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同じ音楽を聴いても、別々の音が聴こえてる??

世の中に溢れる言葉。僕らはその意味を追いメッセージを探る。そして意味はわかった前提で、共感できるメッセージとそうでないものをわけている。しかし、本当にそうなのか。言葉自体が意味がわからない、文字列自体が意味をなさない、でも何かを表現してる状態ってありうるはず。「意味とかじゃなく見ていて気持ちいい文字列」。俳句がそれを教えてくれた。言葉にすれば意味が伝わるという思い込みから解き放ってくれた。こういうことって、沢山ある。僕らは音楽を聴いていて、みんな同じ音が聞こえているような錯覚に陥る。でもきっと違う。ぼくとあなたとでは全く違う音が聴こえてる。信じてること、経験してきたことで、違う音が聞こえるはず。以前坂本龍一さんが言ってた。ブタペスト弦楽四重奏団によるドビュッシーの弦楽四重奏のレコード。三曲目、ピアニッシモで始まるフレーズ。音が小さすぎて、フレーズの合間の静寂をレコードのサーというノイズがうめる。西洋の人はその音をないものとして扱っていて驚いたと。坂本さんはその音が好きだったと。(余談だが、そのノイズの感覚をシンセサイザーで作った。その音をハーモノイズといったそう。めちゃかっこいい。)

話を戻すと、同じ音楽を聴いていても違う聴こえ方をする人たちがいるということ。それを理解することが偏見と向き合う第一歩な気がする。
偏見は消し去ることはできない気がするが、そこに偏見があることがわかるということからいろんな相互理解がはじまるかもしれない。

ブタペスト弦楽四重奏団によるドビュッシーの弦楽四重奏3番。音源。冒頭のフレーズの合間にさーって聴こえませんか?


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