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ダイキン、新入社員の2割を大学で2年間デジタル漬け。極端に低い日本の能力開発費

みなさん、こんにちは!昨日にひきつづき、ダイキンの記事が日経新聞に掲載されていました。

 「デジタル技術の強化へ社員のリスキリング(学び直し)に取り組む。新入社員の2割は職場に配属せず大阪大学と設立した社内大学に入れる。2年間にわたり人工知能(AI)や、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」について教育する。既存社員も含め2023年度までに計1500人を学ばせる。仕事を変えるため、まず人を変える。」日経新聞10月29日

  ダイキンの競争力の源泉は「人」。人を基軸とした経営です。グリーン技術と並び、競争軸であるデジタル技術に後れを取るまいと、加速する変化に対応するため、人事育成のあり方を見直すとの事。

 最近、「リスキリング」という言葉が出てきましたが、「学び直し」との意味ですね。ちょっと前まではリカレントと呼ばれていました。

 文部科学省のデータを見ると、リカレント教育は、日本は世界最低レベルです。日本は社会人になって大学院などで学び直しをする人は、2.5% スイスは29.7%.  日本人の皆さん、チャンスです!

 私がアメリカの企業と取引をしていた時、マネージャークラスになる人は技術系または経営系の大学院に夜間通っていました。会社が費用を出し、時間も取ることができます。

 海外の企業様とビジネスの話をするときには、MBAで使う言葉が飛び交うので、私も危機感を覚え、大学院のMBAコースに通いました。日本企業で働いていた私は、自費で通い、十分な時間も取れなかったため、毎月のアフリカの出張の際も機内に何冊も本を持ち込んで必死でレポートを作成していたのを思い出します。

 でも、大学院を出ても日本企業は評価してくれません。

今は欧州の企業で働いていますが、ほぼほぼ大学院卒です。社会人になってから大学院に行く人がとても多いんですね。

 

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 企業が能力開発にかけるお金も、日本は極端に低いんです。更に、減少傾向にあります。

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 私は「失われた30年」は、日本人社会人の不勉強からきているのだと強く思います。そのため、いまだに製造会社の組織体制をいまだに続け、ITリテラシーが無い上司から仕事が落ちてくるのを待っているピラミッド組織です。

 その間、欧米ではITを使った、独立した営業活動や、現場対応ができる組織づくりをしています。

 キーエンスなど、給与を多く払える会社は、SFA/CRMでのデータ活用を積極的に導入しています。1分単位で管理されているともいわれています。システムが導入されても、データ入力の大切さや活用は、いろいろな事例を学ばないとなかなか使うための理由がわからず、実行には移せません。

 また、コミュニケーションスキルは、人格ももちろん大切ですが、学習によるものも大変大きいことが学習によりわかります。学習をしていないと、女性蔑視や人種差別につながるような発言をしてしまう事もあります。世界の常識を常にアップデートする必要があります。また、人格も読書などにより作られるものではないでしょうか。

 会社は人としくみがとても大切です。ダイキンは、昨日書かせていただいたモジュール化という生産のしくみと、リスキリングにより人の育成に力を入れ、将来で戦う力に対して大きな投資をしていますね。

”7つの習慣の第2領域”を思い出しました。会社としても第1領域のトラブル対応をして仕事をしたつもりにならないで、第2領域、将来への備えになるべく時間と投資を割くことが将来を作るのだと思います。緊急度が低いことに対して時間や費用を割くことは、計画的に行わないと実行できません。

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 ダイキン、更に面白い企業になりそうですね!

 本日も最後までお読みいただきありがとうございます。素敵な一日をお過ごしください。


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