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今日の相場見通し(6/11)~あなたを鳥に例えると~

#あなたを鳥に例えると

(担当:K)
趣味が数学。これは客観的に非常に変わった趣味であろう。鳥に例えるとすれば、きっと変わった鳥に違いない。そこで、変わった鳥を1羽紹介したい。
コクホウジャク。南アフリカやケニアに生息する全長15cmほどの鳥だが、繁殖期の雄は尾羽が50cm以上と3倍以上になるのが特徴だ。長い方が種として優れているが、非常に目立つため捕食されやすい。
因みに、英名はLong-Tailed Widowbird。
株をはじめとしたマーケット指標は暴落することがあり、ロングテールな分布を持つと暴落時の影響も大きい。食うか食われるかの市場で捕食されないよう、ロングテールな動きをする指標には気をつけたい。


①相場振り返り(6/10海外~6/11国内)

(6/10海外)米株は続落。注目されたFOMCでは特段サプライズなしとなったが、最近の株価上昇に対する利益確定の動きが出た。一方、ナスダックは連日の高値更新で終値ベースで10,000ポイント台に乗せる。テスラ株が初めて1000ドル台に乗せたこともあり、勢いづいた。金利はFOMC発表直後こそやや売られたが、その後はQE減額無しや株価の軟調さなどを確認して反転上昇。為替はFOMC後はやや粗い値動きとなったが、ドル安が継続。

(6/11国内)日本株は大幅安。前日の米国株の下落や円高の進行、メジャーSQ前の最終取引日でポジション調整や思惑が交錯したことなどから大幅安。日銀は1000億円程度のETF買入を実施したが、効果は限定的となった。ドル円相場は107円を挟んで小動き。ロンドン時間午前は海外株が一段と下落し、米10年金利も0.68%台まで低下。


<メンバーコメント>

H:株は雇用統計前水準まで戻る可能性もあるが、そのまま下落トレンドが形成されていく展開になるとはみてない。

U:金利は5-10年中心に買われてほぼイメージ通り。ドル円は今回は素直に金利に沿っていった感じ。株はシクリカル中心に利確の動きが想定より強く、日欧株はもう少し調整してもおかしくないかも。

K:為替は下降トレンドに入りつつある。ランクダウン閾値も目前で明日にもランクダウンとなればトレンドが無い状態となる。明日も減少すれば下降トレンドに入ったと見て良いと考える。

S:FOMCはサプライズなく無難に通過。株がこれまで急ピッチに上昇していたため、利益確定のタイミングとなった印象。ただ足もとはさらに下落が加速しており、VIXも再び30台に乗せるなどやや警戒的な感じ。


②前週末の見通しに対する点検作業

1.重要スケジュールのレビュー
→FOMCは予想範囲内の結果。Dotsチャートは2022年に2人が利上げ見込むも、その他のメンバーは全員据え置き予想。QEの減額停止、イールドカーブコントロールの議論などが確認された。

2.テクニカルモニター
→株、金利はいずれもトレンド継続だが、為替のトレンドはかなり軟化してきている。明日にもトレンドなしの状態になる可能性あり

3.想定外のイベント発生有無の確認
 →特になし


③相場見通しディスカッション

S「H、FOMCはどうだった?株はどう?少し様子見?」

H「気持ち的には押し目として少し買いたいくらいだが、買っていいのかどうか...ファンダメンタルズというよりはフロードリブンなので判断が難しい。」

S「寄りから▲2%超になるとチャート的にも少し嫌な感じだね。これまでの上昇ピッチが速かったので、押し目は少し時間をかけて作るんじゃないかな。なので個人的には今日は焦らなくても良いと思うし、場合によっては寄りで一旦落として、今週・来週くらいで入り直しを探ってもいいかも。」

U「最近の日欧株のシクリカルバリュートレンドはもしかしたら今回で一旦終わっちゃったかもしれない。なので日本株は少しネガティブに見ているけど、米株はそんなに悲観しなくても良いんじゃないかな。買うのはもう一段くらい下がってからにしたいけど、引き続きロング目線で。」

H「金利も10年0.7%まで戻ってきたけど、仮に株がここから更に下落した場合、金利は同じスピードではついていけないんじゃないかと思ってる。例えば10年0.6%を下にブレイクするには、政策が変わったり米中HLが出たりとか大きな火種がないと難しい気がする。一方で、株が再度上昇するときは金利は素直に売られると思うから、金利はリスクリワードが少し悪化した気がしてる。」

U「僕はもう少し狭く見てて、米10年金利はしばらく0.6%~0.8%のレンジかなと思ってる。結局、政策に大きな変更がない限り、どっちもブレイクしにくいんじゃないかな。」

S「超長期は10年に比べて結構売られたので、リスクオフ時の低下余地はありそう。今日30年入札を終えれば需給も好転するだろうし。」

U「株の下落のリスクを考えれば、今の債券・株ともに小幅ロングなら、債券は10年から30年に移しておくのが良さそうだね。」

K「為替は足もとのトレンドの軟化が目立ってて、明日にもトレンドは消滅しそう。まだ一応上昇トレンドの中にはいるけど、今は順張りには手を出したくない。」

U「昨日の為替は素直に金利に反応した感じだったけど、我々は一昨日に円ロングを利食ってしまって今はノーポジだから、昨日の円高は取り損ねたね。」

H「打診的に拾ってみたい感じもするけど、今日はマーケットボラが大きく荒れてるから、とりあえず様子見の継続が妥当だね。」


④結論

株・債券ともに小幅ロングだが、債券を10年から30年に変更。


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