運命だ。魔女の宅急便がこんなに感動するとは思わなかったな。

お久しぶりです!生きてます笑 フィンランドにいる時間も残り半分をきってしまい、何をしたいかするべきかちゃんと考えないとあっという間に終わってしまう感じになってしまった...(°д°)...はやない!??先週はスキー休みだったので9日休みでしたが、すべて予定をぎっしりと詰め込みました。いろーんな友達と遊びました。初めて会う友達や初めて行く場所が多くて幸せでした。

1日目、私は友達と昼から会う予定だったのですが朝、私はかなり欝な気分でした。なぜなら日本の学校の子や日本にいる欝の友達とたくさん話をしたからです。生活習慣や考え方が今の自分と違いがありすぎていろいろと不安になりました。私の将来の夢を語っても全然嬉しい気分になれず逆になんでこんなこと話してるんだろって気分になって辛かったのです。正直昼に会う友達とはとてもいい関係なので笑顔でいたかったから遊びたい気分ではなかったけれど1時間ほどかけて遊びに行きました。行くまでの間、色んなことを黙って独りで考えていました。今の自分の現状、将来の夢、将来の自分の人間関係、日本のこと世界のこと衣食住のこと幸せのこと...そんなことをしていたら自分の中で何か不気味なものが膨らんでいると感じました。欲望のようなものでした。でもそれは考えすぎにより理性が生み出したもので、私はそれが「野心」だと気づきました。このままじゃいけないな、心を換気しなきゃ...そう思いながら友達の家へ行きました。

その子は私の夢をたくさん理解してくれている子でした。ジブリ映画が大好きで日本のことも大好きです。彼女は私にお気に入りのカードゲームを見せてくれました。美しく興味深い絵がそれぞれに入っていてその絵達についてたくさん語りました。私の悩みが吹っ飛びました。理解してくれている友達といることって本当に楽しいって思いました。日本の友達とはもちろん日本語で話しているけどその子と話す方がよっぽど安心したんです。

そして私たちはジブリ映画を見ることにしました。魔女の宅急便を見ることにしました。内容は覚えているけど細かい部分はすっかり忘れていました。これを読んでいる人の中には覚えてない人もいるんじゃないでしょうか?私は今だから分かったことが多かったです。これは色んなことを経験している人にしかわからないものだと思います。子供よりも大人になる準備をしてる人や大人になったばかりの人にオススメしたいです。私の経験は主人公のキキに似ているものがあり、共感し、力になりました。

まずキキは13歳で一人前の魔女になるべく修行に出ます。明るくて活発でみんなに好かれるかわいい女の子でした。なんでもできる、頑張れる、そう張り切って出かけます。修行をする街を決めて降り立つキキ。でも都会ではじめはうまく行きません。優しい人に出会うこともあれば嫌な人にも会います。同世代の子には話しかけられてもイライラしてしまいます。優しいパン屋さんの夫婦に泊まらせてもらい、お仕事を始めるキキ。配達屋として街の人の役に立ちます。でも急に魔法が使えなくなり、空を飛べなくなってしまいます。魔法がなければ魔女として失格です。色んなことがやになってしまいます。でも森に夏の間1人で絵を描いているウルスラと話しているうちに元気を取り戻し、クライマックスにはトンボというキキをずっと気にかけてくれた少年を自身のスランプから抜け出して助けます。自分はこの街でちゃんとやっていくんだと両親に手紙を書いて終わります。

キキは13歳で独り立ちを決心しました。周りの友達とは離れ、新しい生活へと進みます。私も中学校から地元ではないところへ進みました。地元の友達はみんな同じところへ入り、私は行った先の学校の友達と馴染めませんでした。せっかく話しかけてくれても自分のことを相手にみせたくなかったんです。いい人たちだって分かってるのに嫌いになってしまう、キキの気持ちが痛いほどわかりました。(典型的な田舎者ですね…)

大人の人にキキはとても好かれました。認めてもらいたい気持ちと喜ぶ顔が嬉しかったからでしょう、キキは本当に全力でした。全力がうえにその跳ね返しはすごく、辛い思いも沢山しました。そんな経験は大人になってくると特にわかるんじゃないかなと思いました。

小さい頃は神様がいて不思議に夢を叶えてくれた。ユーミンのやさしさに包まれたならの歌詞にもあるようにそれがこの作品の大きなテーマでした。何も考えなくても不思議と出来たことが大人になってくると出来なくなってしまう。でもそれは全くできなくなるわけではなくて、自分の意志や考え方がまとまるとまたできるようになってくるもので、新たに生き方と繋がるものです。私も小さい頃は天真爛漫ということばが誰よりも似合うと言われるくらい無邪気でした。でも中学高校に入りいきなりそれが失われていきました。自分でもわかりました。苦しくて辛くて焦りました。でも留学という目標や好きなものが結びついて自分という人格が浮かび上がってきました。キキの気持ちの変化がすごく分かりました。アニメのキャラクターだけど作りものじゃなくてホンモノの人だと感動して涙が出ました。

キキがスランプから抜け出すきっかけとなったウルスラとの時間はとても私の心に残りました。魔女の宅急便はヨーロッパの街並みのオンパレードでフィンランド人の友達がずっと国の名前を叫んでましたw イギリス、ドイツ、イタリアにスウェーデン...そしてこのウルスラとの時間はまさにフィンランドだったのです!ウルスラの絵がフィンランド人の絵にそっくりでした。森や小屋、生活の仕方、まさにフィンランド。そしてそのウルスラがキキとスランプについて語ります。ウルスラがスランプになった時は何もかもやめて自然と一体になるのだとキキに教えました。私に夢や目標を与えてくれたのはフィンランドでした。新しい出会い、運命、希望、自分の本当の姿を与えてくれました。キキがもう一度魔法を使うきっかけになるこのシーンでフィンランドの広大な自然や生活が描かれていたのには本当に運命を感じました。

いま、ここで、この友達と、この作品をみたこと、全てが運命でした。朝は本当に欝だったのに帰りには幸せでいっぱいになりました。幸せで感無量でした。ありがとうって全部に言いたいです。他のジブリ作品についても今後語りたいです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?