急に #HoloHack に呼ばれたので


こんにちは。Hokkaido MotionControl Network (#DoMCN)のお知らせ担当のじゅんです。普段はゆるゆるとVR/AR開発者イベントにかかわっております。
今回は、Osaka HoloLens Hackathon Online (#HoloHack : 主催 #大阪駆動開発  )を遠隔地・札幌からお手伝いしてみた内容を書いておきたいと思います。今回の重要なポイントは、ハッカソン運営の敷居が下がったかもしれないというお話です。
どこかミートアップとかでお話するかもしれないですね。
まとめはtogetterですでに公開されています。

簡単にイベント紹介

 Osaka HoloLens ハッカソンは5年連続5回目のイベントで、今回初めてオンラインでの開催になりました。従来の短期集中型イベントではなく、アイデアソン・成果発表会の日程を分離した運営体制になりました(3密回避)。3/6にアイデアソン・チームビルド回のあと開発をしてもらい、進捗管理のための中間確認の機会が3/10,11にあり(参加任意)、3/14の最終発表が行われて、審査の後に各賞の発表という流れになっています。参考事例として、ヒーローズリーグのオンラインハッカソンとかのやり方が参考にされていると思います。
 技術のメンターも実践的でした。東京・大阪・神戸からフルリモートでの技術サポートを受ける事ができる体制が事前に組まれており、エンジニアフレンドリーな印象を与えられたのではと思いました。

 Youtube配信は、アイデアソン・成果発表会の日にそれぞれconnpassページ登録者向けに行われました。一般完全公開にはまだなっていません。最終的に8チームの発表が行われました。各チームの成果物の雰囲気は、togetterの後半を参照してください。30名以上が関わったイベントになりました。




巻き込まれの発端

 2/17のXRミーティングで、Osaka HoloLens ハッカソンの準備中のお話がチラッと出ました。2/19にXRミーティング運営のグループチャット内で具体的な企画案が共有されて、各コミュニティの関わり方が順次決まって行った感じです。

 3/6にスタートと聞いて、正直耳を疑いましたが(参加者集めが厳しそう的な観点で)、結果的にはほどほどの人数の参加者数になり三密を防げる規模感での運営になり良かったと思っています。

地域コミュニティそれぞれの特色に基づいた協力

#福岡XR部 は、地元メンバーでチームが作れそうということだったので、大阪のイベントに並走する形で開発する事が早くから決まりました。一方の札幌 #DoMCN は、割と自由を愛するメンバーが(私含め)多いため約10日間の拘束は向いていないと判断し、成果物については自由開発という事で運営の合意を得て、その他のサポートに回ることにしました。
 このサポート内容についても気分で決めていたのですが、結果的には、twitterなどでのイベント広報の協力、地元企業・教育機関(Holo2所有組織をメインターゲットとして)へのハッカソン参加の呼びかけ(という名のコミュ存在アピール)、地元開発者さんへの実機デプロイサポート、アイデアソン・発表会近辺での少人数オフライン会場の設置などで協力しました。



実際の様子

 6日のアイデアソン日にはProVisionさんのオフィスを開けて頂き、十全な感染拡大防止策(入室前の検温・手指消毒・マスク着用・対人距離確保・健康状態追跡etc.)の下、エンジニア4名での参加をしていました。全員自由に過ごしており、進行の傍らで運営スタッフの間でMicrosoft Meshのマルチプレイ(大阪・神戸・札幌)を始めたり、おすすめイヤホン情報を教えてもらったりして楽しみました。閉場時間寸前に、Holo1とへぇボタンの組みあわせが爆誕したので、それでしばらく遊びました。自由。


 13日に設定したHolo2実機に触れる会(事前に参加者を決定(4名)・非公開)では、FlowerPowerチームの開発者さんと合流して、複数台のHoloLens2で何かをやってみるという地域実績を解除しました。今回のFlowerPowerチームの開発課題が対戦ゲームだったこともあり、開発が上手く行けば通信対戦のデバッグ協力をする計画でお話を進め、当日は間に合わなかったので、対戦イメージの撮影を行うなどの協力をしました。実機プレイ映像は、いくつかのカットが成果発表会の発表資料に組み込んでもらえました。
 また、複数人でMeshを試す手順のサポートもしてみました。それと色々な待ち時間のタイミングでガジェットで遊んだりもしていました。13日に大体が済んでしまったので14日は各自自宅からの参加でした。



やってみてどうだったか

 まず本編の大阪ハッカソンは成果発表会も盛り上がったことから、当初の想像以上にうまく行ったように思いました。全8チームの参加でしたが、途中でチームが爆散することもなく、それぞれ開発を形にしていたのが印象的でした。審査員の講評によると、完成度が例年より良かったようです。

 札幌の地元運営としては、期間中に新規チームが生まれても離脱してもいいように関わりをデザインしていましたが、特にそういう流れに繋がらなかったのは残念だった一方で、札幌滞在中のアイデアソン参加者の一名が初日に声をかけて来てくれた事で上記の流れに繋がった点は非常に良かったです。「札幌にある自由な実機を活かそう」と思ってくれた所に、運営一同感動して、一連の対応をさせてもらいました。

 開催が正式アナウンスされてから本番までの期間が非常に短く(約二週間)、ハッカソンとして成立するのかどうかすら心配だったのですが、ちゃんとニーズがあったようで当日参加者が居たので安心しました。

 私個人はこのイベントに合わせて、開催前後で対面が必要なお仕事は減らし、期間中の余計な外出はキャンセルして日程をアレンジしやすいようにしていました。幸い体調変化は今のところ無いようです。

地元×ハッカソンの活路(?)的な話とまとめ

 まず、札幌で今ハッカソンを企画してもさまざまな理由で参加者が集まらないことは何となく予想しています。ただのオンラインイベントの運営もまだ模索中の段階なのに、より難度の高いハッカソン運営ができるわけなさそうと個人的には思っていたりします。

 今回は、既に実績のある大阪ハッカソンに機能を付け加えさせてもらう形で参加させてもらいました。この形式に実は手ごたえを感じていて、「仮に地元の参加者が0だったとしても、関与した人にも何か残る」というポイントが従来のハッカソンと違う点です。少なくともやり損にならないという点が、運営としてのモチベーションの一つにもなっています。

 HoloLensに限らず、XR系のネックとして、実機が無いとわからない問題があります。こういうイベントに、機材を提供できる場を設定するだけでも、オンラインハッカソン参加者の体験に新たな選択肢を提供することになり、イベント全体への貢献度がある気がします。協力者として声を上げる事で、当初気づかなかったエンジニアさんと新たに知り合う事ができたので、今回は大満足です。

 もともと文化としてハッカソン自体もポピュラーな地域ではありませんので、こういった関りからハッカソンの運営の仕方の勉強をさせてもらって、将来地元でハイブリッド形式のハッカソンを開くときの備えにさせてもらうという作戦はアリだと感じました。なので、コミュニティ間の連携がスムーズにできるよう、普段からお互いの信頼関係は高く保っておくとよいなという気づきがありました。今回は、#XRMTG を継続していた関係だからこそ気軽なノリで運営協力できたと思います。

 オンラインハッカソンになってしまった事により、コミュニケーション周りの支援技術が必要になった一方で、機材管理などの運営側コストが下がったり、遠隔地エンジニアが移動せず参加できるようになったなどのメリットも生まれております。経験の中からうまく吟味して、いい感じのいいとこどりができるようになれば、オフライン全盛の時とまた違った価値が産めそうな気がします。各地域の連携の下で運営すれば、実はハッカソン自体の運営ハードルは下げれるだろうというのが今回のまとめです。

 本日、後日談としてハッカソン成果物試遊会を開いているであろう、 #大阪駆動開発 のみなさん、ハッカソン参加者のみなさん、また札幌での思い付きに付き合ってくれた地元のみなさん、大変お疲れさまでした('ω')

#福岡XR部 ながみねさんがコメントくれたので、こちらにも載せさせてもらいますね。


(2021/3/20 180min 3222字)