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「大家の学校」のイベントへの参加とTAKURAMI不動産の「まち歩き」

アパート建築に向けて動き出してから3ヵ月、3月29日にはユーミーさんとの打ち合わせで、契約書を提示されました。そもそも相続対策ということで、こちらから早めに進めることをお願いしていたので、6月に設計を固めて、9月には着工、来年6月に完成というスケジュールとなっていました。契約書の内容をよく読ませてもらいたいと申し出て、とりあえず持ち帰りました。

設計については、現在計画している”なりわい暮らし”以外への変更も可ということです。提示されたスケジュールに関しては、5月から「大家の学校」が始まり、さらに「大家の学校」の「集中ゼミナール」にも申し込んだので、12月に終わる「大家の学校」で学んだことを反映させたいという気持ちが生じました。

ということで、まず早川さんに「すでに設計の予定をスケジュールに入れていると思いますが、申し訳ないのですが、先送りしてもらえないか」とのメールを送ったところ、「じっくり設計の初期段階から携わらせてもらえてありがたい」といったお返事をいただきました。

4月5日、改めてユーミーさんとの契約で、「大家の学校」で学んだことを設計に反映したいという希望を申し出たところ、快く了解してもらい、12月いっぱいで基本設計を固めるというスケジュールとなりました。その結果、”なりわい暮らし”から変わっても問題ない、契約書に書かれている仕様についても今後の要望で変更できるといったところで合意しました。

さて、「ちっちゃい辻堂」の石井さんがやっているコミュニティ農園「Edible Park」には3月に体験参加し、4月から正式に入会しました。「Edible Park」は30近い家族が参加していて、育てる野菜は班に分かれて、自分が育てたい野菜を何人かで一緒に育てるという方式のようです。無農薬·有機栽培で、ウッドチップやビールかすを使った炭素循環農法というやり方で、畑で鶏も飼っています。いろんな人が担当している畝を耕すのを手伝ったり、草を刈ったりしたのですが、会員の人たちも面白く個性的な方々で、野菜作りの勉強だけでなく、いろいろな体験ができそうです。

4月2日、「大家の学校」スピンオフ企画として校長の青木純さんの新刊『パブリックライフ』出版企画「みんなの図書館さんかく・MIA MIAにみるパブリック」を受講しました。初めての「大家の学校」の企画ですが、今回はZoomウェビナーでの視聴ということで、話を聞くだけの参加です。「大家の学校」から青豆ハウスの青木純さんと高円寺アパートメントの女将宮田サラさん、ゲストに「みんなの図書館さんかく」の土肥潤也さん、「MIA MIA」のアリソン理恵さんを招いて、4人による「パブリックライフ」についてのトークです。ゲストの2人は「大家の学校」の今期の講師でもありますが、お2人は初対面でした。

まず、豊島区東長崎でギャラリー付きの喫茶店「MIAMIA」をやっているアリソン理恵さんは、「挨拶からまちの日常を豊かにする」ために、挨拶のきっかけとなる日常風景をまちにはみ出させるような仕組み作りを心がけているとのことでした。

土肥さんは先月の「みんとしょサミット」に途中参加だったので、ちゃんと話を聞いたのは今回は初めてです。ヤンゲールの『パブリックライフ入門』などを引きながら、私設公共の話などをされました。土肥さんのやっているみんなの図書館「みんとしょ」はまさに私設公共で、次は「みんなの公民館まる」を計画しているとのことでした。

2人のお話の後、純さん、サラさんを交えてのトークとなりましたが、純さんは「パブリック=パーソナルの集合体」だとして、ゲストの2人がやっていることに共通する点を挙げました。そして、2人だけでなく、「大家の学校」の講師として呼んでいる人たちは、皆、マーケティングしない、自分のビジョンと意思がある人を選んでいるとのこと。やりながらチューニングして、自分のチームを手に入れる、どんな状況を作りたいか、自分なりの地図を見つけることが大切であるとのメッセージがありました。賃貸住宅においても、住人の主体性を導いて、良質なコミュニケーションが耕され続けることを心がけているといった話で終わりました。

初めての「大家の学校」のイベントで、ただ視聴しているだけでしたが、目指すべき大家像のビジョンが示されたようでした。

続いて、とまり木のジミーさんから提案されたチガラボチャレンジに向けて、4月4日にとまり木に伺ってプレゼン資料作りのための相談をしました。今回のチガラボチャレンジはファイナルで普段2人なのが4人ということで、発表の時間は10分から15分程度です。発表の後、参加してくれた人たちからの提案や意見交換の時間となります。

ということで、発表では自分がやりたいTAKURAMI(プロジェクト)について、どうやってやるかという方法的なことよりも、なぜ自分はこれをやりたいのかといった思いを、問題意識や原体験なども込めて発表するようにとのことです。そして最後に、今日、皆さんに考えてほしいことを挙げて、アドバイスなどをもらうという流れです。

この日は、かつてジミーさんがとまり木を始める前に行ったチガラボチャレンジの資料なども見せてもらいながら、プレゼンの具体的な構成を考えるよりも、なぜ自分がこのアパートを作りたいのかを探るために、これまでの自分史をジミーさんとともに振り返ることに多くの時間を費やしました。

ジミーさんからはスープストックトーキョーを始めた遠山正道さんの「スープのある一日」という物語仕立ての企画書などを参考にして、とまり木の企画書を作った話なども伺いました。「体験できる価値をストーリーに」ということを心がけて、共感が生まれるような企画書作りをしたとのことでした。

続けて4月7日には、TAKURAMI不動産が催してくれたまち歩きでした。辻堂駅に集合し、赤松町から本宿町を歩いて、最後に物件の候補地で振り返りという流れです。「まち歩き」ということ自体初めてだったのですが、TAKURAMI不動産の3人と斎藤圭太郎さんや石井光さんら参加者8名(郡上八幡で宿泊施設や保護猫シェルターを運営している木村さんも駆けつけてくれました!)、それにユーミーの長村さん、建築家の早川さん、うちの夫婦2人も加わって、大所帯でのまち歩きとなりました。告知から早い段階で予定人数が満員になったとのことで、改めて、お金を払ってでも参加してくれるコミュニティのイベントの力に驚きました。

まち歩きのスタートは辻堂駅(藤沢市)からですが、辻堂駅北口は2011年に開業したテラスモールとその直後に竣工した3つのマンションが並んでいて、再開発された新しいまちです。そのマンションの西側の道を隔てると茅ヶ崎市の赤松町になりますが、赤松町は駅から5分ほどのところに公務員住宅が並んでいます。今から半世紀近く前、僕が小学校の頃できた十数棟の団地で、小学校に転入してきた子どもたちは総じて成績がよく、中学からどの高校に進むかを考える頃になると、地元の他の地域との格差を感じるようになった気がします。その公務員住宅も今は空き部屋が目立ちます。それでも公園があり、その周囲もその頃に整備されたのか、それなりに道幅がある比較的まっすぐな道が多いです。

赤松町から本宿町に入ると、ここは僕の実家もあるのですが、駅前からのバス通りが1本整備された以外は、ずっと昔からある路地が入り組んだ地域です。小さな開発はありますが、家も多くが昔ながらの一軒家が多く、隙間を埋めるように小さな畑なども歩いてみると意外と多く目につきました。

まち歩きでは各々が目についたものを写真に撮って、最後に発表するのですが、看板や地形、庭の植栽、お店などなど、みんな注目するところがまちまちで面白かったです。不動産関係の仕事をする鹿島さんからは「つながりが見えるまちづくり」が重要で、まちと関係する、根づくような建物にといったアドバイスしてもらいました。

11日には「大家の学校」スピンオフ企画で、『パブリックライフ』出版記念トークイベントが相模大野駅前のマンション地下にあるイベントスペースkichikaで行われ、参加してきました。kichikaというのは、「大家の学校」の1期·2期を受講していた渋谷兄弟(純平さん·洋平さん)が運営しています。

「大家の学校」初リアルイベントへの参加で、面識ある人は誰もいません。知っているのは、前回のスピンオフイベントで顔を見た校長の青木純さんと、事務局でメールのやり取りをしたことがある後藤裕子さんだけです。

イベント開始前に並べられた椅子に座っていると、お隣の女性2人が「今日はどうして参加を?」と声をかけてくれました。渋谷兄弟は大家業の他にも、地域の人とつながる「さがみはら100人カイギ」というもやっていて、お二人はそちらの関係で、今日のイベントにも参加されたとのことです。僕の方は「大家の学校」というのを今年受けるので、校長の出版記念イベントに来たと話したりしているうちにイベントが始まり、純さんが青豆ハウスや「まちなかリビングのある日常」をコンセプトに池袋東口で展開している「池袋リビングループ」の話をしたのですが、女性のお一人はとても感激したと涙ぐんでいました。

トークショーの後には懇親会ですが、事務局の後藤さんに挨拶に行くと、純さんにも紹介してもらいました。『パブリックライフ』にサインしてもらい、「水島さん、大家の学校、楽しもうね」と握手しました。

そのほかにも、「大家の学校」OBのあらいきよてるさんや山中淳さん、事務局の西えみりさんともご挨拶し、帰り際にそれまでいろんな方と話をしていて忙しそうだった渋谷兄弟にやっと挨拶すると、「水島さん、石井さんから聞いてますよ! 今日、会えてよかったです」ととても感じよくお話ししてくれて、「大家の学校」への期待が高まった1日でした。

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