8つの役割から見るフットボールの理解と解釈
我々が生きるフットボールというスポーツは、「これが絶対起きる」という確実性は少なく、不確定要素の多いスポーツという話は皆さんも1度は聞いたことがあると思います。
ただピッチ上で各選手が各モーメントに抱える役割を整理し理解をすることで、「今自分はどのような役割を担っているのか？」「どのような貢献をチームに行っているのか？」を少しでも理解しやすくすること、理解に近づけさせることは可能だと考えます。
「このモーメントにおいて自分は何をするのか？」「自分はボールを持っていない時何ができるのか？」これらの解答を事前に持っておくことで、選手自身も自分のプレーに対する評価基準が「今日はゴールを決めれなかったからダメだ…」のような単純なものから「今日はボールに触れる回数は少なかったけれどここでの動き出しが良かったな」に変わります。
もしくは指導者自身も試合のフィードバックを行う際に例えば上手くいかなかったビルドアップに対して「このゾーンのこの選手のこの機能が上手く働いていなかったから」と分析作業を効率的に行うことにも繋がります。
ということで今回の記事では「8つの役割から見るフットボールの理解と解釈」というタイトルで共有していきます。
いつも僕の発信を見ていただいてる方はわかっていただけると思いますが（伝わっていたら嬉しいです。笑）今回の内容も、できる限りシンプルに、実践的に、整理したものを伝えるので頭の中で整理しやすい内容です。
当記事の内容を動画で視聴されたい方はこちらから。
この記事を書いてる人↓
プレーの理解に必須な3つのポイント
選手が持つ機能性の話をする前に、まずはチームとしてもしくはチームスタッフとして以下の3つのポイントの共通認識が必要です。
これら3つの理解をすることがいわゆるチームが持つプレーアイデアとなります。プレーアイデアとは、プレーの中核となる考えです。
「自チームはいくつのプレーモーメントを定義しているのか？」「いくつのゾーンレーンに分けてピッチへの理解を示しているのか？」
【参考動画】
加えて❸のプレーが自分に与えるオプションの理解、つまり今日のテーマでもあるプレーの役割を理解することが求められます。
これらプレーへの理解をチームとして共通化することが最初のステップとなります。
【関連動画】
攻守のモーメントにおける8つの役割を整理する
ここから各モーメントごとに存在する選手の役割について見ていきます。今回の記事ではトランジションを省いた攻撃/守備の2つのモーメントにおける8つの役割とそれぞれの役割が持つ意図を整理していきます。
まずは攻撃のモーメントから。役割は以下の4つです。
これらの役割を先ほど見た3つのスペースと照らし合わせながら整理することが重要です。また、役割を各選手に共有することを簡潔にするためにも図上右のように簡単に名詞化を事前にしておく必要があります。
次に各役割ごとに存在する具体的な機能（どのような意図が達成できるのか？）を見ていきます。
意図の数は皆さんの中でもさらに浮かび上がるものもあると思いますが、ここではより代表的となるプレーの意図を抽出しています。何度もリピートしますが、ここに記されている役割とその役割ごとに存在するコンセプトを理解することでプレーへの簡潔化を図ることができます。
またお気づきかと思いますが、意図のタイプは異なった役割の中でも重複してくるものも多いです。最も重要なことはどの役割においてそのような機能を果たせるのか？を整理することです。
【3人目の動き参考動画】
次に守備における4つの役割も整理していきます。
特に❹の自分が最終のDFになるケースはフットボールにおいてとても重要なコンセプトの1つだと認識しているのでまた他の記事にて深掘りしていきます。
攻撃同様に機能を整理します。カバーリングやマークの動きなど守備的個人戦術アクションが多く含まれます。
【参考動画】
今回はここまでです。その他、トランジションの局面もしくは第5の局面セットプレーにも具体的な役割と意図が存在します。これら1つ1つを整理し1つのマップ化を行いチームに共有することはたくさんのメリットが発生するので皆さんも是非実践してみてください。
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