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激動の一年の振り返り(最終⑤) 「地方の重要性の再認識と政治の役割の重要性」

(この記事は、「激動の一年の振り返り①」〜「同④」に続く内容です。①から続けてお読みいただくことをお勧めします)

4.地方の重要性の再認識

私が選出された衆議院青森2区は、八戸市と十和田市、三沢市、三戸郡、上北郡にまたがる13市町村が含まれる地域です。
私は、「この地域は日本の課題の縮図である」との認識を強めています。

・防衛の要
この地域には、米軍三沢基地のほか、自衛隊の三沢基地と八戸基地、八戸海上保安部など、防衛上の重要拠点が立地しています。
東アジアでの安全保障上の懸念の拡大や防衛力の強化方針の下で、無人操縦機(自衛隊のグローバルホークと海上保安庁のシーガーディアン)が日本で初めて配備されるなど、この地域でも装備の強化などが進んでいます。

・エネルギー・環境問題の先進地域
青森2区に隣接する六ヶ所村の核燃料サイクル施設では、竣工に向けた審査進んでいて、その職員や関連事業者の多くは青森2区に在住・所在しています。
また、大間や東通では、原子力発電所の新設・再稼働に向けた準備が進んでいます。
また、青森県は風力発電の全国有数の立地県となっており、今後のバイオマス発電の可能性なども含め、再生エネルギーの一大拠点となりつつあります。
このように、この地域は日本のエネルギー産業、ひいては環境政策を担う重要な地域となっています。

・食料安全保障の重要拠点
青森県の基幹産業である農業では、米はもちろん、畑作物(ながいも、ごぼう、ニンニク等)や果樹(りんご等)の生産が全国有数となっています。
また、八戸港の飼料コンビナートを中心に、県南地域・岩手県・秋田県に跨る広範な地域が、日本有数の畜産・酪農クラスターを形成しており、牛肉・豚肉・鶏肉のほか、牛乳や鶏卵の一大供給基地となっています。
さらに、三方が海に囲まれている青森県は水産業も盛んで、近年は八戸港などで水揚げ量が低迷しているものの、ホタテの輸出やサーモンの養殖などが一大産業となりつつあります。
青森県としての食料自給率(令和2年度)を見ると、カロリーベースでは125%(全国4位)、生産額ベースでは250%(全国3位)となるなど、日本全国に食料を供給する食料安全保障上の重要県と言えます。

・経済安全保障における重要度
昨日まで述べてきた通り、新型コロナやウクライナ戦争による海外サプライチェーンの混乱や円安の進行は、海外生産から国内生産への回帰を進める方向に作用すると考えられます。
こうした状況下では、相対的に安価な土地と労働力を有する地方が、立地上の強みを有することになります。
岸田政権が推進するデジタル田園都市国家構想等の政策において、デジタル化やベンチャー企業の推進・誘致などで地方の生産性を向上させていくことにより、今後の日本経済の成長を牽引していくことも期待されます。

・観光にも強み
新型コロナや円安により、日本から海外への旅行が縮小する可能性があります。
その代替として国内旅行が拡大する可能性が高いと考えられます。
青森県・青森2区には、豊かな自然と食の魅力があり、積極的な情報発信によって国内旅行の需要を取り込んでいく大きなチャンスがあります。

上述の通り、現在の日本は経済・社会の大きな転換点にあると思われますが、私は、この大きな変化は、青森県・青森2区の地域にとって大きなチャンスになると考えています。
インフラ整備やデジタル分野での投資、積極的な情報発信等によって、このチャンスを大きな躍進につなげていくことが求められます。


5.政治の役割の重要性
(1)直接民主制から間接民主制へ
「民主主義」とは、「自分達の未来を自分たちが決めること」だと私は考えています。
しかし、一人一人が仕事をしながら自分達の未来について議論して決めていくことは容易ではありません。
歴史上、ギリシャ時代は、市民が政治の議論に直接参加する「直接民主制」がとられていたと言われていますが、それは奴隷制のもとで一般市民は自分で仕事をする必要がなく、その時間を「政治」に振り向けることができたから、という側面が強いようです。
その後、直接民主制は時間とコストがかかることから、一般の国民・市民が仕事をしながら政治に参加できる形態として、政治を行う代表を選出して、その代表が政治を行う「間接民主制」が主流になっていきます。

(2)間接民主制における選挙の重要性
間接民主制をとる多くの国では、政治を議論する政治家は選挙で選ばれます。
つまり、選挙によって「自分達の未来は自分たちが決める」ことが担保されているのが、現代の間接民主制の特徴です。
だから選挙は大事です。
政治家を選ぶのは主権を持つ国民一人一人であり、自分たちの未来を決めるために選挙に参加すべき、ということを改めて認識する必要があります。

(3)政治の役割の重要性
これまで述べてきた通り、日本においても、またグローバルに見ても、現在は大きな問題が山積しています。
少子高齢化、過疎化、気候危機、財政問題、年金・福祉、農林水産業、新型コロナ、国際政治・紛争、核軍縮、安全保障の見直し、憲法改正、経済政策・金融政策など、様々な重要課題がある中で、それぞれが大きな転換点に立っています。

これらの問題から逃げることなく正面から議論し、
不都合な真実があってもしっかりと開示し、
国民にわかりやすく説明し、
痛みを伴う改革を覚悟をもって実行していく、

現在はそういう政治家が必要なのだと私は思っています。

そして私は、素晴らしい先輩たちにご指導をいただきながら、志の高い同期と手を携えて、こうした課題に正面から取り組んでいく政治家を目指したいと思います。

2023年もしっかり頑張っていきます!

(「激動の一年の振り返り」は以上です。2023年もどうぞよろしくお願いします。)

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