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見よ、kintone hiveは赤く燃えている!【kintone hive2022 福岡レポート】

みなさん、こんにちは!
今年のkintone hive2022 一箇所目は福岡です。
最速レポートを目指し、ジョイゾー小渡からお届けします。

注:長すぎるので是非、副読本的にご覧ください!

オープニングトーク

今回会場となったのはZepp Fukuokaです。

今回のMCはサイボウズ福岡の藤原さん。福岡のお隣、佐賀県出身で、スポーツマン!最近はゴルフにハマっていらっしゃるとか。

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kintoneの基礎をおさらいしつつ、今回のkintone hiveについてご紹介。
現地で楽しめるコンテンツも紹介されました。kintoneのことをざっくばらんにお話しできる「ざつだんブース」やオンライン視聴の皆さんと繋がれるTwitterリアルタイムサイネージなどなど…

そして現地参加者には飛沫防止で声出しができないため、ペンライトが配布されていました。現地開催の気持ちが盛り上がってきますね。
そしてユーザー事例発表が始まっていきます。

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子どもと本当の意味で向き合うために必要な現実的な方法

最初の登壇者は「社会福祉法人共同福祉会 たんぽぽ保育園 嘉陽暁美さん」です。沖縄から参戦の嘉陽さん。保育園という業種自体の悩みに立ち向かうプレゼンを披露されました。

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保育園業務は子供達と実際に接する業務以外の多種多様な業務に忙殺されがちなそうです。保育園業務を効率化するために業務を一元管理できるシステムを導入しようとしましたが、一般的なシステムをそのまま入れれば解決、という訳ではありませんでした。
一般的な保育園システムでは不足な機能、逆に余分な機能がいくつかあったそうです。その中でも登降園システムは保護者の送迎までを徹底的にITで管理できる一見便利な機能ですが、たんぽぽ保育園では祖父母世代などITに疎い様々な世代の人が保育園に関わる可能性があるため、必要のない機能でした。ただ効率化するのではなく、関わる多くの人たちに寄り添うことをポイントにして嘉陽さんは悩み続けます。

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自分たちの業務に合わせてシステムを組み立てたいと考えた時、kintoneが解決策になりました。
複雑な保育園業務を理解する嘉陽さんとkintoneのプロであるOSPさんがチームになって進めたことで、kintone上に理想のシステムを構築することができています。

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保育園の業務はとても忙しい、その忙しさの中でどうやったら本当に大切にしたい子どもたちとの時間や保護者とのコミュニケーションに時間を割くことができるのかを考え続けたからこそできた改善ですね!

トップバッターでありながら堂々のプレゼン、hive福岡の雰囲気がバッチリと決まったと感じました!


ライトプランでここまでできる!データ分析によって実現した業務改善kintone

2番目の登壇者は「IMD Alliance株式会社 大峯 幸雄」さんです。
大峯さんの勤めているIMDは数多くの飲食店を抱える企業です。
大峯さんが入社した時、会社には4つの課題があったそうです。大峯さんは小さなトラブルや課題へのアクションから始めていくことで、これらの課題を解決する業務改善をスタートしていきました。

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例えば、トラブルFAQアプリは店舗側からの本部への電話連絡が多すぎることで捌ききれていない状況を見た大峯さんが作成したアプリです。
困ったらまずここ見る、という場所を作ったことで、細かな問い合わせや、対応の初動が遅くなることを防ぐことができました。

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さらにもう1ステップ進み、飲食業界で重視される「コスト」の部分に切り込みます。原価の問題から、材料費やコストを削減することにシビアさを求められる飲食業界。特にお弁当事業では、利益を生み出せる原価を予測して作っていたとしても、実際にはタイムセールや廃棄が発生するケースもあるため、その通りにはいきませんでした。

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そこでkintoneでコストをモニタリングできるアプリを作成します。現場の方には仕入数と実際に売れた数、金額の幅を入力してもらうだけ。その数値を用いて適正な仕入れ量や原価を計算することで、実際に材料原価を適正な形に保つことができたそうです。

ここから更に人件費側のコストにも切り込みます。お店を運営する際のシフト決定をこれまで蓄積してきた来店データや予約を元に行う動きをkintoneで管理しています。売上予測など複雑な計算が必要な範囲はExcelで行い、シフト管理やデータの蓄積はkintoneが担っているとのことでした。

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kintoneを情報共有やデータのプールとして扱うだけでなく、その先の活用にまで視野を広げていました。
また活用という先を見据えるだけでなく、現場のスタッフや従業員が使いやすいような工夫も細かくされているのが印象的です。

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ここまでをライトコースでやってしまうのは本当に壮観です。1月からスタンダートコースに繰り上げたそうで、これからが気になりますね!


kintoneの業務改善からスタートする究極のサービスへの道

3番目の登壇者は「株式会社さわやか倶楽部 原野 聖士」さんです。
全国の介護施設を運営されているさわやか倶楽部さん。
福祉事業では現場での業務以上に記録を含めた事務的な業務が圧倒的に多く、紙やエクセルでの管理を本部で統括することに限界が来ていました。

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業務改善のツールとしてkintoneを導入することに。導入の際には特定の人に意見を聞くのではなく、社内の様々な立場/年齢/経験の人に話を聞くことでより多角的な視点で運用できるように配慮したそうです。

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更に推進力をつけるために、キーパーソンとして若手社員(当時新卒2年目)を抜擢して、アプリ作成から運用までをお任せすることに!

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順風満帆に見えたkintone導入ですが、実際に現場に導入すると現場の声は厳しいもので、なかなか浸透していかない…ただこうなることも想定しており、そこから現場の声を一つ残らず拾い上げ反映していくことで浸透を進めていったそうです!

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kintoneが社内の基盤になったことで、単なる業務改善からそのデータを用いた分析をする余裕が生まれました。お客様とは直接関連がない事務作業の効率化を目指していく先に、お客様に還元できる流れを生み出せたことが原野さんの目指す「究極のサービス」への道だったんですね!

夢のために何も諦めない働き方を

4番目の登壇者は「特定非営利活動法人 唐津Switch 浦田 潤一」さんです。
浦田さんは普段は別の会社で働きながら、NPO法人を立ち上げられ、現在は理事として活動されています。
移住やシェアハウス事業を行う団体で、希望者や行政など相談者の話を聞くことが最も重要な業務の一つです。
相談者の相談内容を一つのPCで管理していることで共有ができなかったり、補助金などの行政への報告書や情報共有依頼が頻繁で、業務にとって情報の取り扱いが課題になっていました。

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システムにかけるお金がない、そんな時にkintoneのチーム応援ライセンスに採択され、流れが変わります。
情報をkintone上で一元管理していくことで、共有の課題が解決されていきました。更に行政への報告や共有も、唐津市の職員にアカウントを発行することで解決しています。唐津Switch側から共有を行うのではなく、必要なものは行政側から取りに来てもらう体制を整えたことで、コミュニケーションのラグを最小限に抑えることに成功しました。

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順調に進んでいるように見える唐津Switchさんでのkintone活用ですが、中には責任感や効率の面から自分自身が業務を理解していれば問題ないと、入力を拒む人も…浦田さんはこの行動を咎めるのではなく、「もしも」があった時のために入力してほしいと促したそうです。「もしも」とは、その人自身が夢を持って法人から巣立つ時に、業務が足枷になってはいけないという思いからの言葉でした。

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kintoneは使う人によって、人を育てるための手段にもなるのだと教えていただきました。

kintoneを「使う」から「創る」へ

5番目の登壇者は「株式会社奥羽興産 河邉 祐梨子」さんです。
河邉さんが入社された時には既にkintoneは導入されている状態で、最初はkintoneを使う側でした。当時は入力の効率化などは特に行われておらず、とにかくデータを入力するだけのもので、印象はあまりよくなかったようです。

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そんな河邉さんでしたが、異動によりkintoneを学び直す機会を得て、考えが変わっていきます。それまではただデータを貯めるだけの存在だったkintoneが、使い方によっては業務改善に生かすことができる事実を知ります。
更に経営者が導入した時の思いもそこにあったことに気づきました。

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そこから改善がスタートします。
社内で起きていたデータの煩雑な管理(何度消しても蘇るExcel管理やデータの4重管理)と手入力。過酷なことは現場の人が一番わかっているはずなのですが、これが当たり前になってしまうと自分の力だけで疑問を持って抜け出すことは難しい…

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こういった状況を打破するために、河邉さんはプロフェッショナルの力を借りて解決していきます。

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課題になっていたLINEを用いたやりとりにおける転記作業をなくすため、kintoneからLINEにメッセージを送れるようにするLINE連携を取り入れ、自社だけでは難しい改善が一気に進んでいきました。

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kintoneやシステム面の改善だけでなく、業務フロー自体を見直すことを躊躇わないことで、本当の意味での業務改善が進んでいったそうです。
kintoneは何にでも効く夢の特効薬ではなく、正しく使うからこその特効薬になりうることがよく伝わってきました。
業務改善のプロフェッショナルと仕事をともにするうちに、河邉さん自身もプロフェッショナルになっていったんですね!

アカデミー賞への道はkintoneの魔法から

6番目の登壇者は「株式会社FOREST Hunting One 森 りょういち」さんです。
FOREST Hunting Oneさん(以下FHO)はアニメーション制作会社です。アニメーション制作は一つ一つの製造工程が積み重なったラインであるのですが、クリエイターの集団であるが故にコミュニケーションが壁となっていました。

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そんな社員たちが働きやすい環境を作るべく、社員のことを考えて動いていたはずが、その社員が辞めてしまう苦境に立たされた森さん。森さんは理想やビジョンを共有する重要性に気づきます。

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森さんとFHOの夢はアカデミー賞の受賞!そこを目指して、kintoneを使って課題となっていたコミュニケーションの課題にメスを入れます。
まず初めに、ナレッジを登録していく「FORESTディクショナリー」を使って、それぞれの技術や作業の手順を蓄積していきました。

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初めは森さんから呼びかけられたものだけが登録されていましたが、徐々にクリエイター自身で登録が増えていきました。社員の声から新しいアプリを作成したり、社員発信のプロジェクトでkintoneの連携を進めるなど活用の輪がどんどんと広がっていきました。

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「人は論理では動かない、感情で動く」という部分は他の登壇者の方のお話でも出てきていました。
進むべきビジョンが共有されたことで、クリエイターの方にとってもkintoneやコミュニケーションに対する捉え方が変化していったことがわかり印象的でした。

kintonehive福岡 地区代表は…!

株式会社奥羽興産 河邉 祐梨子さんとなりました、おめでとうございます!

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今回参戦された皆さんの発表それぞれが素晴らしく、会場でも投票を悩み声が多く聞かれました。そんな激戦の中を勝ち抜いた河邉さん、本当におめでとうございます!

最後に

現地開催でのイベントの楽しさ、熱気をとても感じた1日でした。ユーザーさんの熱い思いとそれを見つめる一人一人の熱量が印象的です。
更にkintoneを普段使われている方こそ気になる、kintoneを運用する際の規定や規則にフォーカスした「突撃!となりのDX」も会場で話題になっていました。

またオンライン参加している方ともTwitter上などで、お互いに感想や意見を見られることで、より連帯感が増していたと感じました!

登壇者の皆さんのプレゼンはそれぞれ異なる業界の課題や夢からスタートしていましたが、「kintoneを導入したその先」を意識されている点が皆さん共通していました。業界全体の課題に切り込んだり、改善したことで生まれた強みをお客様に還元したりと、これから先が気になるhiveでした。

次回は4月27日、kintone hive大阪で是非お会いしましょう!


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