僕が出会った風景、そして人々(番外編③)
発掘現場の仕事
次の日、現場に行くと、新しい仕事が僕を待ち受けていた。遺物上げだ。
笑い仮面こと、主任調査員のK氏によると、現在、発掘調査は縄文時代の生活面に到達しているそうで、これ以後発見される遺物はすべて、最後にそれが廃棄された地点をほぼ保った状態であるという。当時の僕にとってはまったくちんぷんかんぷん、意味不明であったが、言われるまま作業した。
仕事の内容を簡単に説明するなら、今までに発見した遺物に名前をつけて、出土地点の位置を測定した後、一つずつ丁寧にビニール袋