「良い偶然」を引き起こす要因『ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式』を読んで
「大量に試して、うまくいったものを残す」
これは『ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式』の章のタイトルです。
商品を購入して積読していた本でしたが、改めて読んでみると、「綿密に計画し、粘り強く実行する」のではなく、「とりあえず試し、ダメならまた試す」という考え方の重要性が説かれていました。
成功者のキャリア戦略を研究した結果、80%が偶然で成り立っていることが明らかにされています。
これは、彼らが計画を持っていなかったわけではなく、当初のキャリアプラン通りにはいかなかったものの、様々な偶然が重なり、結果的に「成功者」として認識されるに至ったということです。
ここで、キャリア形成につながる「良い偶然」を引き起こす要因について、私見も交えて触れてみたいと思います。
好奇心
私の専門分野は「人」に関する経営課題の解決ですが、年々、お客様の課題や未来から逆算した提案を行うことで、既存の提案以上の価値を提供しています。
そのため、私自身も視野を広げないとキャリアの機会を失うと実感しています。
山口周さんのこの書籍も、一見すると業務に直結して役立つわけではなく、私の専門分野の知識が増えるわけでもありません。
しかし、「役に立つ」という視点だけで判断する危うさを、本書は丁寧に説明しています。
私は「人の話を聞く」のが好きで、ポッドキャストやYouTubeで色々な話を聞きます。
その結果、私の興味関心の範囲内ではありますが、視野が広がっています。これからは、それをアウトプットし、質的な向上を目指したいと考えています。
粘り強さ
この粘り強さは今、私にとって非常に重要です。
精神論ではなく、長時間労働や休日労働を指すわけでもありません。
これは、うまくいかなくても続ける行動力を指しています。
同じ時間を投資するなら、粘り強く続けた方が偶然の出来事や出会いが起こりやすいというのは、皆が経験して知っていることです。しかし、同時に意識しなければ難しいことでもあり、考えさせられる内容でした。
柔軟性
私に計画や戦略に課題があることは理解していますが、ここ数ヶ月を振り返ると、状況は常に変化していると感じます。
状況に応じた柔軟な対応力やスピード感は、経験によって大きな差が生まれます。私が反省しているのは、柔軟に対応する力はあっても、スピード感が欠けていたことです。
「まずやってみる」は理解していても、コトによっては他人や事業に影響を与えることもあるため、順番を意識する必要があると学びました。
楽観性
「人に喜ばれることをする」が私のモットーですが、それが叶う場所であれば、特に執着しない性格です。
そのため、意に沿わない異動や逆境もポジティブに捉えてきました。
幸い今は、やりたかったことができる環境にいますが、キャリアを一段飛ばしで進む人生もある中で、私は今のペースに満足しており、これからも適材を探し続けたいと思っています。
この書籍の一説は、私が考えていたキャリアについて改めて考えさせてくれたと言えます。
リスクテイク
リスクテイクについては、結局のところ「行動する」人が勝つというメッセージでした。未知への挑戦はうまくいかないのが当然で、考え込むのではなく、まず行動することでしかチャンスは生まれません。
最後になりますが、計画や戦略を否定するわけではありません。
しかし、今の時代だからこそ、「とりあえず試し、ダメならまた試す」という重要性を説いてくれる内容でした。本書は繰り返し読み、じっくりと咀嚼していきたいと思います。
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