食堂車 スウェーデンX2000《13》外出自粛でも旅の気分
列車の旅はいい。車窓風景の変化をぼんやり楽しむこともできるし、何といっても空間が広くて歩くことも多少はできる。そして食堂車が連結されていると列車の旅はなお嬉しくなる。
2009年にスウェーデンのカルマルに2泊したのち、アルベスタに出てそこから乗った特急コペンハーゲン行き。スウェーデン国鉄の高速列車X2000型だ。北欧の冬ゆえ16時ころには外が真っ暗。デンマークまでは2時間以上ある。そこで同行の人たちを誘って食堂車へ。
彼らの反応は最初鈍い。「しょく・どう・しゃ?」、「はぁ」っといった感じ。食堂車が日本からほとんど消えていたということもあり、このシチュエーションではたいていこうなる。だが、その時は私がリーダー格。渋々組も含めて何人かが一緒に来た。
写真は明るい売店のように見えるけれど、反対側にはテーブル席やソファー席がある。このコーナーの右に会計カウンターがあって、買ったものを持って席で飲食ができるのだ。そして、ビールを持って着席するや一同大盛り上がり。ビールを追加したり、おつまみを買ったりで、賑やかで楽しい汽車の旅に変わった。
ヨーロッパでは特急列車に食堂車がついていたり、自分の座席で食事ができたりと、列車での食事サービスが充実している。でも、北欧はアルコール飲料に厳しい。ノルウェーの食堂車ではワインは食堂車内に限り、そこで買って自分の客車へ持ってゆくのは許されない。
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