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「私が医者になって嬉しい」と今更高校の担任の先生が言った

私は地元ではけっこうな進学校の中・高一貫校に通っていた。

田舎の公立小学校では、がちんこ頭の良かった私も

中学校に入ると突然劣等生に仲間入り。

しかも中学校から高校はストレートで入学できるので

受験もないし、だらーっと過ごす日々を送っていた。

ものすごい頭のいい人(一回見たら全部覚えます、みたいな)を除き

中学校・高校では勉強しなければ成績は上がらない。

中学校から入り、のうのうと過ごしている生徒と

高校受験を勝ち抜いてきた生徒の中には歴然とした成績の差があった。

私はあまりコツコツ勉強をしなかったし

理数系が苦手なのに、何を思ったか医者を目指し

高校2年生から理系コースを選択。

その中ではスーパー劣等生であった。

数学のテストが返ってくると、30点代とかで

周りの男友達が寄ってきて、いつも冷やかしてくれた。

高校2年生と高校3年生(私たちは5.6年生と呼ぶ)は、同じ担任の先生だった。

男の先生で、倫理の先生。

いつもちょっと難しそうな顔をして、小難しい話をしていた。

なんのタイミングかは忘れたが

その先生が言った。

あなたたちは恵まれていて、尚且、非常に優秀だ。
一見できないと思っても、努力をすればきっとできる。
だから最初から自分で限界を決めずに、まず努力をしなさい。

担任の先生


この言葉は、理数系がめっちゃ苦手なのに、医学部を目指している当時の私に刺さった。


私は案の定浪人したが、一浪の末、なんとか医学部に合格した。

でも同級生で医学部に行った生徒は、ほぼ国公立の医学部に行っていて

私立の医学部に行ったのは、私を含めて3人なので

正直かっこ悪いと思っていた。

でも一応医学部には入れたのだ。

それからというもの、「苦手だけどしないといけないこと」にぶち当たるたびに、先生のその言葉を思い出して、努力をした。


それから月日は流れ、2015年に高校の同窓会があった。

放射線科診断専門医試験の1週間前にも関わらず

どうしても行きたくって、参加した。

そして、その担任の先生と卒業以来の再会。

先生にとってはたくさんの生徒の中の一人なので

覚えているかなぁと思って話しかけると

細かなエピソードを覚えていてくれていて感動した。

嬉しかった!

行ってよかった!


その後、私は留学。

高校の同級生で、スタンフォードに留学したのは

私の知る限りではこれまた3人であった。


数年前に同級生伝いに、その先生は違う高校の校長先生になったと聞いた。

ちょっと意外だったけど、出世なんだろう。


そして先週、高校の同級生からLINEが届き

偶然その先生にバッタリ会って、少し話したと。

その時に

「私が医者になったのが、とても嬉しいんだ!」

と言っていた、と教えてくれたのだ。

一人の教え子にバッタリ会って

その同級生(私)のことを瞬時に言えるなんてすごいし

そんな風に覚えていてくれて嬉しいと思った。

成績が悪いのに、医学部を目指して、心配をかけたのかもしれない。


高校のあの時の成績から考えると

今の私は健闘している!

だってバカだったし、やる気も大してなかったし

自己肯定感も低かった。

でも今はアメリカに住んでいて、全然違う環境にいるけど、サバイブしている!


今週、娘が風邪をひき、全く何もできなかったけど

このエピソードにより、少し元気が出たわー。

人生山あり谷あり!

でも頑張っていきましょう!


読んでいただき、ありがとうございます♪



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