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スポーツ界で夢をわがままと勘違いしないために。

 スポーツ界で何かを成し遂げようとすると、自分の信念を曲げてはいけない・・・というスタイルがあり、実際にそれはそうだとも思います。
それが夢に近づくために大切なことであるということも理解できますね。
だけどね、この信念を曲げない・・・というスタイルには類型というか、当然多様な側面があって、夢が夢ではなく単なるわがままに陥り、その結果失敗してヒトを騙したり不幸に陥れたりするケースがとても多いんです。
本人は、「自分の夢のために、信念を曲げない」とか「結果のために信念を曲げない」と思っているんで、さらにタチが悪くて、一番怖い詐欺師は自分が詐欺をしていると思ってないヒトだというのに似てますね。
 例えば、スポーツの監督やコーチが、日本一とか世界一のコーチになって、子どもたちに夢と希望を与えられるチームを創り上げる!って夢を持ち、そして個人的にも名将のステイタスを求め、付随してサラリーを獲得でき、そのために日々勝利を積み重ねる!ということが夢や結果だと考えるのは、良くある話です。
このロジックは極めて全うで、別に指導者でなくても、選手はもちろん審判とかもそうだし、スポーツビジネス自体に関わる全てのヒトが、何らかのイメージをもって、内容は違えど同じような夢と結果を求める感情を持つことがスポーツ界には多いわけです。
普通のサラリーマンと比較すればという話ですが、まぁそれだけ「想い」を持って、スポーツ界に入ってきているヒトが多いということと、相対的に自己承認欲求の強いヒトが多いという側面も影響しています。この世界は共感などの意味的価値、情緒的価値を創出できるという世界観への憧れが強いので、そこに集うヒトたちの想いや承認欲求が強いということは、良く理解ができます。
 それで、なぜ詐欺師に陥るのか?って話ですが、単純なことで「信念や想いが強ければどうしても排他的になる」ってことに尽きますね。
自分の貫くべき信念と柔軟性を履き違える。目的は勝利であったり、子どもたちに夢と希望を与えるチーム創りなのに、信念を貫くことが目的化してしまう。もう少し言えば、その「信念を貫いている」ということが、自身の内面への言い訳となり、柔軟に多様な考えを受け入れることを拒絶し始めるんですね。
特に一つの時期に(往々にして若かった頃)成果を出したヒトほどこの傾向が強く、自分の過去の成功体験に基づく信念を貫くことに固執し、新たな価値観や概念、手法を取り入れずに失敗を重ねる。そしてその失敗を他の要因に転嫁することも、知らず知らずのうちに自己の内面の正当化のために行ってしまう。
 まぁ、多くの事業における成功者が老害化していくメカニズムと同じことなんですね。こうならないために、常にアップデートすること、そしてそのためにはギリギリの崖っぷちに自らの身を置いておくこと。成功し加齢を重ねるほどに、本来はより素直になり、1%でも失敗があったと思うことには正直に詫び、そしてすべてを背負ってさらに厳しい崖っぷちを選んで人生を歩まないといけません。指導者がその立場にもたらされる権威性によってチームや組織を統制する時代は、もはや過去の遺物であることを知らなければなりません。
 スポーツ界として捉えましたが、それは一般の産業界と比較して「夢」を持ちやすい環境であるからで、だからこそ無限大の夢を実現させるために、この普遍的な老害メカニズムに陥らないことが大切ですね。
 「自分を信じて!」と多くのスポーツに携わるヒトが言います。それは大事なことで、それがなければ絶対に夢は果たせません。
でも、自分を信じて夢を実現させたいからこそ、柔軟に他者の話を聞き、頭も下げ、共感性をもたらすためにコミュニケーションのハードルを下げ、ヒトの何倍もの努力をすることが大切で、自分を信じることが自己承認欲求や属人的なわがままに変わってしまっては、そこですべては終わるということを肝に銘じておかないといけませんね。

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株式会社スマートバリュー代表取締役社長。プロバスケットボールBリーグチームオーナー。自律分散社会を会社組織で目指すことも仕方なし(笑)創業91年の町工場からベンチャー型事業承継(とか言うらしい・・)を経て、デジタルソサエティな時代の社会システム創造を熱狂しながら目指します!
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