない、でも自分は写真集を読むとか買うと言う行為は想像もしなかったからだ。

大学サークル棟の3階にある写真部の部室には、ロバート・フランクや中平卓馬の写真集があって、新歓で連れて行かれる新宿には中古カメラ店があり、自主ギャラリーでは写真家が個展を開いていて、とにかくそのすべてが、これまでそんな世界がこの社会の中にあるとも知らなかった自分にとって新鮮で、未知との遭遇だった。

話がちょっと逸れたのだけど、何を言いたいかと言うと、「まだ知らない世界」は、検索で出会うことができない。大学生の自分が、「中平卓馬」というワードに出会うことがなければ、その写真を検索して図書館で借りてみようとも思わないし、新宿にはギャラリーが集まっていることを知らなければ、写真展を訪ねてみようとも思わない。

自分が知らないこと/まだ出会っていないことと、自分の人生にとってその語彙や文化が意味を持つかどうかは関係ない。現在のわたしにとって、写真集を眺めたり、美術館にいくことが、自分の中でとても重要な時間になっているから、そう断言できる。

わたしは「まだ知らない世界」に、キャンパスの中で出会うことができたが、対面授業が制限され、大人数での会食や、長時間の室内への滞在が制約されているような大学の状況をみると、いま「まだ知らない世界」との出会いが、大学生から失われてしまっているのではと思う。

ならば、大学の外、つまり地域で、大学生にとって「まだ知らない世界」と出会える環境が作れないか?

キャンパスの代わりに、地域で大学生活を過ごそう!

「ふるさとキャンパス」は、大学生向け地域短期滞在型プログラム。

新型コロナウイルスの影響で大学がオンライン授業に切り替えられているからこそ、どこでも授業を受けれるというチャンスを生かして、オンライン授業を受けながら地域(福島)で暮らすことを提案している

■プログラム概要
プログラム期間:2020年11月16日〜12月15日
▼参加対象 大学生・大学院生
▼定員・受入拠点(4名)
福島県白河市 2名 滞在場所:ゲストハウス ブラン
福島県楢葉町 2名 滞在場所:結のはじまりシェアハウス
▼プログラム参加費 20,000円(税込)
▼締切日 10月15日 23:59
▼詳しくはWEBサイト参照 https://furusato-campus.site/

大学が充実していないなら、休学してインターンでも留学でもすればいいじゃん!という意見もありますが、卒業年度の問題や、奨学金の問題で、思い切った決断ができない学生さんが多いのも事実。地方の自治体も、移住支援制度などを打ち出していますが、そもそもゆかりのない地域に飛び込むのは、とても勇気がいること。

自分の授業時間を優先しながらも、自分の知らない産業・文化・価値観に出会って欲しい。大学キャンパスで出会える世界とは、属性も世代も語彙も違うかもしれないけれど、自分が暮らしたことのない地方(福島)には、「まだ知らない世界」があると保証します。そして、そんな「まだ知らない世界」との出会いのきっかけは、メンターの3人や、活動拠点のひとつであるコミュニティ・カフェ EMANONの来店者が届けてくれると思います。

今回、いろんな知らない世界に出会う切り口は「食」。せっかくの滞在なので、期間終了後に自分が出会った地域の「食」をPRするプロジェクトをひとつ、立ててもらおうと思っています。

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街に100軒以上ある「白河ラーメン」のお店に出会ったり

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チャーシューの材料でもあるブランド豚「白河高原清流豚」を育てる畜産農家に出会ったり

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こんにゃく芋からこんにゃくをつくる(ときどきDJな)こんにゃく屋に出会ったり

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牛さんに出会ったり

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やっぱりラーメンに出会ったりするかもしれません。

どんな出会いがあるかはあなた次第。

今回、福島県白河市にて2名の大学生、福島県楢葉町にて2名の大学生をそれぞれ募集。1ヶ月を通じて学んだこと・考えたことは、大学生とメンターの3人の間で共有しながら、発信して行けたらと思っています。

関西出身で楢葉町在住のフリーランス、ロンさんのツイートをきっかけに、NPO法人きっかけ食堂事務局長の弘田さんと(一社)未来の準備室の青砥とで立ち上げたこのプロジェクト。

「まだ知らない世界」は、地域にある。そして私たちもまた、まだ出会っていないあなたと、福島で出会いたいな!と思っています。

無事福島白河に来てもらえた暁には、ぜひ共に食事を囲んで(感染対策はしつつ)滞在する1ヶ月を構想しましょう。

福島でのお試しリモートキャンパスライフ。お問い合わせ、お待ちしております!


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