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【マーケターが徹底解剖】佐賀の農園が初めてのクラウドファンディングで大成功した理由 | スモールブランディング × ムーブメント

(この記事は4,049文字で約8分で読めます)

▷恵良農園さん、クラウドファンディング達成おめでとう!!

toCのマーケティング歴8年の山口篤志です。

この度、佐賀県にある恵良農園さんは山での「農ある暮らし」を体感してもらう新たな取り組みを行うべく、必要な機材を集めるためにクラウドファンディングを実施しました。

結果はご覧の通り!

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https://camp-fire.jp/projects/view/437752

目標金額を30%以上上回り大成功!

おめでとうございます!!!

今日は大成功したクラウドファンディングについての成功要因を徹底解剖していきます!


▷なぜ佐賀の農園の記事を書くのか

私は恵良農園の関係者ではありません。

恵良農園のえゆうらさんとはSNSを通じた友人であり、以前から恵良農園の野菜を買っている間柄です。今回もクラウドファンディングは支援させて頂きました。

ただ、記事を書いたのは友人だからではありません。

このクラウドファンディングを分析したときにマーケティング視点での成功要因があったんです!

つまりこの成功要因を体系的に知ることで、これからクラウドファンディングをしようと思っている人の成功確率が上がると感じました。

※一言断っておくと僕はクラファンしたこともなければ、クラファン分析家でもありません。ただ、ブランディングマーケティングに関しては長らくやっているので詳しいのだと思います

恵良農園のスゴさはクラウドファンディングの成功実績だけではありません!

野菜という日本各地に流通している"モノ"を、スーパーより値段が高くても買いたくなってしまう価値提供が出来ているスゴさも持っています。

モノが売れず単価が下がるこの時代に、スーパーより値段が高くてもお取り寄せして買いたくなる野菜をなぜ提供できるのか?

こちらも徹底解剖していきます!

この記事を読んでもらいたい人・これからクラウドファンディングをやろうとしている人
・モノやサービスを販売する人
・マーケターの方


▷恵良農園って?

恵良農園は佐賀と福岡の県境近く、標高350mほどの山の中に位置しています。
通年で30種類以上の野菜を農薬・化成肥料に頼らない方法で生産しており、メインの作物はピーマン、ナス、ミニトマトなどの夏野菜です。

恵良農園のオーナー、通称えゆうらさん(https://twitter.com/EYURA2020)さんは元々は関東で記者をやっていた方。2012年に脱サラで農業をされた方でもあります。サラリーマン誰もが憧れたことのあるのではないでしょうか?


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主にTwitterで発信されていて、絡むとすごい気さくで楽しく接してくれます。※お仕事の関係上、夜遅い時間は弱いそう笑


▷成功した理由①:スモールブランディング

ここから恵良農園が成功した理由について本格解剖していきます!

まずはスモールブランディング。

スモールブランディングとは、字のごとく小さくブランディングしていくこと。

企業だとTVCMやデジタル広告を使って、"全国レベルで"認知を広げたりイメージ形成してお客様を増やします。

一方で地元の人気のある個人の飲食店は広告はせずお客様を増やします。どのように増やすかというと、美味しさはもとより、サービス・店主の人柄・お店の雰囲気など、おいしさとは異なる価値で口コミを発生させ、町という小さなコミュニティレベルでお客様を増やします。

今回えゆうらさんは不特定多数ではなく自分の周りにいる人に対して、ブランディングしていき成功したと考えます。

これだとまだピンと来ていない方もいると思うので具体的に話していきますね!


▷ブランディングって何?どうやってできるの?

ブランドとかブランディングってよく聞くけど言葉で説明できますか?

ここは仕事の分野なのでドヤ顔で説明させてもらいます!

『ブランドとは製品・サービスに結び付いた感情を伴う価値』

つまり、ブランディングとは『製品やサービスに結び付いた感情を伴う価値を上げること』なんです。

ではブランディングはどのようなプロセスでできるのか?巷でよく聞くSNSでブランディングってどうやるの?っていう疑問もあるかと思います。

安心してください!こちらにまとめています!

リリース後かなりPVが高かったnoteになりました。この内容でセミナーもさせて頂きました。ぜひ読んでみてください!

ここで気になるのは恵良農園がどのようにブランディングを成功させたかということ。

その成功要因は次の章でまとめます!

▷恵良農園の野菜は他よりも高かったとしても買いたくなる

この事実はブランディングができている証拠なんです!

どういうことか?

まずえうゆらさんの野菜は機能的価値(おいしい)がある。

「おいしいなんて当たり前、、、」と思うかもしれませんが、おいしいを誰もが差別的価値を感じられる形で言語化できているのです!

例えばピーマン。

『生かじりできるピーマン』

これだけで差別的においしいのが分かりますよね!それをえゆうらさんのTwitter友達が投稿。

ただの「おいしい!」の投稿だと誰も振り向いてくれません。

「生かじりできるおいしいピーマン」と体験したことのないワードでおいしさを表現した投稿だから、みんな見て記憶する。

さらにえゆうらさんは「生かじりできるおいしさ」という機能価値に加え、感情価値も提供しているんです。

どういうことか?

SNS(Twitter)で一人一人ときちんと向き合ってコミュニケーションする。そして仲良くなる。

そうするとおいしいピーマンが「仲の良いえゆうらさんが作ったおいしいピーマン」になる。

カップラーメンでも自分で作ったカップラーメンと自分の子供が作ってくれたカップラーメンって違いますよね?子どもが作ってくれたものの方がおいしく感じる。これです!

人情(人の想い)という感情価値が付与されるんです。

さらにえゆうらさんの『脱サラで一から農業を立ち上げ、とても難しい"農薬・化学肥料に頼らないで生産する"ということを成し遂げた』というストーリーを知ってさらに感情価値が付与されます。

これがいわゆるストーリーマーケティングです。

ストーリーマーケティングに関してもまとめているので載せておきますね!


▷成功した理由②:ムーブメント

「ブランディングできてたら無敵でしょ!」と思う方は多いはず。

間違いありません!

ただ今回恵良農園のクラウドファンディングを見てるとブランディングだけではないことに気づきました。

ブランディングに『ムーブメント』を掛け合わせて成功につながったのではと分析してます!

ムーブメントとは何か?

説明するよりもこの動画を見たほうが分かりやすいです!3分の動画で英語が苦手な方も字幕で見れます。

踊っている人がいて、それを見て1人自分も踊ろうと追随者(フォロワー)が出る。それを見て「面白そうだから自分も」とまた増える。また同じように1人増える。その連鎖が何度も増えて結果大人数で踊る。

今回の恵良農園のクラウドファンディングもそれが起きていました!

とクラウドファンディングを応援する声が続々と出る。

しかし恵良農園に起きたムーブメントは「クラウドファンディングで支援したよ!」ツイートだけじゃなかったんです。

実際に恵良農園に農業体験に行く人、ラジオで想いを伝える人、色々な応援が出たんです。

ツイートだけでなく色々な形の応援が出たことによって、恵良農園のクラウドファンディングに『応援ムーブメント』が起きていたのです。

流れを整理すると、えゆうらさんは自分の周りのコミュニティで小さくブランディングを地道にしていって、そのうえでクラウドファンディングという勝負の時にムーブメントを発動した。

数式で表すと
『スモールブランディング x ムーブメント = クラファン大成功』
という形です。

クラウドファンディングは期間が決まっているため、いかに期間内に加速して走れるかが重要。

今回、良いエンジン(ブランド力)を積んだ状態で、早い段階で加速する(ムーブメント)ことができたことが成功の要因ではないかとマーケティング視点で分析します。


▷まとめ

・恵良農園のクラウドファンディング成功には理由があった
・成功理由①:スモールブランディング
 ∟恵良農園の野菜には美味しいという『機能価値』でなく
 『感情価値』も入っている
 ∟不特定多数ではなく自分の周り1人1人向き合うコミュニティ形成力
・成功理由②:ムーブメント
 -恵良農園の応援ムーブメントが起きた
・『スモールブランディング×ムーブメント=クラファン大成功』


後日談ですが恵良農園はクラウドファンディングで成功し、早速農業体験のできるグッズを準備しているようです!

恵良農園は今回のクラファンだけで終わらず、農業を『農ある暮らし』にするためにこれからも走り続けます!


クラウドファンディングに挑戦したい方、スモールブランディングを身をもって知りたい方、農ある暮らしにご興味のある方は是非エユウラさんをチェックして下さい!

そしてTwitterでえゆうらさんに声かけてください。きっと笑顔で接してくれるはずです。

今日はクラウドファンディングの成功要因をマーケティング視点で分析しました。

僕はマーケティング歴が長いというかマーケティングというものが大好きなので、何かの成功要因を分析するのは得意だと思います。いいネタあったら教えてくださいね。

これからも多くの人が夢をつかめるヒントをマーケティング視点で発信していきます!

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最後にこれからクラウドファンディングで"誰かを応援したい人"にも情報を。

「クレジットカードない。だけでもクラウドファンディングで支援したい」みたいな人は、審査なしでバーチャルのプリペイドクレジットカードが作れるものもあるので貼っておきます!

これでクラファン応援できます。肌感覚ではありますが、クラファンやライバーなど"誰かを応援ブーム"が始まってる気がします!


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